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役立つとは役に立つことです。誰かの役に立つことで自分の存在を自覚できるのです。自分一人で完結することは孤独です。誰かと関わることで自分が在るとわかるのです。
役立つことをするのが仕事です。役に立たない仕事をしていたならば「役立たず」と思われてしまうのです。役とはなんでしょう?
私がここでとらえている役とは義務と権利です。やるべきことをする代償に何かを得るのです。やるべきことをせずにその代償を得ていたらそれは役立たずだと思われてしまうのです。
子どもは学ぶ義務があります。学んだ代償が大人になるのです。
学ぶことをせずに大人になると役立たずの大人になるのです。
学校で習うことだけが学ぶのではないのです。
知らないのに知ったつもりでいる大人は学んでいない子どもと同じです。
権利ばかり主張して義務を果たしていないのです。人に迷惑をかけないから迷惑をかけた人を罰する権利があるのです。
権利の裏には義務がついてくるのです。税金を納付する義務があります。税金は様々な形で納付します。所得税、住民税、消費税。脱税はその義務を果たさず権利を主張しているのです。
税金の無駄使いや不正なことはその義務を果たしていないのです。
生活を義務と権利という違った視点から考えて見ると自分の役割が見えてきます。義務だからすると割り切れば良いのです。権利ばかり主張すると役立たずだと思われてしまうのです。
年金だけで生活できないのは年金だけで生活できる権利があると思っているからです。
義務を果たしていますか?
政府は年金制度で義務を果たしていない世代を救おうとしたのです。
それは団塊の世代です。戦後のベビーブームで競争社会を作った世代です。バブル景気で日本経済を破壊した世代です。
自分達の老後を守る為に年金制度を作ったのです。今も権利を守る為に改正しているのは事実です。昔は55歳定年で年金が貰えていたのに60歳に伸びてさらに65歳70歳75歳と改正されてきています。
早くもらうと減額されてしまうのですが改正前に既にもらっている人には有利な話です。支える世代が少なくなるのはわかっていたはずです。その問題を先送りしたことが日本経済を悪くしているのです。
物価が上がると給料が上がります。給料が上がると年金支給額も上げなければならないのです。年金受給者は消費税を払いますが年金の掛け金は払いません。長寿であればあるほど年金財政は困るのです。
働ける人は働いて義務を果たして権利は先延ばしをして欲しいのです。
今、年金をもらって老後を楽しんでいる人たちにはありがたい改正です。
年金が少なくて働かなければ生活できない老人には低賃金の仕事しかありません。一般の人以上に働いても低賃金なのは年金をもらいながら働いていると思われているからです。
借金がある老人は悲惨です。働けど働けど返済に追われるのです。住宅ローンがあって病気で退職したならば再就職が難しいです。貯金もなければ楽しみもないのです。障害が残ったり死亡するよりはマシだと思いますが苦労の連続です。
家賃が高い都心であればそれなりの給料がなければ生活ができません。年金になると三分の一ぐらいの年収になるのです。なぜならばボーナスが無いのです。
田舎の家賃が安い場所に引っ越すしか生活ができません。
老後の蓄えがある平均的な世帯を参考に試算して受給額が決められていると思うのですが、派遣社員の独身女性の老後はどうなるのでしょうか?
専業主婦で離婚した女性の老後はどうなるのでしょうか?
子どもがいれば子どもの扶養者として生活できるのでしょうか?
その子どもが無職であればどうなるのでしょうか?
義務と権利だけでは生活はできません。いざという場合の保険を考えておきましょう。年金は保険です。健康保険も保険です。
保険は貯金ではありません。保険金を運用して契約者の生活を守るのです。
保険の運用はどうなっているのでしょうか?義務と権利のバランスは取れているのでしょうか?
あなたは誰の役にも立っていないことはありません。誰かの役には立っているのです。自覚していないだけです。権利を主張する前に義務を果たしているのかを確認しましょう。
子どもは楽しく学んでいるだけで義務は果たしているのです。
子どもは楽しく学ぶ権利があるのです。
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