【レポート】アートな街・立川に男子大学生が行ってきた話〈パブリックアート編〉
こんにちは、一般男子大学生のpanirusです。
大学では普段、フランス語の勉強を(ゆったーり)やっています。
美術館に行ったり展示を観たりするのが好きなので、美術史の講義なんかもとってみては楽しんでいる日々です。
さて今回は、そんな講義の一環で立川駅周辺のGREEN SPRINGSとファーレ立川に実際に足を運んだ際のレポートを書いていこうと思います。
さっそくですが、みなさんはアートをみたり美術体験をするとなるとどんな所を想像するでしょうか?
「美術館?」
「展覧会?」
一般的には正解ですが、今回はあえてサンカクということにさせてください……
アートを楽しむ場所は立川というエリアにおいて、区画一体まるごとと言っていいほどに広大です。つまり、アートをみる場所は「街」なんです!
アートをみることの価値とは?
アートそのものの価値
講義の中でアートを観に行く私みたいな人は、その行為が経験として価値あるものだと思いますし、その価値を感じやすいと思います。
それでは、講義でとってもいないし専門でもないし、興味もないという大学生がアートをみるということは価値あるものなのか。
アートそのものが持つ価値からみることの価値に繋げて話していきます。
アートはどの時代でも、特に中世以降において創作者の内面を映し出す鏡、創り出そうとする空想力そのものの鏡として生きてきました。
この役割はシュールレアリスムの芸術家たちを見れば特に顕著です。
また、その時代・地域ごとの世相を反映させた社会の鏡としての役割も持っています。
これは歴史的に見ればピカソの『ゲルニカ』が代表的ですが、昨今では環境問題や人権問題、ジェンダー、各地の戦争などが取り入れられたアートが生み出されています。
つまり、アートは単なる美的表現にとどまらず、多様な要素を取り入れつつメッセージを伝えるツールでもあるんです。
コミュニティとアート
アートはそのもの自体に価値あるだけでなく、取り巻く人々を結びつける力を持っています。
公共の場に設置されたパブリックアートはそれらに関わるプロジェクトが動いていく中でどんな関わり方だとしても、地域住民に自分たちの住んでいる街を意識させ、共同体意識を育む機会となります。
地域の歴史や文化を反映しつつ、住民や地元の学校、企業などが共同で制作に参加することで、地域コミュニティの一体感を創造するということです。
また、今まで関わりがなかった住民同士の新しい関係を生んだり、意識改革による地域社会の活性化につながったりもするので、アートはコミュニティや共同体にとっても大きな価値があると言えます。
実は、これから紹介するGREEN SPRINGSやファーレ立川もパブリックアートにあたり、地域の小中高生が作品作りから関わっていたり、見学のイベントを定期的に開催していたりします。
まとめると、アートは単なる美的表現にとどまらず、多様な要素を取り入れつつメッセージを伝えるツールでもあり、コミュニティの創造や改革に繋がるものでもあるので、社会全体に対して多大な影響を与える価値あるコンテンツということです。
そんなアートをみることは、その時代・地域の価値観や問題を感じることができたり、パブリックアートなどの地域密着型の場合、その地域の歴史やこれから目指すものを感じることができる行為なんです。
だからこそ、アートをみることには誰にだって価値があることなんです!
【レポート】本編←お急ぎの人はここから!
では本題に入って、ここからは立川駅周辺のアートスポット・GREEN SPRINGSとファーレ立川について、実際に行ってみてのレポートをしていきます。
私が行ったのは5/12の日曜日だったので、平日と比べたら人の通りが多く、その人たちの目的も普段使いの方々とは多少異なるかもしれませんが、その日だからこそ見れたものとして書かせていただきます!
GREEN SPRINGSにて
私の班は立川に出向くにあたって
「子供とその親がアートを楽しめる街かどうか」
というテーマを立てて調査をしました。
まずはGREEN SPRINGSについてですが、こちらの方がファーレ立川より新しく、ウェルビーングを掲げているので人に優しい印象を受けました。
(ウェルビーングについては、GREEN SPRINGSのホームページに詳しく書いてありました)
子育て世代を抜きにして、来客者全員に癒しを与えるものとして自然が中央に広がっていました。
中央エリアに面したカフェや飲食店はテラス席もあり、自然を感じながらゆったりくつろぐご婦人や老夫婦、海外の方もいらっしゃいました。
道のすぐ横まで生い茂っている草木に直接触れられるので、お子さんたちは自由に見て、触って戯れていました。
また、植物たちにはキャプションがなく、その代わりかQRコードがついていました。
読み込むと、花ペディアというサイトに飛び、より植物のことを詳しく知れる仕様になっていました!
