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パラレルキャリア座談会:本業・副業・家庭のバランス。みんなどうしてる?

メンバーのほとんどがパラレルワーカーとして活動している当社Pallet。パラレルワーカー…その響きのよさとは裏腹に、仕事を複数持つということは本業一本の時よりも、さらに高度なスケジュール調整能力が必要となるということ。

今回は転職と同時に副業をスタートさせた、メンバーのにぃにが「バランスが取れなくてモヤモヤする!」とSlackに投げかけたことにより、じゃあ座談会を開いてみんながどうしているか聞いてみよう!という流れから実現した座談会の様子をお届けします。



【今回座談会に参加したメンバー】

こまっちゃん(以下こまつ):PalletでODチームリーダーを担当。仙台在住
にぃに:Palletでフォワードチーム所属。座談会の発起人。大阪在住
かっしー:PalletでWiLL Partnerチーム所属。東京在住
なるなる:先月Pallet正社員になりオールラウンダーとして活躍。仙台在住
ミン:Palletでマーケ広報チーム所属。この記事を書いた人。栃木在中


本業・副業・家庭のバランス…みんなの現状はどんな感じ?

左上からこまっちゃん、ミン、かっしー、なるなる、にぃに

にぃに:今年の5月に転職したばかりで、今は仕事に慣れることと、次々と入るアサインに1日の集中力を全部使っている状態なんです。もうちょっと慣れてくればサクサクできるようになると思うんですけど、今は全然そんな状況ではなくて…。副業でジョインしたPalletの仕事もやりたいけれど、頭の中がそれどころじゃない上に、多忙が原因で先月は家族内不和が起きてしまい…。みなさんがどうやって、本業と副業と家庭のバランスを取られているのか、その辺りをお聞きしたいです。

こまつ:大変ですよね、転職したてだと。

にぃに:そうですね、初めての転職だったのでなおさらです。勝手も分からず、どんな状態になるのか予測もつかないままやったチャレンジでした。

こまつ:にいには副業をやり始めてどれくらいなんですか?

にいに:副業というか育休中にボランティアという形で始めて、ボランティア期間が終わった後も「このままPalletに関わりたいです」とあっこさんにお話ししたら、じゃあ副業という形でという話にはなったのですが、今はまだ実働していないのでお給料が発生している形でもなく、状況をみながら何が出来るのかを見ている期間なんです。私の予定では5月6月と二ヶ月くらい様子を見たら、7月からなにをしていくかの方向性が決められるかなと思っていたんですけど、本業で精一杯でなんか「出来るのかな…」という感じになってきているので、みなさまどんな感じでやっているのかなぁと。

こまつ:ボランティアと副業との違いもありそうですし、その辺はかっしーはどんな感じですか?

かっしー:わたしは今年の4月に復職したと同時に副業を始めました。で、現在は、育休中から始めたコーチングセッションをぼちぼちやりつつ、Palletにも関わりつつ、会社員をやっているという状況なので、いま副業を初めて2か月くらい経ったというところです。

こまつ:Pallet以外でもセッションをやっているということですよね。なるなるは副業を開始してどれくらい?

なるなる:わたしは昨年9月からPalletで副業を開始して、もうすぐ1年近くになりますね。さっきにいにが言っていた、2か月くらい様子を見て、何ができるかを模索してから実働するスタイルを、まさにやっていたんですよね。9月に入ってそれから2か月間、何が出来るかな?っていうのを関りながら考えていたら、その時ホームページリニューアルが課題だったので、そこからちょっと入ってみようかーっていう感じでしたし、実際に働いてみたら他のメンバーが何をやっているかが分かってきた感じでしたね。

こまつ:ミンさんも複業ですよね?

ミン:Palletとは外部委託契約ですね。わたしは皆さんと違って今は完全にフリーランスなんですけど、独立する前の副業期間は1年半くらいやっていました。独立前は小売店の店長をやっていたので、そこの店舗運営とコーチとカメラマンの三足のわらじで動いていた時期があり、死にましたね(笑)

なるなる:死にますね、それは(笑)

こまつ:わたしは副業を5年前から始めていて、最初は本業が人事で、異動して半年くらいだったので結構大変な時期だったんですよ。全然上手く行かなくて悩んでいたときに、タニモクに参加して、社外の人たちから色んな行動の選択肢を目標立ててもらいました。それが副業をやってみよう、と思っていた時期と重なってやりだしました。

