おばあちゃま探して。
近所の病院へお迎えに
歩いて行った
歩行訓練を兼ねて
ゆっくりゆっくり
町の風景を楽しみながら
ゆっくり行った
おばあちゃまが病院の外に
いなかったので
寒いから中の待合にいるのかなって
病院の扉をくぐる
小さな病院の待合は
近所のお年寄りで
ごった返す
どこにも
おばあちゃまが見当たらない
勇気を出して
受付でたずねた
「ずいぶん前にお帰りに
なりましたよ?
お車でお迎えがあったと思います」
え?
ボクは慌ててて
ぴょこんと頭だけさげ外に飛び出す
左右をみても
車は止まってない
も一度院内受付に戻り
自宅に電話してもらう
叔母さまが出たので
変わってもらった
「そうなのね、パコちゃんは
そこにいてお迎えに行くわ」
叔母様はそう言って
電話を切った
ボクが焦りの表情で
表に出ると
おじいちゃまが車でやってきた
「パコちゃん!のって」
乗り込みながら
おじいちゃまに云う
「ばあちゃんどこにいったんやろ」
「誰も何も聴いとらんけ、
探すしかないじゃろ」
ボクは病院での聞き込みで聞いた
「車でのお迎え」 が気になった
すると、おじいちゃまが
何色の車かわかるか?という
おじいちゃまにスマホを借りて
病院へ電話
事情を説明すると
かかりつけ医の受付さんは
こう云った
「いつものお友達さんと
なんだか意気投合してたので
ご一緒じゃないかしら」
おじいちゃまに伝えると
スグにご近所のあるお家の前に
門の前で車を止めて
インターフォン越しに
尋ねる
車に小走りで戻ってきた
おじいちゃまは言った
「やっぱりそうだ」
どうしたの?
ボクが聞き返すと
おじいちゃまが
ニヤリとして
「調査開始じゃぞ」
そういって
昭和区内の
「御器所」という地域へ向かった
ほどなくして
その地域の人気カフェに
たどり着いた
「おじいちゃま!カフェにきてる
場合じゃないよ!」
ボクはカフェ好きなおじいちゃまが
おばあちゃま探しを諦めたのかと
呆れて声をあげた
「いいや。きっとここにいるよ」
おじいちゃまの確信の声
ボクらは階段を上がった
入口にショップもあって
店内の植物を掻き分けて
中央テーブルに向かうと
石油ストーブの灯油の
いい香り
おじいちゃまが
「懐かしい匂いだ」
そう言いながら
立ち上がる
おばあちゃまの腰に手をまわし
抱き寄せた
「心配したよ」
「ごめんなさい連絡忘れてたわ」
「ばあちゃん!」
ボクはわーっとなって
2人に抱き着いた
気が緩んで涙があふれた
おばあちゃまの隣の
お友達も席を立ちあがろうとした
「いやいや腰掛けてください」
カフェ店員が注文聞きに近寄る
「わたしは珈琲を」
おじいちゃまの声に
ボクが顔をあげると
「パコちゃんはどんなのがいいかな」
メニューを渡した
中央の席に
たんぽぽの綿帽子みたいな
白髪頭のおばあちゃまたちと
おじいちゃまが並んでる
ボクはパフェを選びながら
ホッとした
おばあちゃまのお友達の
悩みを聞いてるうちに
夢中になり
お友達のお迎えのひとに
御器所まで送らせ
ここに辿り着いたようだ
どうやら
おばあちゃまたちの
お気に入りの
おしゃれなカフェ
店内のお客様は
殆どが女性客で
赤ちゃんを連れた人たちから
おばあちゃまたちまで
ごった返す人気カフェ
スタイルのいい
素敵な女性や
センスのいい女性
全身ブランドの女性
駐車場は高級車が八割
もしお近くに
お立ち寄りの際は
是非お立ち寄りください
本当に素敵な人気カフェ
Bonne Femme
このカフェはネイルサロンやブティックが
併設されててランチもディナーも気軽に食事できる
御器所では人気のカフェ
車は20台ぐらい駐車できる
地下鉄駅は御器所よりも
「荒畑」のほうが歩くなら近い
スイーツは絶品です!
読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました