【VIPRPG】海底撈月のピクチャ表現
この記事では『VIPRPG紅白2020 No.13 海底撈月』のピクチャ表現で、筆者が気づいたことをまとめています。
風景写真とドット絵の組み合わせ
この作品では全編に渡って背景にピクチャ(一枚絵)が使用されています。
そのほとんどは風景写真で、登場キャラはピクチャの上に被さって表示されています。
現実の風景写真とデフォルメされたドット絵のキャラ。これら2つの要素の組み合わせは相性が悪そうに思えますが、ゲーム画面では見事に調和が取れていました。
アートに関して筆者は素人ですが、背景とキャラの調和が取れているのは次の2つがポイントのように感じました。
ノイズ加工されたピクチャ
色調調整
ノイズ加工されたピクチャ
本作で使用されているピクチャのほとんどはノイズ加工が施されており、ザラザラした質感になっています。この加工があることで、ピクチャは粗い見た目となり、ドット絵のキャラとも上手く馴染んでいるように見受けられました。また、本作の舞台となる街のレトロな雰囲気を表現するのにも一役買っていそうです。
色調調整
上の画像が特に分かりやすいシーンですが、キャラが背景に馴染むよう色調が調整されています。この調整がなければ、背景とキャラが上手く馴染まず、キャラが浮いているように見えたことでしょう。色調は全体的に彩度や明度が低く調整されていて、まるで暗雲に覆われたウィンディの心象風景を描いているようにも見えます。
感想
風景写真をピクチャとして使用する作品は本作以外にもありますが、マップチップの背景とは大きく印象が変わるので、個人的にとても好きな表現です。ピクチャとドット絵のキャラを組み合わせた表現は他にもありそうなので、他のVIPRPGの作品も色々プレイしてみようと思います。
おまけ
本作で使用されているピクチャのほとんどはノイズ加工が施されているとお伝えしましたが、特定のシーンのピクチャにはノイズ加工がありません。何故全てのピクチャにノイズ加工を施していないのか……そういった部分にも注目しながら本作をプレイしてみると、また違った発見があるかもしれません。