相談員の業務をどう改善するか ①業務の分解と改善の方向性
こんにちは、ペースノートの野尻です。
この頃ショートステイの相談員さんから受けるご相談に、「業務を改善したい」という声が大きくなってきました。いざ現場に入ってみると、「書類・会議・外出がてんこ盛りでどうしようもない」という方が非常に多いです。
そのため今回は、ショートステイの相談員さんの業務とは何なのか、何のためにどう改善するのか、見ていきたいと思います。
相談員の業務とは
まずは相談員さんの業務を大きく分類してみましょう。大きく分けると以下の5つになるかと思います。
①契約業務
新規のご利用者との契約のための、書類の準備、面談、契約書などの保管
②予約業務
ケアマネからの問い合わせの対応、予約日程の調整、契約面談の設定
③利用者
請求システムへの入力、実績表のケアマネへの送付、国保連への電送
④送迎
送迎表の作成、担当者の割り当て、実際の送迎
⑤施設内の会議
担当者会議、月例報告会議など
業務ごとの改善の難易度、効果
次に、各業務の改善をどのように行えばよいでしょうか?
改善の効果と難しさを見ると、以下のようになると私は考えています。
(念のため、改善とは、時間の短縮だけではなく、品質の向上も含めることにします。)
例えば、「会議」業務は容易に改善できますが、改善効果はあまり高くないという読み方をしていただければと思います。必要性の少ない会議は見直した方が良いですが、それでも改善効果は週1時間くらいの短縮でしょう。
また、「実績・請求」は既に多くのシステム会社がサービスを提供しており、それらの機能を活用することで比較的容易に、改善をすることが可能かと思われます。
業務改善をどう進めるか
それでは、業務改善効果が大きいと思われる送迎、契約、予約業務について、どのように改善を進めればよいでしょうか?
業務改善で有名な本はたくさんありますが、最もお勧めしたいのは「ザ・ゴール」です。(コミック版もあります)
詳細はここでは割愛しますが、その名の通り、業務改善をする際には、ゴールを明確にし、社内で共有することが非常に重要です。
送迎業務の例
例えば、送迎業務では、ゴールの設定方法がいくつか考えられます。送迎加算は最大限に取ることは前提とすると、大きく分けて以下の二つでしょうか。
①実際に送迎に出る負担を軽減すること
②利用者家族との接点を増やし、利用継続率を上げること
①がゴールであれば、いわゆるデカ車と呼ばれるバンで、いくつもの利用者様宅をなるべく一筆書きで回るのが改善策となるでしょうか。そのために、送迎時間をご家族と調整することも必要でしょう。
しかし②をゴールにすると、デカ車で利用者様をお待たせしている状況では、ご家族との時間を十分に取ることは難しいです。駐車時にお邪魔にならない軽バンで、なるべく同じ担当者が、しっかり時間を取って送迎を行うことが求められるでしょう。
今回のまとめ
今回の投稿では、相談員さんの業務を分解し、改善効果の大きい領域について、その基本的な進め方を書かせていただきました。
次回以降は、それぞれの業務をもう少し深堀りして、お話しできればと思います。