紙シートとデジタルタイムシートの比較
紙作業と紙シート
カットごとに実物なので目に見えて自分のところにあるカット数や物量が
把握しやすい
紙と鉛筆があればほとんど初期投資かからず作業できる
アニメの知識と画力があればこれで完結&特に難しいことを
する必要もないので完成系
・デメリットとしては
素材のやり取りを郵送などでやりとりしないといけない
やればやるほど物理的に紙がたまっていく
原画→動画のどこかでデジタル化しないといけない
アクションカットや複雑なカメラワーク 3D等が絡むカットは
確認するのが難しい(手間がかかる)
デジタルシートの場合(理想と現状)
クリップスタジオのタイムライン
複数あるアニメ制作ソフトによって形式は異なりますが
デジタルは大体横のタイムライン形式
リアルタイムで動きの確認やカメラワークを確認できる
・現状のやり方
①仮にこのようにクリップスタジオのタイムラインでシートを打ちます
これでリアルタイムで素材が正しいものなのか 動きはどんな風になるのか
確認できます
それを次に
②デジタル上でシートに記載します これを次のセクションへと回していきます
③そして最終的には撮影ソフトに戻るのでタイムラインに入力しなおす
慣れてくると紙同様に①を飛ばすことが多くなりますが
123の順番で作業していくと
デジタルタイムラインに打ち込む
それを目で見てデジタル上のシートに書き写す
という明らかにミスするような作り方をしています
もちろん別にやり方は色々ありますが目で書き写すというのが
簡単です
・理想
デジタルタイムラインに必要なシート情報を入力しそのまま
必要に応じて変更をくわえていき
決定になったデータをそのまま撮影に渡して
そのままのタイミングでカッティングへ 移行時データそのままで移行できるのでミスはほぼ起きない
ただこれは
アニメはチーム制作 関わる各セクションの人が他社の方や
フリーでやってる方も大勢います
・監督・原画・演出・作監・動画・仕上・美術
少なくても上記のセクションの方が今回でいうと
クリップスタジオのタイムラインをいじれたり
見れたりしないといけません
そこまでするソフトの導入・やり方のトレーニング
その費用対効果を考えるとやる必要のないのが現状です
※短編アニメ等少人数で作成するものであれば可能性あり
紙作業からデジタルに移行した人やベテランの方やデジタルに疎い人が
まだまだたくさんいる業界なのでやり方がわからない方が多いのも現状です
シートに限らずデジタル移行が進んでる一方で
PCの知識・ソフトの知識等覚えなければならないことが増えているのも事実で元々紙と鉛筆で完結できるものだったのに複雑化しているのが現状です
個人的には冒頭の画像のように
紙での回し方が完成系で自分でもやっていた経験から一番やりやすかったです
ですがデジタルにもよいところまだまだありAI含め便利なものがこれからも開発されていくのでうまい具合にとりいれてよりよい環境づくりになるよう精進したいと思っています
次回はデジタルでのアニメーションの原画作業について書こうと思います