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私は何をしていても「子ども・子育て」に関わることをしたいんだなと思った
私が挿絵イラストレーターを担当している島根県の公募「ことのは大賞」の展示が本日より開始します。その告知をしていて気づきました。
可愛い挿絵の仕事でも、自分の創作漫画でも、カウンセリングでも、何をしていても私は「子ども・子育て」に関わることがしたいんだな、と。
私が「子ども・子育て」に関心を持ったきっかけ
最初に言っておきますと、私は自分の子どもはいないし、特別「子ども好き」という訳でもありません。(子どもより動物のほうが好きです)
じゃあどうして「子ども・子育て」にこだわるのかというと、子ども時代の生育環境がその人に大きな影響を与えることを知っているからです。
私の親は毒親というほどではなかったし、家族も機能不全家族というほどではありませんでした。
しかし、父の身勝手さと母の自由さ、そして曽祖母の厳しい「子育て」をきっかけに、私は境界性パーソナリティ障害(精神疾患/障害)を発症したと考えております。
詳しくは下記記事などをどうぞ。
↓
現在はその精神障害は寛解(というか克服)しまして、日常生活における症状はほぼ全く出ません(取材を頼んできたカウンセラーに「えっ、それもう完治じゃないですか……」とガッカリされるくらい)。
ただ、その経験をきっかけに、「同じような気持ちで苦しい子ども時代を過ごし、今もなお苦しんでいる大人の人」や「今まさに同じ気持ちで苦しんでいる子どもたち」のサポートをできないかと考えました。
なので現在は、イラストレーター/漫画家と兼業して「心理カウンセラー」もやっております。
心理カウンセラーとして「子ども・子育て」に関わる
心理カウンセラーをやっていると、「何だそれは?」と思うような親御さん(あるいは親族)に育てられた方々とよくお会いします。
過去そうされた大人にも、現在そうされている子どもにも。
また、現在まさに子どもに当たってしまう・怒鳴りつけてしまうことを苦しんでいる「親側」の方にもお会いします。
もう既に子どもが精神疾患になってしまい、苦しんでいる親にも。
私は神様じゃないので、全ての人を救おうなどとは思っていないし、また、自分にはそんな力はないと思っています。
しかし、サポートはできます。
「ここで軌道修正すれば、何とかなるのではないか」と思う方々に、自分の知識と経験から紡いだ言葉をお伝えします。
大人になってしまった人の心に眠る「抑圧された子ども」「傷ついたままの子ども」を癒すため。
そして、今まさに子どもの人が、過去の私のように精神疾患になっていくのを食い止めるため。
大人と話していようが子どもと話していようが、私はいつも「子ども」を見ています。それは私自身が、自分の病を治療する間、ずっと「自分の中にいる子ども」をいたわることを大事にしてきたからかもしれません。
イラストレーターとして「子ども・子育て」に関わる
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仕事というのはいつでも色んな事情があるので、私は2016年から続けている「ことのは大賞」イラストレーターを何度も「もう辞めたい」と思ったことがあります。
なのに何だかんだ続いているのは、私は「平和な家族もあって欲しい」と思っているからではないでしょうか。
ことのは大賞に寄せられる作品を見ていると、「本当にこんな平穏な家族が存在するのか?」といつも思います。
しかしきっと彼[女]らにも、それぞれ悩み・苦しみはあるのでしょう。
だけど良い部分にスポットを当てて、楽しかったこと・幸せだったこと・感動したこと・つい笑っちゃったことを、こうして作品にして送ってくださる。
私は「自分のような子どもがこれ以上増えて欲しくない」と願っています。
そして仕事柄、たびたび「ひどい親」「ひどい家族」の話を聞きます。
でもそちら側だけに偏りたくない訳です。
いわゆる「毒親」とか「機能不全家族」のほうだけに注目して、「一般的な家族」を無視するのはしたくないんですね。
自分の苦しい経験を元に「自分と似た人をサポートしよう」という活動をしている人の中で、たまにそういう方をお見受けします。
「ふつうの生活を送ってきたやつにわかってたまるか」「幸せな家族で過ごしている奴のことなんか知るか」みたいな。
私はそこのバランスを崩したくないんですよね。
だから時々いろんなことがあって「もう辞めてえ〜」と思っても、この「ことのは大賞」の仕事を続けているのでしょう。
というか、そうであることに今気づきました。
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漫画家として「子ども・子育て」に関わる
私が普段仕事として描いている絵は、主に「ことのは大賞」のようなかわいらしい絵柄です。
なのでそうでない絵を描くと「あの可愛い絵は好きだけど、そっちは興味ありません」と言われることも時々あります(常に「うるせーだまれ」と思っていますが)。
しかし、可愛い絵だろうが可愛くない絵だろうが、私がやろうとしていることはやはり一緒なんですね。
現在描いている自分の創作漫画では、「親からの虐待」をテーマに盛り込むこともあります。
ちょうど今Twitterで描いている9話にもそのような表現が出てきます。
↓
【パパは暗殺者(アサシン)!9話】(1/7)
— 巴/ぱりこ@5/22関西コミティア (@palicosp) April 14, 2022
本日から9話の更新開始します。ヒゲでも眼鏡でもないショタトモさんの話です。
今月も月1話完成が目標! いつもより1週間もスタートが遅れてしまったのでスパートかけます!
