30年ぶりに視聴したドラマ「高校教師」を見て思ったことを書く⑤ 8話
1993年1月期のドラマ「高校教師」を30年ぶりに視聴しました。たまたま眺めていたTverに「昔の名作ドラマ」特集でこのドラマが置いてありました。「高校教師」は30年前のドラマで最終回には視聴率33%をたたき出すほどの話題作であり、中学生の私も楽しんでおりました。
このドラマは令和時代において「不適切なドラマ」の筆頭で、今ではとても放送できないドラマと言われております。90年代において学校の先生と生徒が恋愛をすることを「禁断の愛」とか言われていました。それだけではなく、レ〇プだの近〇相〇だの、今じゃ絶対ダメだろっていうのも満載で再放送はまず無理だと言われています。
でも、そんなドラマがTverで見れる。怖いもの見たさでもう一度しっかり見たくなりました。
Tverのドラマは時間泥棒ですね。休日つぶして一気に最終回(ネットに転がってます)まで見てしまいました。高校教師も物議を呼んだラストシーンこそしっかり覚えているが、当時は見たり見なかったりでかなりストーリーが抜けてましたね。初めてみるドラマのように楽しめました。
続きを書くのがかなり久しぶりになってしまいました。
ここまでのストーリーはこちらです
高校教師の8話は嵐の前の静けさといったところでしょうか。
物語は静かに進んでいきます。
まるでジェットコースターが雲を超えるところまで、ゆっくりゆっくりと登り始めるかのようにです。
6話で吐き気のする歓迎会をしてもらった教育実習生の任期が8話で終了します。教育実習生は真田広之に気があるので、何かとちょっかいをかけてきます。桜井幸子の立場からすれば、教育実習生がうざくてたまらないでしょう。
しかし、教育実習生とはいえ先生と生徒の関係、少なくとも教育実習生は桜井幸子を子供というか、完全に下に見ています。任期終了間際に捨て台詞というか、放課後に桜井幸子を呼び出してはうざいことばかり言ってます。よくエスカレーターから突飛ばされずに済んだものです。
そんなことするから真田広之に怒られてしまいます。先生が生徒に熱をあげている時点でおかしいけど、教育実習生のうざさが際立ちます。
一方で桜井幸子は、不純異性交遊をして外泊するわ、テレクラを使ってパパ活するわ、夜のお仕事をしている方の自殺の第一発見者となるわで、学校からは完璧に目をつけられています。
そんなときに生物のテストのカンニングが見つかってしまいます。試験監督は教育実習生、狙い撃ちしていたかのように見張っており、容赦なく突き出します。「たかだか」というのは不適切かもわかりませんが、カンニングで自主退学寸前まで追い詰められています。教育実習生も容赦ありません、考えたら彼女は大学卒業していないよね。前科はあるとはいえ一人の生徒を退学寸前に追い込むのは、やりすぎな気もします。桜井幸子や持田真樹の通う高校は異常に校則に厳しく、令和の時代からすれば古臭い学校かもしれません。
といっても8話は「教育実習生」が退場するので、桜井幸子を邪魔するやつがいなくなるという重要な回ではあるけど、やや静かな感じがしました。
しかし、残り5分で「高校教師」の本編もかなりヤバい方向に進んでいると実感させられます。鎌倉の旅館での「本当の私を知っても嫌いにならないでね」の伏線が回収されると同時に、後戻りできない状況になりました。93年当時の視聴率も8話から下がることがなかったようです。
高校教師が不適切な激ヤバドラマと実感している方も多いと思いますが、それは持田真樹のスピンオフに対してでした。
主人公である真田広之の物語は脇役の桜井幸子との不適切だが、美しい純愛物語と見る向きもあり、さほどヤバい話ではありません。
いや、純愛物語はさすがに無理がある。優柔不断な真田広之が研究者の道を断たれ、女子高の教師に左遷されられた話でしかない。
その島流しとなった地獄の一輪の花である桜井幸子に熱をあげてしまったという優柔不断で子供じみた真田広之の話でしかない。
その一輪の花である桜井幸子が生徒であるので、何かと問題になるという葛藤と戦っている話なのです。
気が付いたら相当ヤバいところに連れてかれたという8話でした