嗤う淑女
中山七里さんの作品はデビュー作からよく読んでいます。
どの作品にも『毒』を感じ、イヤミス作家とまでは言われていない(ですよね??)けれど、似たような感じで好きです。
とはいえ、わたしにとって「嗤う淑女」はまっとーなイヤミス。
天賦の美貌を持つ淑女の爽快な悪女っぷりと、それに翻弄されて人を殺めていく凡人たち。
凡人側にしか共感を持てないわたしは、狂わされていく人たちへのもどかしさが溢れました。
なんでそうなる?!というもどかしさではなくてね。
そうですよねー、こんな状況に追い込まれたらこうなっちゃうよねー、うわー、あー、……ていう。
こうなっちゃいかんのにそっちにいくんだよねーという、分かりみからのもどかしさ。
モラハラダメンズウォーカーだった自分を猛烈に思い出されました。
産後の久々に厚めの小説でしたが、サクサクっと読めてしまったのは、中山七里さんのストーリーテリングの妙ですねー。
次は何読もうかな。
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