![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147038907/rectangle_large_type_2_830f11ec2014c0953a88edff3f98c58a.png?width=1200)
「マザーを探して」2~ついに明かされる人類の謎。僕らは離れ離れになるのか?
![](https://assets.st-note.com/img/1720770995938-fFs1JVN428.jpg?width=1200)
僕たちは、ようやく不夜城のように輝く、ガラスの塔の下へやってきた。
腕時計を見ると、午後8時50分。早ければ、そろそろ大人たちが広場から帰ってくる頃だ。
急がねばー。
僕とユーリ―は、緊張した面持ちで、互いに顔を見合わせると、大きくうなづいた。
入口にある監視室の窓口へ行くと、警備員のゲオルギーが虚ろな目で、
モニターを眺めていた。彼は三十代半ばの小柄な男で、テーブルには、
飲み掛けのワインがあり、その顔はほんのり赤かった。
そして、
「なんでぃ、なんでぃ、なんで俺一人だけが留守番なんだ。
チキショー、俺にだって、〝ジェニィ〟を見る権利があるってんだッ、俺様にだってよぉ!」
そうクダを巻いていた。
あなた様のサポートに感謝です!いただいたサポートは、クリエイターとしての活動費に使わせていただきます。