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無職、レジリエンスを学ぶ
お久しぶりです。
ヤキソバライターです。
最近には就労移行支援に毎日通っており、安定した生活を送っています。
就職活動も並行して進めております。
先日、とある会社の最終面接を受けてきました。
その会社は最初、一般雇用の募集でした。
一次面接でワタシが双極性障害であることを伝えたところ、障害者雇用での採用に切り替えていただけました。
現在他に並行して面接などを受けている企業はないので、その会社に内定をいただいた場合受諾しようと考えています。
もちろん引き続き無職としての活動もしていきます。
本業は無職、副業としてインフラエンジニアをしていく所存です。
物は言いようですね。
さて、就労移行支援で何をしているかというと
職業訓練で行ったネットワークとサーバの復習
自己理解勉強(双極性障害についての勉強)
その他アクティビティ(運動や就活講座など)
となっています。
就労移行支援で行われた講座の中で、今回自分の病気に向き合うため使える知識が手に入ったので、それを書いていきたいと思います。
それはレジリエンスについてです。
レジリエンスとは、
逆境や困難、強いストレスに直面したとき
それに適応する精神力と心理的プロセスである。
ITインフラの中では、ネットワークの用語としてレジリエンスが使われています。
コンピュータネットワークにおける、レジリエンスとは、障害や通常運用の困難に直面しても、許容できるレベルのサービスを提供し維持する能力である。
心理学の中では、要するに「折れない心」を作るトレーニングとしてレジリエンスを鍛えることが重要とされています。
その中でも今回は、心理学者イローナ・ボニウェル(Ilona Boniwell)博士が提唱した考え方である「心の中の犬」に出会う旅に出ます。
みなさんの心の中にはどんな犬がいるでしょうか。
考えながら読み進めていってください。
人間の心の中には7つの思い込み犬が棲んでいるといわれています。
いずれもマイナスな思い込みを具現化した存在で、生まれ持ったものではなく人生を過ごすにつれて棲みついてしまうそうです。
それを自分で認識し、向き合うことがレジリエンスを鍛えるためには重要な意味をもちます。
①批判犬
特徴:「白黒思考」「他責思考」
批判犬は、その状況で人を非難し、責任転嫁することに時間を費やします。
頑固で意見を変えないように見え、強気で自分が正しいと思いがちです。
批判犬は、怒り・不満・羨望を感じます。
<対処法>
自分にも、他人にも、優しくなることです。
自分の努力を認め、ミスを成長の機会と捉えましょう。
②正義犬
特徴:「べき思考」
正義犬は、人生で何が公平で何が正しいかを非常に気にします。
堅苦しい性格で、正義に気を配ります。
公正でないことが起きたとき、腹が立ち、憤慨し不機嫌になります。
嫌悪・憤慨・嫉妬を感じやすいです。
<対処法>
物事にはグレーゾーンがあることを理解しましょう。
自分の努力を認め、他人にも寛容になりましょう。
③負け犬
特徴:「卑下思考」「減点思考」
負け犬は、他の人はみんな自分より優れていると信じています。
他人と比べられるのを恐れて、自分が人前に出るのを避けたがります。
悲哀・憂鬱感を感じやすいです。
<対処法>
自分の良い点や成功体験を思い出し、自分の価値を再確認します。
他人と比べず、自分自身の成長や進歩に注目しましょう。
④謝り犬
特徴:「自責思考」
謝り犬は、失敗は全て自分の責任だと感じます。
罪悪感・恥ずかしさ・心配・不安を感じやすいです。
繰り返しやすいという特徴を持っています。
<対処法>
自分を責めすぎないようにしましょう。
問題が本当に自分の責任なのか客観的に考えてみましょう。
周囲に助けを求めましょう。
自分の長所や成功体験を思い出し、自信を取り戻しましょう。
⑤諦め犬
特徴:「無力思考」
自分は、目の前の自称をコントロールできると思えません。
無力感・無意欲感などを感じやすいです。
失敗を極端に恐れています。
<対処法>
小さな成功体験を積み重ねましょう。
⑥心配犬
特徴:「不安思考」「悲観思考」
最悪なシナリオを想像し、なんでも心配します。
将来のことを憂い、今の状況もネガティブになると不安になります。
未来ストレスの先取りをします(予期不安)。
最悪のときは、心配犬は物事を破局的に考え、不安や怖れ、神経質などの感情を経験します。
<対処法>
現実的に考えましょう(それが本当に起こる確率は?)。
不安を書き出し、具体的な対処法を計画しましょう。
深呼吸や趣味を楽しむ時間を持ちましょう。
⑦無関心犬
特徴:「回避思考」
どんなことも気に留めません。
基本的に楽観主義者です。
将来についても全く関心がありません。
簡単にいうと、行き当たりばったりです。
意欲喪失感・疲労感を感じやすいです。
<対処法>
問題に直面する勇気を持ちましょう。
小さな目標を立てそれを達成することで自信をつけましょう。
興味を持てることを見つけ、それに取り組みましょう。
周囲に相談し、サポートを得ることも重要です。
それぞれの犬について説明してきました。
それでは、次の段階に進みましょう。
自分の思い込みのパターンを見つけることで、「捉え方の癖」を理解することができます。
以下の2つの質問について、答えを紙に書き出してみましょう。
あなたの頭の中に長年棲んでいる犬はどれですか?
