"長編小説 『じゃんだらりんの国から』 第7話 「水飴をベタベタに塗りたくられた長い髪」"
カンカラ・マア・チャンに手にベタベタについた水飴を食べさせられるところだった子どもたちであったが、残念なことに被害者が出てしまった。
カンカラ・マア・チャンから無事逃れることのできた武と兄弟たちであったが、安堵のため息を皆が立てたとき、皆子ひとりがいないことに気がついたのは、末っ子の修であった。
「あれ、ミイ子お姉ちゃんいないよ?どうしたのかなぁ…」
修がそう言うと
「きっと、皆子のことだから、あの汚ねぇ水飴に惹かれたんじゃね?皆子、甘いものには目がねぇからさ。」
武がそう言うと、兄弟の大半は納得した。しかし、またあのような恐怖に立ち向かおうなどという兄弟は誰一人としていなかった。
「時期に戻ってくるんじゃね?それよりお前ら、ばあちゃんがスイカ切ってくれたから食べに行こうぜ!」
と、武が言うと、兄弟はみなスイカを食べに自宅へと戻った。
兄弟たちが家に帰って、数十分くらいしたときであろうか、皆子が不思議な風貌で嬉しそうに戻って来たのである。
「みんな、お待たせ!カンカラ・マア・チャンに髪の毛を水飴でリンスしてもらったよ!これで、わたしの大好きな水飴がいつでも食べれる!嬉しい!」
その姿を見た兄弟は呆気に取られて、皆子が大好きなおばあちゃんは急に泣き出してしまった。
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