 ですが、最初は本業で成果が出ないのに副業をやるってどうなんだろう…?みたいな葛藤が自分でもありながら、本業にも生きるような個人向けのコーチ育成というところから入り、コーチをトレーニングしながら、自分も共に学ぶというテーマで、個人向けの育成事業を最初にやったのがスタートでした。

 けれど、そこは全然収益が出ない上に、自分が提供できる影響力の観点でもすごい狭かったんです。これはちょっと続かないなと思い、1年半くらいやった個人向けのコーチ育成事業を、法人向けに切り替えたのが副業をやり出して2年目ですね。そこから中小企業向けのエグゼクティブコーチングや、組織開発のコンサルティングなどの受注ができるようになり、このやり方だったら継続も出来るし、組織に大きな影響を与えられるようなこともできるな、と思うようになっていきました。

複業2年目のこまっちゃん。コーチ育成ワークショップの初回セッション時の写真。

 中小企業って人事がいなかったり、社長が全部決めるので、社員の理解が得られずに、結構孤独を感じている経営者も多かったりする。そこで、一緒に伴走しながら経営を手伝うという形で入ったんですけど、それをやっていったら時間じゃない働き方が出来るようになってきたんです。自分の中でも、本業とのバランスも取れるようになってきて、3年目くらいから段々型になってきたという感じですかね。

 あとは個人事業で組織開発事業コーチというのをやっているんですけど、組織開発コーチの1つのフォーマットができたので、それを他の会社さんに横展開し、3社くらいお手伝いをしています。それらは伴走型事業だから長くお付き合いするのが前提なので、一番最初の法人のお客様はもう3年くらい一緒に伴走しながら、経営者向けのコーチングも週一で続けています。他にも、幹部向けのワークショップをやったり、経営会議の代わりになるようなアカデミーというものを作ったり、その時々の経営課題に合わせて伴走し、一緒に作っていくということをやっていますね。

 そしたら、なぜか派生した最近のプロジェクトがあって。じつは私、組織開発が専門なんで、採用とかやったことないんですよ。キャリアアドバイザーとしてはやっていたけど、採用戦略を作ったり、紹介会社を使って採用面接をするとか、そういうことはやったことなかったんです。けれど、ある会社さんからそれをやってと言われ、半ば断れずに受託する際に、最初に「採用の専門家ではない」ということを先にお伝えして合意を取りました。あくまでも人事戦略・人事コンサルとして伴走型でやるから、採用戦略のスペシャリストを外から再委託して活用させてくれと言って、3ヶ月一緒に伴走したことがありました。

 自分の得意分野はぶらさずに、自分の苦手分野の仕事や、やったことがない仕事は、別のスペシャリストと一緒にやるスタイルを採用していますね。今はバランスも取れてきつつあって、本業の残業が大体多くても月に5時間ぐらいで収まるようにして、ほとんど残業しないような形にし、休憩時間や休暇を使いながら副業をやっていたら、いつの間にか15個ぐらいのプロジェクトに関わるようになっていましたね。

ミン:もはや人じゃない(笑)

こまつ:人じゃないって(笑)意外とね、自分のバランスが取れていれば出来ますよ。

なるなる:バランスって大事ですよね。

働き方や生き方が変わるとき、必ずパートナーとすり合わせをすることが大事


かっしー:バランスが取れているバロメーターにしていることって、何かあるんですか?

こまつ自分のやりたいことを諦めずに済んでいるかどうかは、結構重要だと思っています。だいたいバランスが取れていない時って、自分のやりたいことが出来ていない時だと思うんです。例えば家族との時間かもしれないし、趣味かもしれないし、お酒を飲むことかもしれない。本当はこれがやりたかったのにやれていない、っていうのをスケジュールを組んだ時に無くす。それは自分のウェルビーイング上重要だから、しっかり確保しておき、その範囲で動くって感じ。

ミン:そこが大事にできるのって素晴らしいですよね。真面目な人ほどそこから削りがちじゃないですか。

こまつ:そうそう。そこを先に確保しないと、めっちゃアポが入ってくるし、本当はこれしたかったのに!ってなるよね。

なるなる:にいにが最初に言ってた、家庭不和っていうのはここに該当する課題なのかな?

