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塔短歌会掲載歌 2024.7
若葉集(真中朋久選)にて鍵前7首の掲載でした。選歌後記でも大岡山の歌に触れていただきました。ありがとうございました。
今号で若葉集が最後です。
1年間欠詠せずに続けられました。
塔誌の「若葉集を終えて」にもエッセイが掲載されています。
絡まってひかるテグスをあっさりと切ってしまえる生き方もある
朧めくおおおかやまを過ぎながら お、の数きょうも警戒をせり
ほんとうに欲しいものなどわからずに隣のひとのメニューをみてる
妖精と戦っている顔をする溶けたチーズをほおばるひとは
思い出し笑い 並んでいるように窓に映っているマグカップ
かろやかなランナー走り過ぎてゆきほのかなる風下になりたり
ポケットのなかの小銭が鳴るひとに追い抜かされる春の訪れ
1年間、平均何首載ったかという集計はしていたものの、あんまり意味がないなと思い始めています。数じゃない。
自分が納得できて、誰かに届いたかどうか、どっちもではなく、どっちかで。なんだろうな。
選歌してもらうとより好きになる。
選歌されなかった歌は変わらずに好きだけど、引っかからなかった何かしらの理由があるというヒントを得て考え直したいと思う。