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淡く美しい色の浮遊物

目が覚めた瞬間から
眠りに落ちるまで

頭の中の空間でせわしなく
作業は続く

そこでありとあらゆる角度から
モクモクと湧いてくる感覚や感情は
たゆたゆと空間を浮遊し
言葉の輪郭にはめこむまで漂い続ける

常に発生し続ける
その雲の様な曖昧な形の無い浮遊物で
頭がいっぱいになると
だんだん視界が悪くなるから

とりあえずで
適当な言葉をあてがって
整理するのだけど

しっくりきていなければ
枠からはみ出て
やはりもくもくと漏れだして
視界の霧を濃くしていく

私はあまりに言葉を知らない
だから
しっくりくる言葉を探すのに手間がかかるし
とりあえずで賄って吐いてしまうと
言葉は違和感になって
空間の外側にベッタリと張り付いて
廃墟に鬱蒼と茂るアイビーの様に
少しの脅威を感じさせる

本を詠む人が好きなのは
言葉を教えて
鮮やかな整理整頓と
洗練された装飾で空間を上質にしてくれるから

漂う浮遊物がハッキリとした輪郭を持つ時の
あの快感はいつも得難い高揚感があって
美しさを求めている自分の要望を自覚出来る

湧き続ける
目に見えない尊いもの達を愛している

出逢で生まれる化学反応から発生するそれらは
出逢いで輪郭を持ち
私の出産を促す

慈しむべき
この全てに
描くことで祝福を

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