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自分が変わらなきゃいけないなんておかしい、あの人が変わるべき、と思うあなたへ

世の中には「いや何でそういう風になるんだよ!」という人が大勢いますよね〜。

明らかにそれは精神的な病にかかっているだろう、という人もいます。
自分では健常者だと思っているけど考えがヤバい人もいます。

そういう人に遭遇して、悩みに悩んで、やっとの思いで私のようなカウンセラーの元を訪れたのに、あなたはこういう風に言われてしまいます。

「あの人を変えることはできません。先に、自分自身が抱えている問題に注目しましょう」と。

そう言われてすぐ素直に従う人は、ごくわずかです。

「はあ!? あいつの方が明らかにおかしいだろ! 自分はまともだし! なんで自分自身に目を向けなきゃいけないの!?」

「そもそもカウンセリングを受ける必要があるのも、変わる必要があるのも、あの人の方なのに!!」

大体はこういう風に思います。
(みなさん礼儀正しいので口には出しませんけど)

あるいは、

「私もちょっとは普通と違う所があるって自覚はあるけど、でもあの人の方がおかしいし! あの人のせいで私までおかしくなってるんだから、あの人の性格の直し方を教えてよ!!」

と思う人もいるはずです。

そういう考え方になることを、私は否定もしませんし、責めもしません。

だって私も自分が精神疾患になっている時、同じこと思ってましたもん。

「私だっておかしいかも知れないけど、世の中だって、あいつだって、もっとおかしいじゃん!! 何で私だけが許されなくて、私だけが性格を直さなきゃいけなくて、あいつらはのうのうと生きていられるの!!」と。

……さて、なぜだと思いますか?

なぜ変わるべきおかしなあいつらが変わらなくてよくて、“私”が変わる必要があるのだと思いますか?

あの時の気持ちを乗り越えた、今の私は思います。

「私は、幸せになる準備ができたからだったんだね」

って。

エセスピみたいでうさんくさいでしょ?(笑)
でもそうだったんですよ。

あなたが(私が)思うおかしな人達は、「今の自分から変わらない」ことを選んでいます。のうのうと楽して生きているように見えるかもしれないけど、そんなことはありません。

変わらないおかげで、色々不満そうだし、不幸そうだし、不安が消えないし、ずっと大変そうです。
けれどその人生を選んでいるのは、その人自身です。

「何であいつ(ら)じゃなくて、私のほうが変わらなきゃいけないの」と思える岐路に立ったあなたには、幸せになるチャンスが与えられたのです。
そのチャンスは、準備ができた人にしか与えられません。

あのクソみたいなどうしようもない奴(ら)は、あなたにメッセージを伝えに来たんです。

「もう今までのやり方では、通用しなくなりましたよ」
「このまま行くと、この私みたいになりますよ」

「いま自分自身に向き合って変われたら、想像もつかない出来事が、これからあなたの人生に起きますよ」と。

それを「自分が変わらなきゃいけないなんておかしい、あの人が変わるべきだ」なんて思うのは、せっかく差し出された幸福への切符を、いらないと突き返すようなものです。

あなたが自罰的な考えで、「自分は不幸になるべきなんだ! だからいいんだ!」と思うならそれもまたひとつの選択だと思います。
私にもそう思っていた時期がありました。

しかしそれ、本心ですか?
かっこつけてません?

正直言って私はかっこつけてました。
だって本当は幸せになりたかったから。

期待すると裏切られるから、傷つくから、もう充分つらい目にあってきたから、諦めた方がマシだと思って

「どうせ私は不幸になるべきなんだ! なればいいんだ!」

などと思っていましたが、私は誰よりも誰よりも誰よりもあのクソ共よりも、絶対に幸せになりたかったのです。

◆「あの人」を先に変えようとしてはいけない理由

他の記事にも書いた気がしますが、「あの人」を変えようとすると、たいてい徒労に終わるんですよ。骨折り損のくたびれもうけです。

こちらの記事に書いた通り、人は水を飲む気のない馬に無理やり水を飲ませることはできません。↓

人間でもそうです。良薬だろうが高山のおいしい自然水だろうが、本人が飲む気がなければ吐き出します。気絶させても無理です。

私の漫画に無理やり薬を飲ませるシーンがあるのですが、まあ、それは、漫画だから……(笑)。一応「薬(水)を素直に飲む」心理背景があるのですが、結局のところ、飲んだ彼は飲ませた親の思い通りには動かないんですよね。

人間は自分以外の人間を、完全に思い通りに動かすことはできません。

心理テクニックである程度誘導することはできなくもないですが、100%思い通りにするのは無理です。洗脳は一定期間を過ぎれば解けるし。

そもそも自分の体ですら、一部しか自分の思い通りに動かせませんしね。
ちょっと今から心臓の鼓動をゆっくりにしてください、って言われてもできないでしょ? 全速力で走れば鼓動を速くすることはできるけど。

自分の脳に「あの記憶を忘れろ〜」って言っても忘れないでしょ?
自分すら思い通りに動かせないのに、他人を思い通りに動かそうなんて無理なんです。

だから「あの人を変えたい(あの人が変わるべき)」は時間の無駄になりやすいのです。今風に言うとタイパが悪い。

同じ思い通りに動かせない存在であっても、自分自身の方が、まだ自分の意思で動かせる部分が多いんですよ。

しかも不思議なことに、自分を変えることに注力すると、相手が勝手に変わったりすることが本当にあるんですよね。あんなに必死に変えようとしても変わらなかったのになんで!? ってくらい。

だから自分自身に向き合って変える方が、手っ取り早く満足感や幸せを得られるんですよ。

「苦労して時間をかけて得たものじゃないと価値がない」と思う人には興味のない話でしょうが、私は「ラクして早く幸せになった方がいいじゃん、それの何がいけないの?」と思うので、そっちを選びます。

さてではここから、「私よりあの人が変わるべきじゃん」と思っていたあなたが、自分を変えるために必要なことをお伝えしましょう。

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