三井楽庵
中学時代。 そこではこれまで小学生の時に出会わなかったような人種の人たちに出会う。所謂、不良という人たち(たぶん、小学校にも予備軍はいたのだろうけど……)。 初っ端のクラスで知り合ったT君は衝撃的だった。今までに出会ったことのないタイプの人種で、どういう育ちをしたらこう育つのかなぁと今でも思う。まぁ僕が人をとやかく言えた義理はないが……。 彼からは良くも悪くも学ぶことが多かった。良いほうにはキャラクターの解放。「あぁ、もっと自由に良いんだ」と徐々に影響を受けていった。悪い
2話_少年時代 小学生になった、私はお調子者だった。当時、流行ったアニメのモノマネをして、友達らの笑いを取ることに夢中だった。ふざけて笑いをとる、人々の注目のまとになる、それも厭わない子供だった。 中学年にもなると、目が悪くなってきて、一番前か二番目あたりの席になることが多くなってきた。そうすると、先生の話がよく聞こえるため、授業を聴いているだけで理解が深まり、勉強が楽しくなった。 あとになって気付くのだが、当時の田舎の小学生は本当に伸び伸び育っていたと思う。都会に来て、
そこから彼女と濃密な時間を過ごすようになった。移動のほとんどは彼女の白い軽自動車で、彼女が好きだった洋楽をかけながら、ドライブがてらにあてもなく動き回っていた。僕の運転は荒く、よく彼女に怒られてた。 付き合い始めて、1-2か月あまりが経過した時に、彼女を抱いた。一回目は震える彼女を抱きしめがら、衣服を脱がせていくのだが、下半身が反応せず失敗に終わった。僕自身、振り返ってみると緊張していたのかもしれない。心の繋がり、そんなものを意識していた。そこから二回目に挑戦した時は、失敗
10代半ばを過ぎた頃、それなりに人間関係が嫌になって、漠然と自分は東京に行くんだと思ってた。行きたいと想っていたのではなく、確定した事実のように行くんだと。 遠くに行けば、誰も知らない土地に行けば、何かが変われるような気がしていた。(現実的にはそうではなくて、ただ見知らぬ土地に来て、また一から人間関係を築く作業だった。) 高校を卒業する頃、受験に全て失敗した私は、もう1年間を故郷で過ごすことになった。勉強というものを理解していなかった当時の自分は、悪戯にその時間を過ごして
1話 https://note.com/paintoyou/n/n1c85e88d32fd 冬に生まれた私は、同学年と比べて体力に劣っていた。 4月生まれの同級生と比べると成長も遅かった。 また周囲の顔色を気にする小心者であったため遠慮しがちの性格だった。 体力に勝る同級生には勝てない。道下を気取って笑いをとることを、いつの間にか覚えていた。喜怒哀楽のうち、笑ってる時は攻撃されない。 何とか生き抜くために、姑息な手段といえ、長いものに巻かれるしかない、そんな風に思ってい
彼女との出会いは16歳の時だった。 当時、インターネットの規制は今よりも緩く 出会いのハードルは低く、ティーンエージャーでも簡単に出会えた。 (今でも簡単に会えるのかもしれないが、興味はない…) 掲示板のような場所にメールアドレス付きで簡易なプロフィールを書き 投稿者が気になったら、直接コンタクトをとれるというもの。 ご存知の方にはすぐイメージがつくかもしれないが、 地方でもそれは簡単に出会えた。 ある日、何となくそのサイトを見ていると、同じ年くらいで 同じ
彼女との出会いは、19歳の時だった。 地元の予備校に通っていた頃に、共通の友人を介して知り合った。居酒屋に入り、一目みた瞬間、よくいる量産型の女子、それが彼女の第一印象だった。何次会だったかは覚えていないが、カラオケに行った。 その時に歌にもならない洋楽をうたった後に、連絡先を尋ねられた。交換し、そこからそれぞれの帰路についた後、彼女から連絡があった。 「ありがとう、これからよろしく」 要約すると、そんな他愛ない内容だったが、やたらと絵文字が多かったのを覚えている。
誕生から成長 私は、とある日本の片田舎で雪の降る日曜日に生を授かりました。 両親は共に30代の半ばに差し掛かっており、両家ともに長子であったため 待望の長男が生まれたと歓迎され、たいそうに可愛がられて育ちました。 決して裕福ではない、所謂中流家庭であったため、物心がつく頃には共働きの両親との時間よりも年の近い妹と共に、周囲の大人と一緒に過ごしていた時間の長さを感じずにはいられませんでした。 それについて、年を重ねてから恨んだり、振り返って寂しい思いをした、、なんてことはあ
”恥の多い生涯を送ってきました……” そう始まる人間失格 歴史に残る名作を前に 畏れ多くも、他人のような気がしてならない、、 そう感じております。 今、私は真面目な振りをして人間らしい生活を送っていますが どうも私の根底には、それを演じている自分がいるのです。 振りがやがて、板について、私の見掛けを取り繕っていますが 根っこの部分では、悶々とした気持ちを抱える自分がいます。 他人と比較して、どうこう書き綴る気は滅相ございませんし ましてや、不幸自慢をする気