パンの固定観念~食パンの耳はまずい~
食パンをそのままではなく、6等分にカットして売ってみました
しかし6等分とはいえ、耳の部分は少し厚めにしておりお得感があるようにしております
するとどうだか、おもしろいことなっておりました
パンの耳がついてる部分のカット食パンだけ、きれいに売れ残ってしまいました
製造者の私からしてみれば、はっきり言って耳は美味しい
うちのは固くないし、少し厚めにカットしている耳の部分は本当にお得だと思っています
とはいえ、そんなことは関係無しに「耳がついてる部分」は印象として美味しくないと刷り込まれているわけです
このところ、学校給食ではパンの製造、配送コストがあがってしまい給食として出すことができないというニュースをみました
思い返してみれば、学校給食のパンの耳部分はおいしくなかったです
なんなら市販の食パンもたしかに耳はおいしくない、市販の食パンでサンドイッチで耳をつけようものなら固いのなんの
そんなことはないようにと、工夫をしつつ美味しいものを作ろうとしている自分からしてみれば、固定観念というものは本当に厄介なものです
おいしいという体験がなければ、まず手を出そうとしなくなってしまいます
他の例ではクリームパンなんかそうですけど
うちは自分でカスタードを炊いてクリームパンを作っております
なので時々お客さんが「〇〇(別のパン屋)でこの間クリームパン食べたしなあ」なんて話をしていることがあります
いや待てい、一緒にすんなァ!とそもそも生地も違えば、クリームも違う
なのにクリームパンというだけで一緒くたにされてしまうのです
難儀なものです、他のパン屋と何一つ同じものなんかないのにね
そんなお客様を捕まえて、そんないうならタダでくれてやるから一回食ってみやがれ!というきっぷの良い言葉が出せりゃあカッコいいと思いつつ
そんな包丁人味平みたいなノリを現実に持ち込むのはどうかしてる、という店舗オーナーも兼ねてる一人親方のわたし
まあ私が言いたいのは、違うパン屋に行ったら同じ名前や見た目のパンでも、そもそも全然違うものだよ!ってのを知ってほしかっただけなのです
過去の体験は覆せるから、勇気をもって耳付きの食パン
ほおばってくだせえ!
俺達パン屋を信じて
ほおばってくだせえ!
ガシャガシャ
ぐァつ!ぐァつ!ぐァつ!
とな