命の輝きを重みを背負って
広島の小学生だった私は夏休み中の8月6日(またはその前日)に、毎年登校日があった。
平和学習の日。と言う。
戦争のこと、平和とは何かを考える日。
佐々木禎子さんの話は毎年冊子で読んでいた。
体育館に集合して、全校生徒で「青い空は」と「夾竹桃のうた」を歌った。
夾竹桃って何だろうな。
見たことないな。
そんなことを思いながら歌っていた6歳。
10歳のときに、はじめて原爆資料館へ行った。
本に載っていた、人の影が焼き付いたと言われる実物のコンクリートや、黒い雨の痕を見た。
中学校に上がると、平和学習の日は無くなった。
図書室には、漫画はだしのゲンが置いてあった。
戦争は人を人でなくしてしまう。
戦争って、なんだろう。
ビジネスにしちゃあ、恐ろし過ぎる計画だろう。
昨年からずっと私は、人間の方がよっぽど怖いなと、つくづく思っている。
その固い握手は、誰の何のためなのだろうか。
裏側を考える自分にも、ほとほと嫌気が差している。
願わくは、すこんと抜ける青空のままでいたい。