にいに:そうですねぇ…すごく分かりやすく言うと、夫からしたら仕事ばっかりせんと、もっと家事をしてくれって感じですね。言ってることも分かるんですよ。私もここ2か月は、本当に最低限のことしかしてなかったので、家が散らかり放題だったんです。で、そこに嫌気がさしてケンカになったみたいな。もっとバランスとっていかなあかんなと思い、一回家の中を綺麗に掃除して、そこからはなんとなく維持しているような感じですけど、そこは夫との考え方のすり合わせを、その都度していかんなと思います。

こまつ:大事。大事ですよねぇ。

なるなる:今日こまっちゃんの話を聞きたいなぁと思ったのは、いつか自分もにいにの様なことが起きるなと思っているんです。9月からPalletに正社員としてジョインした後、副業を増やしていったら、パートナーシップの課題が出てくると思ったのでコツを聞きたくて参加しました。

こまつ:私は最初の2年間は単身赴任だったので、その時は家族との時間の課題はあまりなかったんですけど、戻ってきたあとは新幹線通勤をしていたんです。その時は体力がめっちゃ削られていくから、家事や子育てなど、家庭のことは割とバランス取れてなくてしんどかったですね。そこからバランスが取れるようになるまで、やっぱりパートナーとのすり合わせの期間って必要だと思います。

仕事が変わったときに、働き方や生き方の前提が変わるじゃないですか。変わったときにすり合わせはした方がいいなと思う。にいにみたいに、パートナーから言ってもらえるって実はありがたいことで、言わなくなっちゃったらもう決別みたいになっちゃうかも知れないけど、これは嫌だから変えてくれっていうフィードバックがあるから、それで「あ、ごめんね」って謝って、そこからすり合わせしていくことができる。一方で、「ここは無理だからお願いね」と言えるようになってくると、家族内でのコミュニケーションがスムーズになるのかな、と。

ミン:こまっちゃんは奥様と揉めたことはなかったんですか?

こまつ:揉めることはあんまりなかった。ちょくちょく副業側の良かったこととか進捗状況を共有するようにしています。オンラインで仕事をやっていると、どんな仕事をしているか分からないじゃないですか。外で15個のプロジェクトをやっていると、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないとか、ぶっちゃけ奥さんはあんま分からないと思うんです。だから、「こういうことがあったんだよ」って話すようにはしているかなぁ。自分も話すことで整理されたり、ストレスフルな時は聞いてもらうことで発散されている感じもあり、ありがたいですね。

ミン:自分がやっていることがどういうことかをちゃんと共有することによって、状況の理解が生まれて、それが暮らしにも繋がって影響していくって感じ?

こまつ:そうそう。

ミン:めっちゃ大事ですよね。

こまつ:それで思い出した!いつも言われるのは予定が分からないって言われるんですよね。それは全然改善できてないから、すり合わせしないとって思った(笑)

ミン:二人でスケジュールの共有などはしてないんですか?

こまつ:あんまりちゃんとはしてない。だから朝言ったり、「今晩会食だよ」って言ったりすると「コロナもあるしあんまり行って欲しくない」って言われることもあるので、そこのすり合わせは必要だなと話していて思いました。

ミン:にぃにとかっしーは聞いてみてどうですか?

にぃに:予定のすり合わせの件は、奥様の気持ちがめっちゃよくわかる感じですね。

こまつ:そうだよねー(笑)

にぃに:うちもけっこう「今日ご飯いらんかった」とか急に言われます。わたしはめっちゃ忙しい中で週末に献立を一気に考えて、夫がご飯いらない日は、レトルトカレーもOKみたいなすごく簡素なごはんでいいことにしているんですよ。でも、いらなかったらもっと計画削減できたのに!って。

だから今は週末に全部予定を確認します。今週はなにがあるのー?って。彼の予定を監視・制限したいわけじゃなくて、物理的な役割を明確にしたいから聞きたいだけなんですけど、最初はすり合わせ自体、すごく嫌がられましたね。「俺のことをいつも見ておきたいのか!」みたいな感じで(笑)

全員:爆笑

にぃに:いやいやそういうことじゃなくて、現実的に必要だから聞いてるんだよって説明したことはありましたね。でも今は自分の行動を変えて、解決した結果、スケジュールは共有してもらえるようになりました。夫とのバランスは、試行錯誤しながらだんだん掴めてきているんですけど、私個人としては、本業と副業のバランスの方にモヤモヤするんですよ。

 かっしーはそういうモヤモヤないですか?この前、Palletのお仕事で仙台に出張に行ってましたよね?あの時は旦那さんにお子さんのことをお願いしたんですか?