頭の中で時々吠えている犬はいますか?
ワタシは1の質問に対して、正義犬・負け犬・謝り犬・心配犬と答えました。
2の質問に対しては、心配犬と答えました。
そしてそれぞれの犬への対処法を参照してみましょう。
人は、「自分が正しい」と思うもの
人は自分が正しくあることを強く願っています。これを確証バイアスと言います。この状態では視野が狭くなりがちです。
そのため人は無意識に自分の正しさを確認できる事象や証拠を集めてしまい、自分の考えをサポートする根拠を好んで採用しようとします。
例えば、どうしても買いたい商品があったとして、その商品がいかにいい商品であるかという意見は積極的に取り入れますが、それに否定的な意見は取り入れようとしません。
このように情報が限定された場合には、手元にある情報だけに基づいて解釈しようとすることがあります。
特にインターネット上では何かを検索するとデメリットが多く表示されますが、メリットはあまり多く表示されない傾向があります。
「フィルターバブル」といって、自分が好む情報ばかりが提示され、情報の偏りが生じやすくなります。
「エコーチェンバー」といって、同じ考えを持つ人間同士で特定の思想を増幅・強化しやすくなります。
これらを完全に避けて生きていくことは難しいでしょう。
しかし、これらがあることを知っておくと自分を客観的に見つめるきっかけとなります。
思い込み犬に対処する3つの方法
1.追放
思い込み犬が理不尽だったり、証拠がない場合
思い込み犬が疑わしく、信用できそうにない場合
2.受容
思い込み犬が現実的、証拠がある場合
思い込み犬が信用できそうな場合
3.再訓練・手なづけ
思い込み犬の言い分を支持する有利な証拠もあり、反論する証拠もあり、グレーゾーンがある場合
手なづけは以下のように行います。
別の選択:「他の見方はないか」とあらゆる原因の可能性を検討する
発想の転換:「その思い込みは何の意味があるのか」と考えを切り替える
検証:「変えられる側面はないか」を検討する
再訓練は以下のように行います。
思い込み犬をポジティブ犬に再訓練して手なづけましょう。
①批判犬 → 優しさ、受容、寛容、穏やか、感謝
②正義犬 → 寛容、肯定、許容、喜び
③負け犬 → 歓喜、爽快、けろり
④謝り犬 → 感謝
⑤諦め犬 → 意欲、粘る
⑥心配犬 → 安心、安らぎ、勢い、決断力、実行力
⑦無関心犬 → 好奇心、興味津々
まとめ
ストレスに対するサイクルを変化させるには、
ストレスフルな出来事が起きたとき、すぐに「捉え方」に注目しましょう。
「捉え方」のパターンを見出し、その犬の言い分を聞き、支持する証拠と反論する証拠をリストアップします。
信用の度合いを判断し、3つの選択肢(追放、受容、再訓練・手なづけ)から対処法を選びましょう。
思い込み犬の「捉え方」は瞬時に発生するので、気づくことはとても難しいです。それに気づき、より正確で合理的な出来事の「捉え方」に変えることでレジリエンスを向上させることができます。
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