見出し画像

完全デジタルで仕事をする私が、年1回は必ずアナログ絵を描く理由

毎年必ず、同じギャラリーの展示会に出るようにしています。
そこは、東京・高円寺にある猫雑貨&猫ギャラリーのお店「猫の額」。

私は展示会から仕事や収入に発展することを一切期待していないので、基本は誘われてもお断りしています。

ではなぜ猫の額さんの展示会だけは必ず参加するようにしているかというと……

  • 単純に昔から超お世話になっているから

  • アナログ絵を描く機会が年1回は欲しいから

です。

※アナログ絵……現実世界で、絵の具などの画材を使って描く絵のこと

私個人の感覚ですが、アナログイラストはデジタルよりも遥かに集中力が要るんですよ。
デジタルと違っていったん間違えたら基本修正できないからです。

(そのお陰で永遠に修正可能なデジタルよりも速く仕上げられる、という利点はありますが)

集中力がより必要になるということは、めちゃくちゃ疲労がすごいということです。

なのでもう、アナログでのイラスト仕事も金額が安かったら受けません。笑
デジタルでアナログ風に描かせてください、とお願いするようにしています。

(大抵の依頼主さんはそこまで厳密なアナログ感を求めていない、というのもあります。
デジタルデータの方が扱いやすいですしね)

じゃあなぜ1年に1回はアナログ絵を描く機会を作るかというと、
前にしばらく完全デジタルで生きていたとき、
久々にアナログで描いたら引くくらい下手になっていたことがあるからです。

Ctrl(⌘)+Z(一手前に戻る)に慣れすぎていると、アナログで描いたとき本気の線が描けなくなるのですね。私は。

なので最近は、デジタルで描いていても「アンドゥ・リドゥ」を封印している時があります。

※アンドゥ・リドゥ……一手前に戻る、戻った作業をもう一度やる、というデジタル絵描き定番のコマンド

絵描きさんや買い手さんによっては「アナログのほうが価値がある」と感じている人もいるようですが、私はアナログもデジタルも大して価値は変わらない、と思っています。
(個人の見解です)

自分が「仕事(お金を稼ぐことを主体)」として考えるなら、そら断然デジタルがいいですけどね。

でも絵描きって、仕事やお金のことばっかり考えて絵を描けなかったりするじゃないですか。
しない?
私なんかお金が大好きなのに、お金関係なく描きたいときがたまにありますよ。ないです?

私は両極端のものをバランスよく取り入れないと潰れるタイプのクリエイターなので(めんどくさいけどそういう特性なんだから仕方ない)、ここ最近はひたすら展示会用のアナログイラストを描いております。

ああ、手間がかかる。
でも出来上がった時は楽しいし、ミスったら誤魔化す時のヒリヒリ感はたまらんっすね。

ミスしたら描き直すとか捨てるとかは滅多にしないです。どうやって誤魔化すか考える。
私がアナログを続けられる理由はそこかもしれません。

何の話かよくわかりませんが、私のアナログイラスト観を徒然なるままに語ってみました。
ごきげんよう、さようなら。

こういう感じの絵を出します。

来年出展する展示会

2022年1月7日(金)〜19日(水)
「夢語り〜昨日の夢 明日の夢〜」

会場/猫雑貨&猫ギャラリー「猫の額」
〒166-0002  杉並区高円寺北3-5-17

営業時間/12:00~20:00
木曜定休(祝日は営業)

猫の額公式サイト/
http://www6.speednet.ne.jp/~nekojarasi/

いいなと思ったら応援しよう!

伊藤巴(ともえ)@漫画家×カウンセラー
サポート頂けるとわたしの創作活動や生活費の支えになります。支援が増えると更新頻度が高くなります。