自分が機嫌よくいられるために、手放すものを決める


かっしー:我が家は普段夫が出張で東京にいないので、わたしが一人で子供2人をみてるんですね。なので、こういう機会があると「いつもやってるからさ」という理由で任せられるっていうね。

にぃに:それはすごい。

こまつ:出張も大変ですよね。

かっしー:そうですね、出張する側も大変だと思いますしね。

こまつ:ワンオペになっちゃうからねぇ。そういう意味では、かっしーの家庭と副業と本業のバランスはどうやって取りに行ってる感じなんですか?

かっしー:うーん、家庭はあんまりバランスを取りに行ってるという感じはなくて、自分の機嫌がよくいられないことは全部捨ててるっていう感じですね。いま本当に捨てに行ってて、にいにの話とか聞いてるとえらいなと思って。私もメニューを考えていた時もあったんですけど、そこにエネルギーを使うことに最近は疲れてしまったので、先週は外注して、2週間分の作り置きを作ってもらいました。

全員:めっちゃいいと思う!!

かっしー:やらなきゃいけないことはどんどん捨てようかなと思って、今どんどんやっている感じです。

ミン:ほかに今捨てようと思っていることや、捨てたことはありますか?

かっしー:すごい細かいですけど、毎日洗濯とかしないで、3日に一回まとめてたためばいいんじゃないかとか(笑)

ミン:最終的にきれいになればいいもんね。

かっしー:そう、好きだったらやったらいいし、気分が乗るときは料理もやったりするんですけど、やりたくないときはしない。そこはもうメリハリをつけようと思っていて。

 私は逆にさっきの話でいうと、副業も本業も本当はもっとやりたいことがめちゃくちゃあるのに、お迎えの時間に突入して「うー!!」ってなることが多々あって、そういう時にモヤモヤしてる感じ。さっきこまっちゃんが言ってた、自分が価値を発揮できるものは何か?自分のやるべきことじゃないことは何か?その辺の線引きがついてなくて、全部フルでやろうとしている感じがある。

パラレルワーカーのスケジュール管理は時間軸のスパンが肝


こまつ:すごい分かる。もしかしたらだけど、その時に時間軸のスパンがすごく重要なんじゃないかな?いつまでにどういうアウトプットを出すっていうのを、自分でも決めるし、業務委託先でも合意していく必要があって、スケジュール通りいくときもあれば、遅れちゃうときもあると思うんですよ。その都度合意し直したり、すり合わせし直すとかが大事になってくると思う。

そうすると、かっしーが本当はもっとやりたいのに!ってモヤモヤするものって、どうしてもその日にやらなきゃいけないことではなく、もうちょっと時間スパンが伸ばせるものがあると思うんですよ。時間スパンが伸ばせると、ちょっと気持ちが楽になったりする。単月でなんとかしようとするのではなく、3ヶ月スパンで考えたり、業務委託の契約を締結するときも意識して、いつまでに何をするというマイルストーンを置くと、自分に無理のないスケジュールを経てることができるんじゃないかな、と思いました。

にぃに:こまっちゃんは物理的に、1週間のスケジュールってどんな感じで割り振っているんですか?

こまつ:物理的には、まず休みって概念がなくなったんですね。本業は土日祝日休みなんですけど、土日祝日は常に副業が入っているので、基本SlackとかChatworkなど各種コミュニケーションツールを全部使って、そこで完結するように工夫し、ミーティングを最小限にするようにしていますね。本業の方も出なくても大丈夫な会議とかがままあるので、会議を無くすことにとにかく注力しています。

 なので、私のプロジェクトスタイルは会議ではなく、コミュニケーションツール内でどんどん進めていく、という前提がまずあります。平日は本業があるので、10時から18〜19時まで仕事をするんですけど、今日もそうですが、本業の合間の休憩時間に副業の時間が入っているという感じですね。あとはコーチングセッションとかが平日に入ったりすることもあるから、セッション時間は45分にして、それも休憩時間に入れる。そうすると、月次トータルで本業の残業時間がほとんどなくなります。

