剣豪、フリーランス武士「宮本武蔵」が後世に伝えたかった生きざま ⑰
水の巻、詳細を読み解く
”水の心を手本として、勝利の道を見出していく。”
「心の持ちよう」
いかなる場合においても
心の持ちかたは
平常の際と変わってはならない。
平常も、非常事態の際も
精神をひろやかに、まっすぐにし
むやみと緊張せず
また、たるむことなく
かたよった心をもたず
心を静かにゆるがぜて、そのゆるぎが
一瞬もゆるぎ止まらぬよう
よくよく気をつけることである。
体が静かなときにも、心は静止せず
体がはげしく動くときにも
心は平静を保つこと。
心が体の動きに引きずられることなく
体が心に動かされることなく
精神の持ち方にはよくよく気をくばり
体のことに気をとられぬようにせよ。
心は十分に充実させ、また
余計なことに気をとられぬようにせよ。
些細なことについてはとらわれず
根本においては強い心を貫き
本心を他人に見ぬかれぬようにせよ。
「いつの時でも、平常と同じように心をひろやかに、ゆったりと、緊張せずに、かといってゆるみ過ぎないように気をつけること」
「心の奥底においては、目的意識を強く、しっかりと持ち、はやい段階で本心を他人に見抜かれないようにすることが大事だ」(妨害防止やサプライズのためにも・・・)
体の小さい者は
大きい体をもつ者の状態をよく知り
体の大きいも者は
小さい体をもつ者の状態を
よく知るというように
自分自身のもっている条件に
とらわれることなく
客観的な正しい判断ができるように
しなければならない。
にごりのない、ひろやかな心で
高い立場からものごとを考えること。
知識も精神もひたすら磨くことが
なにより大切である。
判断力を養うことによって
社会の正、不正をわきまえ
物ごとの善悪を知り
数々の芸や技術の
一つ一つの道を体験し
世間の人から少しも
だまされないようになって
はじめて正しい判断ができるようになる。
たとえ戦場にあって万事せわしい中でも
たえず、平静な精神がたもつことができるように
よくよく工夫すべきである。
「人はとかく、自分自身の常識が世の常識と思いがちだが、そうではない。相手の立場に立って物事をよく考えて、正しい判断ができるようになることが大切だ」
「かたよりのない、ひろやかで、まっすぐな心で、高い立場(高いレベル)から物事を考え 知識も精神もひたすら磨くことが何より大切だ」
「様々な芸や技術を体験、考察して経験を積み正しい判断ができるようになるのである」
「たとえ、忙しくバタバタしているときでも、絶えず穏やかな精神と正しい判断力を持ち続けられるように、よく工夫すべきである」
常に心を穏やかに、たもつ。
かなりの修業が必要だ。
参考、引用「五輪書」神子侃訳 徳間書店
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