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明日が出勤最終日

私、会社辞めるんです。

有給なんて使えないかと思っていましたが、
有給消化可能とのことで
明日が出勤最終日です。

私が会社に勤めたのは昨年の6月。
45歳で、それまで無縁だった不動産業界に入った。

どの業界でも、ならではの雰囲気ってあると思うけど
不動産業界で感じた事は
”言葉遣いが悪い”、”冷たい”です。
他社と電話でやり取りをする中でも強烈に感じました。
(おだやかな会社もあります)

もちろん自社でもそうですが、
社内の雰囲気でもっと驚いたのは
陰口、侮辱が多いことです。

駆け引きが数字に繋がる仕事だし
契約書作成するにあたって文言を考えることも業務だから
”自分は正しい”、”こう考えるのは自分だけじゃない多数派だ”と
自らを納得させ守る癖から自然にそうなっているんだろう。

みんな仏の子だから
単に人が悪いんじゃなくて
システムに問題があって
それを問題としない、
改善しようとしない集団が出来上がってしまったから
残念なんだと思う。

そんな雰囲気に私は慣れることができなかった。
出来なかったというより、
慣れたいと思わなかった。

心身共に辛くて、
もう辞めようかな、と度々考えていた7月16日、店舗異動を言い渡された。
7月26日新店舗OPENに伴い、
7月19日から8月8日まで新店舗に期間限定で異動、とのこと。

期間限定での異動とのことで
パソコン上では
店舗毎にログインしなければならないものが多数あり、
また社内の書式も異動に対応していなかったり、
それを担当部署に言っても住所や電話番号やら間違い登録が多いし、
私だけ期間限定だから両方の店舗でログインしなきゃいけなくて
担当部署にいちいち改善をお願いしてもなかなか思うように改善されず、
何度も言うのも気が引けて
結局不便なまま使用している物も割とある。

”不便なままで、もういいや”、と私が思ったのには訳がある。
それは
”やっぱり辞めよう”と思ったから。

異動した新店舗は
元々新店舗の近くにあった
二人体制の店が近くに移動し
四人体制になったんだけど
私が思うに
今まで二人だったから
ルールなどが少なく自由にやっていたんだと思う。

そう思ったのは、
契約書を作る時、それまでの店舗は
ミスを防ぐため二重チェックして
チェックのしるしに印鑑を押した書類をお客様に提出していたんだけど
新店舗でそれをやろうとしたら
「そんなのいちいちチェックしてたら時間かかるから自分でやって!」
「請求書にはハンコ要らないから!」
「領収書とか無駄なもの作らなくていいから!」
「印紙なんてもったいないから貼らなくていい!」
「同じ部屋に入る契約書だったら上書きすればいい!」
「初めてのオーナーとの契約、過去の契約が見当たらなくなくても、
過去に契約した日付だけあれば契約書要らないから!」と
書類を握りつぶされたり、怒鳴られたりするからです。

上書きすれば前の人のデータが無くなるし
領収証を貸主に出さなければ確定申告困るでしょうし…などと思って
少しでも何か言おうとするなら
それに被せて一段と大きな声で罵倒するのです。

これらから、私はこう思いました。

今までは二人体制で何となくやっていたことを
問いただされているように感じているのだろうな、
会社ルールを無視した書類作成の仕方をしている自覚は多分あって
批判されるかも、と怯えて怒鳴り散らすのだろうな、と思えた。

意見なんて言えたもんじゃないし、
「休みなんて要らないよな」って同意を求める発言は多いし、
前の店舗ほどではないけど
お客様を悪く想像して勝手に悪口で盛り上がる集合体であることが
私は”ここは我慢するところじゃないな”と考えたから
辞める事にしました。

辞める、と決めてから転職先を探しました。

とりあえず派遣して、
細く長く、一生働ける仕事を自分で生み出す準備をしよう、と考えました。

派遣先が決まりました。

辞める理由を考えました。

偽りなく言えば、
パワハラが理由ですが、
その理由を使うと退職までの期間
間違いなく自分が不利になるので不採用。

私は、言葉には魂はあるように思えるので
どうせ嘘をつくならハッピーな嘘がいいな、と考え
”寿退社に決めた!”と
嘘の練習をしました。

相手は1歳下、
新しい苗字は小泉、
彼は多忙なので私は家庭を支えることに重きを置く、
と小泉孝太郎さんと結婚することを想像して練習しました。

が、
翌日。
やっぱり不器用な私は、練習の甲斐なく…。

でも”パワハラ”を言っちゃ、自らの首を絞めることは理解していたので
「業務量が多く、心身共に不安があり、体調を優先した働き方をしたい」と言う理由にしました。

「体調が悪いなんて見えない」
「みんなやっているんだからそんなの逃げだ」
「社員じゃなくて、パートとかバイトとかうちで働き方を変えたら」
などと言われましたが、どれも一通り話を聞いて
「もう決めたので」の一点張りで辞表を提出しました。

そこから指折り数え出勤を重ね、
ようやく、ようやく、よ~うやく明日が出勤最終日。

明日は夜行バスで息子のいる実家に向う予定。
転職先に出さなきゃいけない書類があって
引きこもりで学校にも社会にも属していない息子を証明する作業をする予定。
息子に会えるかな、
施設にいる祖母にも会いに行こう、
山や温泉にも行きたいな、
蕎麦も食べたいな、などと思っています。

それから、明日は父の命日。
明日には到着できないけどお墓掃除しようと思っています。

まずは、最終日、どうにか乗り越えられますように!

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