 あと、結構ポイントになりそうなのは、大事なワークショップの登壇や大事なセッション、経営陣と合意しにいく重要な予定が副業サイドであった場合、副業の予定は1日1個までにしておくって決めています。1日の中に大事なプロジェクトを2・3個入れてしまうと、結構予定もメンタルも圧迫しちゃうので、1個に絞って、この日は本業と副業のAっていうプロジェクトをする日っていう感じで予定を組む。そうやってバランスを取るようにして、スケジュールを組んでます。そうするとあまり負荷が上がり過ぎない。あれもこれもやらなきゃっていう風にはならないですね。

ミン:すごいシステマチック!質問したいのですが、これからのビジネスシーンにおいてテキストベースのコミュニケーションができないと仕事がうまく行かないという情報を様々なところで見聞きするのですが、こまっちゃんはもともとテキストベースのコミュニケーションが上手かったんですか?それとも磨いたんですか?

こまつ:たぶん磨いたんだと思います。最初はそれこそ超アナログで、毎月必ず対面で個人向けのコーチングコミュニケーションをやっていたんですけど、プロジェクトが軌道に乗り出して3年目くらいかな。もうコミュニケーションは基本コミュニケーションツールで完結して、テキストで進められるようにしていった。

 その成功体験をもとに、他のプロジェクトにも転用していき、さらに転用事例が増え、ブラッシュアップされていった結果、磨かれたんだと思うんですよね。いろんな失敗もしているし、うまくいかないこともあるけど、それも含めて学びにして。複数の副業をやっているからこそ、学ぶ回数が増やせたという感じですかね。

自分の得意・不得意を理解するには、仕事をするしかない。


にぃに:本業でやっている業務内容と、副業でやってる業務内容って近いものがありますか?

こまつ:近いです。どちらもコミュニティ創りがベースになっていて、組織開発もそうですけど、一人ひとりが自律的に動けるようにするのもポイントになってくるので、そういうところは共通点があります。他の共通点としては、仕事のやり方ですね。最初の話に戻りますけど、自分の型にないものとか、苦手なものとかは出来るだけ他のパートナーとやるとか再委託して、自分の得意なところに集中するという風にしています。

かっしー:自分の得意・不得意って初めから分類できた感じですか?

こまつ:やりながらって感じですね。やっていく中で、これはお客様の期待にも応えられるし、心理的な負荷もなくできるというものを見出していく感じでした。

かっしー:繰り返していく中で明確になっていった感じ?

こまつ:そうですね。

かっしー:そこだけでも分類できていたら、私ももうちょっとすっきりできる感じがします。

こまつ:そんな気がしますね。最初は全然うまくいかなかったもんなぁ、1年半くらい。全然稼げないかつ時間もすごいかかるし、上手くいかないしで悩んでいたんで、みなさんが副業をし始めたからこそ、抱えたその葛藤は当たり前だと思う。そこからどうやって、自分の働き方を変えていくのかを試している時期なのかなって気がしますけどね。

複業1年目、東京⇔仙台を新幹線通勤していた時に、サポートしていたワークショップで参加者に書いてもらったイラスト。当時、とても励みになった。


仕事に対する目標やWiLLは行動することで明確化される


かっしー:元々副業に対して明確な目標があり、それをクリアできたから上手くいったという感覚が得られたんですか?

こまつ:明確に目標はないんですけど、在りたい姿っていうのは明確にあります。さっきのやりたいことを諦めなくて済む状態の先に、私はスタートアップの支援もしているので、自分自身もスタートアップを作りたいとも思っているし、支援をするっていうこともやりたいと思っているので、そこに時間やお金を投下したいんですよね。

 なので、そうした投資家であり起業家になっていくことにも、ちゃんとリソースが割けるように、本業や個人事業である複業をしっかり成り立たせておく、っていうのは結構ベースとして大事にしている部分ですかね。

ミン:WiLLが明確ですよね。その在りたい姿というベースがあるからこそ、すべてが整っていくという感じがしました。

こまつ:そうかも知れないですよね。でもWiLLが明確になったのも、軌道に乗った後なので、起業から3年後くらいですよ(笑)

全員:へー!そうなんだ!

こまつ:上手くいくやり方が分かるようになってきて、横展開を始めてから自分にいいフィードバックが返ってくるようになったんです。そうすると、お客様からも教えてもらえるし、自分でもそうだなって思っていきWiLLが醸成されていった感じ。自己確信が最初からあったわけではなく、だんだん見えてきたという感じですかね。

ミン:上手くいかなかった最初の1年半って「俺のやりたいことはなんなんだ!」っていう感じだったんですか?

