#18 量産型になれない男
先月、本部長の1歳を迎え、記念にスタジオ撮影を予定していた。
本部長はブルベ冬の白をたくみに着こなす男だ。
その邪魔をしちゃあならねぇといつも黒づくめのぱちお夫婦も今回ばかりは背景に溶け込むべく、白っぽいベージュカラーの服を探して回っていた。
ぱちおめはベージュのワンピースを早めに見つけて購入。
問題は夫マイアミである。
マイアミは巷では有名なファッショニスタだ。
店へいくと1度で覚えられ、2度目の来訪時には「いつもありがとうございます」と声をかけられる。
大学時代にファッションに目覚め、本人いわく貴族系だったらしい。
ファッション好きが高じて、パリコレに作った服を出品するほどである。
(もう嫁としても何が何だかよくわからないがそうらしい)
そんなマイアミが、人生ではじめて、量産型のベージュのチノパンのようなものを試着してみることになった。
身長183センチBMIは17。
シンデレラ体重を超えたモデル体型のマイアミに着こなせない服など、ないだろう。
そう思いながら試着室の外で本部長をあやしながら待つことしばらく・・
おや?
初老のじじいが出てきたではないか。
この試着室ではマイアミが試着を…ってよくみたら、、マイアミ?!
素材を殺すとはこのこと。
なんというかマイアミの白さとひょろっとさと優しみ深いうっすらとした雰囲気が相まって・・・朧。
店員さんも、当たり障りのないコメントをする。
ありがとうございました!!
そういって店を後にし、マイアミが一言。
マ「なんていうか、、除草剤をかけられた草みたいだったね。」
ぱ「wwwwww的確すぎてなにもいえないwww」
そんな量産型になれない男が、私の夫ですw
おしまい☆