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君歌乃虹

雨音吠えた
犬は遠くの窓からそれを
寝そべりぼんやり眺めてた
人は真下の弾ける音に
あえなくなってかなしくなって空に面会した

雨音増えた 光が刺した
地は傷の舐め合いを中へと
吸い込み 水は庇護者として
土に還して嬉しくなって与太に電解した

戯言吼えた
人は並べた机に言葉
浮かべながらひた歩きながら
泥濘の丘へ往く 犬はふわり旋回した

花を覚えた 視界が咲いた
犬は抱えた礫にルボワ
浮かびながら辺あるきながら
泥濘の丘へ帰る 人は虹に面会した

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