こまつ:そう、めっちゃモヤモヤしてました。しかも悩み過ぎて本業やめようと思っていたんですよ。もうだめだ、企画職向いてないと思って、やめようと思っていた時が副業をやりだした時で、なのに副業もうまく行かないしでズーンってなってましたね(笑)

にぃに:それまでは企画職じゃなかったんですか?

こまつ:そう、それまではキャリアアドバイザーをやっていたので、DODAの中の人として転職支援をやっていました。

にぃに:異動して、悩んで、副業を始めた感じ?きっかけはなんだったんですか?

こまつ:副業を始めたきっかけは、社内の組織開発担当って、一組織しか見られないじゃないですか。そうすると専門性が上がらないなと思ったのがシンプルな理由で、他の組織もちゃんと組織開発できるエキスパートになる、というキャリアビジョンがあったので、そのためには副業でいろんな組織をお手伝いしていきたいという想いは最初からありましたね。

にぃに:元々キャリアアドバイザーをやっていたわけじゃないですか。その時からそのビジョンはあったんですか?

こまつ:キャリアアドバイザーは9年やったんですけど、そのビジョンを持ったのはリーダーをやった後に、組織作りとか人を育てるって難しいけどすごく面白くてやりがいがあるな、と感じてからですね。だからけっこうキャリアの後半にビジョンを持った感じです。

にいに:なるほど。ビジョンを体現するために副業を始めて、本業を辞めようと思っていたけどやっぱり辞めなかったのはなんで?

こまつ:そこはやっぱり、経済的な事情が大きいかもしれませんね。あとは本業の方もパフォーマンスが出せるようになってきたので、企画職でもなんとかやっていけそうと思ったからですね。

自分の人生において、いまの仕事はどんな意味があるのか?問いを立てる


にぃに:いまの休みっていう概念がない中で、こまっちゃん的にはやりたいことを諦めずにいけてる感じですか?

こまつ:うん、ほぼいけてる感じ。休みがなくてもいいと思っているんですけど、もちろん体を休めるという意味での睡眠とか食事とかはめっちゃ大事なので、そういう休憩や休みはしっかり取るんですけど、自分がやりたいと思っていることだったり、自分が仕掛けている仕事ってあるじゃないですか。一方でやらされ仕事とか、やりたくないけどやらなきゃいけない仕事って同じ時間を過ごしていても全然パフォーマンスも違うし、自分のWiLLの乗っかり具合も違ってくるから、ドライブがかかることに時間を増やしていくって感じですかね。

 もちろんそうじゃない仕事もいっぱいあるから、これむちゃくちゃしんどいなとか、苦手なのにやらなきゃいけないなっていうのはあるにはあるんですけど、そっちの時間ができるだけ相対的に減らせれば、やりたいことやWiLLが乗っかった仕事を増やせるので、だんだんウェルビーイング度合いが上がってくる。それでノッてくるから楽しくなって、どんどん休みがなくてもやれるようになってくる感じ。

かっしー:WiLLとかありたい姿が見えてくる、そしてそこに向かうようになるために、自分で考える以外に取っている行動ってありますか?一人で考えると同じところをたどっている気がするので、工夫していることがあれば教えてください。

こまつ:いろんな人に会うとか、行動し続けるとか、タニモクで他人に目標を立ててもらうとか…そうやって場を変えていくことはすごく意識していますね。特に、世の中がリモート社会になってもう3年くらいになるから、みんな外で人に会う機会や、環境を変える機会が減るじゃないですか。オンラインでこうやって繋がっていろいろな話が出来るのはメリットなんですけど、一方で、場所が変わらず自分の部屋にばかりいると、どうしても停滞しがちになる。

 なのでWe Work JR仙台を借りてたりして、自分でわざと働く場所を変えるっていうことはやったりしますね。あと昨日まで秋田でワーケーションをしてきたんですけど、来週は沖縄、今月は大阪に行ったりとか、あえて場所を変えに行くことで、自分の脳に刺激を与え、発想が磨かれるように意識してやっていますね。

かっしー:場所が変わっただけなのに、なんか降りてきた!っていうときありますよね。

こまつ:そうそう。この間かっしーも仙台のPalletオフィスに来てくれて、みんなと写真撮影したよね。あの場所そのものがステキだったり、そのことで考えが進んだりしたかもしれないよね。

