ポリコレのあれこれ
※私はまだ『リトルマーメイド』(2023)は鑑賞出来ていません。1989年に公開された映画の記憶を基に書いているため、実写版での変更点は詳細に把握しきれてはいませんので、間違いがあった場合にはご了承ください。申し訳ありません。
【ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)とは…
社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策(または対策)などを表す総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指す。「政治的正しさ」「政治的妥当性」とも言われる。
Wikipedia「ポリティカル・コレクトネス」より引用】
ついに6月9日(金)から『リトルマーメイド』(2023)が公開されました!
この作品は、小さい頃から大好きで、早く見に行きたいなと思っています🥳
ただ、SNS上では、主人公アリエルの肌の色についてはかなり賛否両論でした。
ここで反対派の意見によく見られたのは「ポリコレを重視しすぎ」という言葉でした。
ただ個人的にはあまりピンときませんでした。
確かに以前公開された『リトルマーメイド』(1989)では、アリエルの肌は白く、赤いサラサラの髪の毛の持ち主でした。私もこの映画を見ていたため、当時の「アリエル」のイメージをずっと持ち続けていました。なので正直な感想では、実写版のキャストのビジュアルが公開された時にはかなり驚きました。
ただ、私にとっての「これがアリエルたる所以だ」と思う何よりも大事な要素は歌声でした。(実際に映画の中でも非常に重要な役割を果たしています。)
そこで、キャストの方の歌を聞いてみることにしました。すると予想以上の歌唱力を持ち合わせているだけでなく、人間の世界にあこがれて、いつかは行ってみたい、というアリエルの気持ちまで表現されているようで、本当に失礼ながら「この人はアリエルだ!」と思い、とても安心しました。
近年「ポリコレで作品が改悪される」とよく聞きますが、
・その作品で何が大事にされているのか
・再演であれば、もう一回やってまで何を伝えるのか、またストーリーを変えることによって見え方がどう変わってくるのか
等を重視すべきかなと思います。
また、芸術作品は必ず人々の心や考え方に少なくとも影響を与えると考えていますし、多少なりともその時代独特の価値観が含まれているはずです。【作品を通して多様性のある社会を世に送り出すことは、今まで作品で描かれて来なかった人々へ「私達は確かに存在している。だから一人じゃないよ」と強力なメッセージ性を持ち、勇気や自信を持ってもらうきっかけになるのではないかと考えています。】
作品に対する思いはそれぞれだと思いますし、実際に過剰に配慮している作品も見受けられますが、そこで多様性を認める作品や様々な経歴を持つキャラクターを挿入することを一概に否定しまうことは果たして正しいことと言えるのかと思っています。