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自分をゆるめるにはどうしたらいいのか?【ぱりこラジオ第33回文字版】

毎週金曜20時にSpotifyで配信している「ぱりこラジオ」。
第33回は2024年8月16日(金)にアップしました。
こちらの再生ボタンを押すとここで直接聴けます。
 ↓

今回も「音声を聴くのが苦手、文字で読むほうが楽」という人のために、文字版をご用意いたしました。

※前回分を先に読みたいかたはこちらから↓

それでは文字版どうぞ! Spotifyの再生ボタンを押して、音声と文字の両方を同時に楽しむのもオススメです。
(文章版と喋りが違う部分もあります)
 ↓

◆自分をゆるめるにはどうしたらいいのか?

ずっと「なぜあの人は〇〇なのか」シリーズで来ていましたが、本日は趣向を変えて「自分をゆるめるにはどうしたらいいのか?」について語っていきたいと思います。

私がもともと自分に厳しすぎる人で、今は昔よりかな〜りゆるまったんですけど、友人からは未だに「もう充分なのに、『自分はまだまだだ!』って言ってひたすら努力し続けているイメージ」と言われるので、たぶん平均値よりは自分に厳しい人なのでしょう。

平均値がどのくらいか知りませんけど(笑)。

で、確かに考えてみると、このラジオもちょっと「頑張りすぎてるんじゃないか?」という気がしてるんですよね。

ずっと使っていた収録用アプリが突然今年の7月から使えなくなった、というのもあるんですが、原稿書いて収録して編集して予約投稿するまでに大体2時間〜2時間半くらいかかってるんですよ。やりすぎじゃない? と思って。10分前後の番組なのに(笑)。

で、そんな私が運営しているからなのか、うちのカウンセリングにも「自分に厳しすぎない?」「頑張りすぎじゃない?」「そしてそれに自覚がなくない?」っていう人が結構いっぱい集まってくるんですよね(笑)。

なのでそういう方々の役に立つラジオに少しでもなったらいいなあ、と思いつつ今日は配信していきます。

それでは、ぱりこラジオ第33回、スタートです。

* * *

そもそもね、何でそんなに自分をゆるめられないのか? 常に警戒状態なのか? 私一人で何とかしなきゃと思ってるのか? というのを考えてみると、やっぱり私は幼少期の経験が一番響いているのかなあ、と思うんですよね。

戦場で暮らしていた子どもの写真って見たことあります?
昔たまたまそういう、海外の子どもの写真を見たことがあるんですけど、すっごい眉毛も目つきも厳しいんですよね。

戦場にいる最中はもちろんそうなると思うんですけど、そういう子どもって、その場所から離れても心がずっと戦場にいるというか、警戒グセが抜けないんですって。

なんかゴールデンカムイでもこんな話あった気がしますね。私はだんぜん原作派なのですが、大塚明夫さん(※推し)が出ていらっしゃるのでアニメもちゃんと見たい所存です。

で、今の日本ではもちろん国内で戦争が起きることはないし、「戦場の中で暮らす子ども」というのは存在しないはずなんですけど、“家庭が戦場みたいになっている子ども”というのはいっぱいいる気がするんですよ。

虐待が起きている家庭はもちろんそうでしょうし、そこまで行かなくても厳しいお父さんやお母さんがいる家庭とか、親が過干渉でいつも監視されているような家庭とか、夫婦仲が悪いご家庭——毎日怒鳴り合いの喧嘩をする両親、逆に冷戦状態で無視しあってる両親がいる家庭とか……

私は物心ついた頃にはもう父がいなくて、母も途中で出て行ったんですけど、おじいちゃんやおばあちゃんに可愛がられた記憶があるし、叔父さん……母の弟が私をよくかまってくれたなあ、という思い出もあります。

だから戦場感はないはずなんですけど、ひいおばあさんだけが「いつ私を怒ってくるか」という感じでした。

しかも今思えば「そんなことでそこまで怒る?」みたいなことでめちゃくちゃ怒っていたので、普通に生きていたら爆弾落ちてくるのと同じくらいの衝撃でしたね。周りの家族に相談しても、「ああいう人だからどうしようもできない」という反応でしたし。

でも今なら分かる。もし今の大人の私が同じこと相談されたら、「あのひいおばあさんはどうにもできん!!」って思うもん。

ただ子どもの私にとっては、いつ爆弾が落ちてくるかわからない地域で、周りの大人に助けを求めても助けてもらえない、という感覚だったんですよね。

それできっと、意識はせずとも「自分ひとりで何とかしなきゃ」「周りは頼れない」「甘えは許されない」という気持ちになっていったんだと思うんです。

家族に厳しい人がいなくても、体が弱いとか何らかの病気や障害とかで、親や家族がその人にかかりっきりになってしまう、という状態になると、同じように「自分一人で何とかしなきゃ」「周りは頼れない」という気持ちになるらしいですよ。

だけど、10歳やそれ以下の子どもが、そういう気持ちで生きなきゃいけないって悲しいですよね。めちゃくちゃ頑張ってきたと思いますよ、子ども時代の私は。

うちのカウンセリングに来られる「自分に厳しすぎる人たち」もみんなそうだと思います。

けどそういう厳しい生き方が当たり前になっちゃったから、その環境から離れても、そのスタイルがなかなかやめられないんですよね。

私もひいおばあさんと離れて暮らしても、ひいおばあさんが亡くなっても、ずっと周りを警戒して自分に厳しく「誰にも頼っちゃダメ! 一人で何とかしなきゃ!」って抱え込む癖が治らなかったし。

あと逆に「この人なら私を救ってくれるかも」という恋人に全寄っかかりしちゃったこともあります。でもみなさん耐えられないですよね、そんな人生かけた重たさに。

今の私はね、「そんなに周りを敵だと思わなくていいんだ」「人に助けを求めてもいいんだ」「全部ひとりでやらなくてもいいんだ」ってだいぶん思えるようになりましたけど、そう思えない人、まだまだいらっしゃるでしょう。

きっとこのラジオを聞いている人の中にも。

「そんなこと言われても、人を信じるのが怖い」「だって迷惑だと思われたら嫌だし」と心の中で反論してる人もいるかもしれません。

だからね、とりあえず、誰にも頼れず歯を食いしばって頑張ってきた子ども時代の自分を、「あんな子どもだったのに、そんな決意をしなきゃいけなかったなんて、かわいそうだったな」「本当によくがんばってきたよね」と思ってあげてください。

「かわいそう」って言い方が嫌いな人は、なんかお好きな表現に変えてくださいね。
過去の自分を労う気持ちが出れば、何でもいいので。

自分をゆるめられない人は、厳しい環境で生きてきた自分の習慣を続けているだけなんですよね。

もちろん「努力するのが好き!」って人もいるので、そういう人は引き続き努力をつづけてもいいんですけど、それで苦しくなるってことは、たぶん本当はやりたくない努力とかやらなきゃと思ってるだけの努力とかいっぱいあるはずなんですよ。

「あの戦場は終わったんだよ」「よく頑張ってきたね」「もうひとりで頑張らなくてもいいんだよ」「周りの人に頼ってもいいんだよ」と日々自分に声をかけてあげてください。

そんなんで何が変わるんだよと思うかもしれませんが、この自分を労う言葉って意外とバカにできないんですよね〜。私もいっぱい自分に言ってきて、今があります。


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ごきげんよう、さようなら。

* * *

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伊藤巴(ともえ)@漫画家×カウンセラー
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