【連載】お人好しのキツネ その10【短編童話】

 続いて夜空に一本の虹が輝き、水面に反射しました。

「わあ、これが『逆さ虹』なんだね」

 キツネは嬉しそうにそう言いました。


 それから冬が明けた頃。

 リスのいたずらはまだ続いていました。しかしそれは誰かを傷つけたり騙したりというものではなくて、みんなが心のそこから笑いあえるようなものでした。

 そしてキツネはまだお人好しでした。

 でもそんな彼を周りのみんな、特にリスがよく手伝ってくれるようになりました。


 次にまた『逆さ虹』がかかるのはいつでしょうか。

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