続きはコメント欄(スレッド)に載せていきます。#パパアサ pic.twitter.com/FIOtboSRyR
私は虐待経験者ではなく、ひたすら資料を当たったり、これまで聞いてきたお話を自分の中で総括しているだけなので、おそらく経験者の方が描くほどのリアリティはないでしょう。
というかリアルすぎるとそれはそれで読者が限られてしまうと思っているので、自分の絵柄やライトさで、うったえられるものもあると信じています。
現在描いている漫画は、虐待に限らず「親子」をテーマにしています。
私は子育て経験がないので、この漫画を「子育てファンタジー」と呼んでいるのですが、しかしながら「親に育てられた」経験はあるわけです。
それをもって、今この「子育てファンタジー」を描いています。
私の好きな漫画家は「たくさんの嘘の中にたったひとすじの真実を入れるのが漫画だ」と言っていました。私もそんな漫画を描いて、一人でも多くの人に何かを感じてもらおうと努力している最中です。
だから私の今の肩書きは「漫画家カウンセラー」なのです。
また、大してバズってもいない私が「子どもの頃の夢である漫画家」をやり続けることで、やはり誰かの心に眠る「子ども」に力を分けられたらいいな、という想いもあります。
ここからはイラストの展示の告知です
展示内容に反してめちゃくちゃ重たい話になってしまいました。
これが私の芸風なのでご容赦ください。
そういう人間がこういう思いで描いている「ことのは大賞の挿絵イラスト」が本日より島根県の「ゴビウス」にて展示開始します。
※よく勘違いされるのですが、私は挿絵の担当をしているだけで、作品内の文章部分を考えられたのは受賞者の方々です。それを私の筆字で書いているだけです。
●展示期間:2022年4月27日(水)~5月30日(月)
★児童福祉週間により4月29日から5月11日まで
中学生以下のお子さんは無料開放!
●展示場所:島根県立宍道湖自然館ゴビウス
あそびっ湖まなびっ湖ひろば
〒691-0076 島根県出雲市園町1659-5
TEL:0853-63-7100
開館時間(9:30-17:00)
休館日 毎週火曜日
★GWはイベント開催!
4/27(水)〜5/9(月)は休まず開館します。
ゴビウス公式サイト:
https://www.gobius.jp/
きのう県職員さんが写真を送ってくださいました。
こんな感じで展示されているそうです。
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これで満足せずに、お近くの方はぜひとも見に行っていただきたいです。
ちなみにゴビウスは、私が行った当時はかなりいぶし銀の水族館(自然館)だったので、子連れファミリーじゃなくてもまだ入りやすいはずです。
(私も当時、現在のパートナーと2人で行きました)
水族館って大体「うわあ〜、まるで自分も海中の生き物になったみたい!」という演出をするのですが、どちらかというとゴビウスは「学びの場所」なので、そういう演出はありません。「人間とこの生き物たちは違うんですよ」とキッパリ分けている潔い感じが私は好きでした。
が、それもかなり前のことなので、今は変わっているかもしれません。
ぜひ行って確かめてください。
島根県公募「ことのは大賞」は全国から応募できます
「ことのは大賞」は毎年夏〜秋頃にかけて、全国を対象に作品を募集している公募です。まだ始まっていませんが、今年も作品募集があります。
おそらく今後下記サイトで発表されるはずなので、チェックしてみてください。
(私が描いてきたイラストや、前任の佐々木先生のイラストも見られます)
それでは、長文をお読みいただきありがとうございました。
ごきげんよう、さようなら。
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