GREEN SPRINGSの緑は多摩川地域の植生を再現しているそうなので、地域を知る機会にもなっていい取り組みだと思いました。
(気になる方はぜひ、下のリンクから飛んでみてください!)
他にも
近隣の川の流れを再現し、飛行機の滑走路を再現した形状のカスケードと呼ばれる水浴び場があったり
お店にベビールームや授乳室が備え付けてあったりしました。
また、施設全体の道幅が広かったり下の方にも案内板や地図があったり、席が広め低めに設計されていたりなど、お子様連れが来やすい楽しみやすい環境が整っていました。
肝心のアートについては、お子さんでも触れられるものは少なく、電話ボックス型の「TELEPHONE AFTER ALL」という作品は一対になっていて離れたもう一方と話せる仕様なのですが……
お子さんが手に取りづらい位置に受話器があったり、行った当日は調子が悪かったのか上手く繋がらなかったりしました。
また、みんなの図書館としての役割も持っており、本を好きに置いたり取ったりしていい本棚も付いているのですが私たち大学生にも難しい内容のものになってて少し残念ではありました。
ファーレ立川にて
ファーレ立川はたくさんのパブリックアートがあり、全部で109点にもなります!
まとまったエリアにありはしますが、そのエリア自体も広く、また作品は探す楽しみも謳っていることもあり見つけにくいこともあります。
そのため、時間と気力を確保すること、一番にマップを手に入れることを強くオススメします!
私は髙島屋のカウンターで受け取り、1時間弱でなんとか大体のアートを回れました。
他の班からの情報もあっての1時間弱なので、お子さんを連れてとなるともっとかかるかもしれません。
そして、アート巡りをしていた中で感じたこととして車止めが多かった印象です。
見出しのところにも鹿の車止めを載せましたが、これ以外にも30~40点はあったかと思います。
アートとしては面白い見た目やテーマのものも多く楽しめましたが、車通りの多い道に面しているところもありました。
ガードレール代わりに作品を置いているようなものなので、車道にお子さんが出てしまって少しヒヤッとするシーンも実際目にして怖かったです。
自由に触れられるものが大半だったので、尖っていたり硬かったりする作品には注意も必要かもしれません。
オフィスがあり、テーマも労働者にフォーカスしているものが多いので、人通りはGREEN SPRINGSと比べると極端に少なかったです。
モノレールの通っているメインストリートあたりのわかりやすくカラフルな作品群は目を引き、写真を撮る方々も多くいましたが、エリアとしての魅力はあまり感じられなかったかもしれません。
それでも、夜になると光る作品や行った日は曇りがちだったのであまり感じませんでしたが、太陽光で見え方が変わったりする作品もあるので、一日中立川にいるという人は時間帯ごとで比較してみても面白いかもしれません!
歩くのが大変に思われる方は、LOOP?等々の電動キックボードも配置されているのでご活用を検討されてみては?
まとめ
今回は立川のGREEN SPRINGSとファーレ立川のレポートをさせていただきましたが、いかがだったでしょうか。
どちらも毛色が違ったエリアにはなりますが、立川という土地がアートと密接な関係にあることがお分かりいただけたかと思います。
私は子育て世代に重点をおいてアートに触れ、書かせていただいた部分も多かったですが、単純にアートをみるという観点では様々な感情が呼び起こされる体験もでき、とても充実した一日でした。
みなさんも美術館や展示会に行くのはちょっと……と思っていたらぜひ、街全体にアートのあるアートな街・立川に行ってみると、気負い過ぎずレジャーを楽しみながらアートと関われるかもしれません。
近くにはIKEAや国営昭和記念公園、ららぽーともありますので、ご家族や恋人との休日に立川を訪れてみてはいかがでしょうか?
以上、一般男子大学生のpunirusでした!
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