にぃに:そういう中で、ご家族はこまっちゃんのこと応援してくれている感じなんですよね。

こまつ:そうですね。うちは稼ぎが明確に変わったから、何も言わずに応援してくれるようになった(笑)

ミン:(お金を)持ってきてくれるなら文句はないもんね(笑)

こまつ:そうそう(笑)ぶっちゃけそんな感じで「もっと頑張れば?」って言われます(笑)

ミン:応援するよー!!ってなりますよね(笑)

こまつ:(笑)生活の中でもお金って結構大事ですよね。それこそロマンとそろばん、両方大事。

かっしー:稼ぎが変わったことを、何かの形で家族に還元したりしているんですか?

こまつ:そうですね、それはあるかも知れないですね。まずお金の心配をしなくなりましたね。副業がうまく行ってないときはお金の心配もしていたから、新幹線通勤で持ち出ししながらやっていたときからすると、そこは楽になってくれたんじゃないかな。

にぃに:今日話を聞いてみて、私のホンマのWiLLがどこにあるのかをちゃんと明確にした方がいいのかなって思いました。本業の営業職も好きなんですけど、こまっちゃんが言ってたドライブがかかる感覚があるかと問われると、うーんってなってしまうから、そこをもっと明確にしたいなぁ。でもそれって、どうやったら分かるんだろう?

こまつ:それは私の場合なんですけど、すごい意味づけを考えるんですよね。例えばにいにが今やっている営業のアポイントの仕事って、自分にとってどんな意味があるのか?そう問いを立てるようにしているんです。新しい仕事をするときいつもそうなんですけど、私自身の想いと、クライアントである社長の想いを共有ビジョンにしたときに、このプロセスはどんな意味があるのかを考えると、結構意味づけしやすくなる。

 自分の人生や実現したい状態と照らし合わせた時に、どんな意味や意義があるのか?そういう問いはよく自分にしていて、そうすると、一見そこまで心がときめかなかった仕事でも、この部分はときめくな、という発見ができる。そうすると、ちょっと乗ってくる感じなんですよね。

かっしー:15個もやっていたらそこまでワクワクしない仕事もあるけど、ちゃんと意味づけをしているから、どの仕事にも意義が見出せるんですね。

こまつ:そうそう。でも全部は意味づけできないから、これはちょっとないわーっていうのは、外注するのか、パートナーにお願いするのか、断るのか、やらなくていい方法を提案するのかなど、別の方法を考えるようにしています。

かっしー:なるほどー。自分で好きで副業や色々なことをしているんだから、意味があらねばならぬ!っていう気持ちもちょっとあったなと思って。でも、やってみるといろんなことがあるじゃないですか。楽しいこと、得意なこと、苦手なこと、色々出てくると思います。なんか、あらねばならぬ!に結構囚われていたと思いました。

こまつ:あらねばならぬ!だと、焦りとか、苦しさとか、しんどさもどかしさが出てくると思うんですけど、それがない。

ミン:ちゃんと好き得意や苦手やイヤを認めたうえで、それでもその中にひとかけらの意味を見いだせたらやる意義があるよねってことですね。

かっしー:そのメリハリがあるから、逆にエネルギーが乗るってことが起きてるのかなと思いました。

ミン:なんでも100%でやらなきゃいけないと思っていたので、そういうやり方があるのかと思って聞いてました、大人だなぁ(笑)

かっしー:なんかいい手放し感があるよね。

ミン:そうそう。

こまつ:手放すのめっちゃ重要ですよね、かっしーがさっき家事で手放すということを言っていたけど、あれはめっちゃいいなと思いながら聞いてました。

にぃに:私はまだ副業においての強みや得意がそこまで明確化されていないから、価値発揮できてないのかも。なので、そこを見つけに行くっていう意識でやりたいなって思いましたね。あとは、自分がやっている仕事に意味づけをするって、ぼんやり考えてはいたけれど言語化はしていなかったので、それをするだけでもいろいろ気の持ちようが違ってくるかなって思いました。今日はありがとうございました!めちゃ濃い時間でしたー!

こまつ:何かお役に立てたなら嬉しいです!

ミン:全国の副業している人が抱える悩みだと思うので、世の役に立つ座談会になったのではないでしょうか?ぜひ、第二弾をお願いします!

こまつ:要望があればぜひ!


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