補聴器がメガネになる日まで
補聴器とメガネというのは同じような立ち位置の道具ですが、社会的な地位は天と地ほどの差があります。
触れちゃいけない感の空気を醸し出される補聴器に対してメガネさんはなんと萌え要素にもなっております。
難聴児の親としては悔しくて仕方ありません。
なぜこんなことになっているのかちょっと考えてみたいと思います。
見かける頻度
まずは補聴器です。
日本で補聴器は使っている人は1.5%ほどになるようです。
次にメガネです。
メガネは57%だそうです。
メガネ57%に対して補聴器1.5%。
人間よく見かけるものに対して親しみを覚えるわけですが、57%もあると親のどちらかはメガネなわけです。
そうすると当然メガネは自然な存在ですよね。
まあシンプルに過半数ですもんね。そういう私もメガネですし。
一方補聴器は1.5%ということで思ったよりも多い気もしますが、それでもメガネと比べると圧倒的に見かける機会が少なくなります。
補聴器は耳の後ろだったり耳の中だったりで気付かないことも多そうですしね。
補聴器とメガネの違いはその見かける頻度に大きな関係がありそうです。
歴史
メガネと補聴器のイメージの違いには発明されてから現在までの歴史も影響がありそうです。
まずメガネです。
13世紀からあるんですね。なんかもうオシャレな雰囲気がしております。
ほんとうにオシャレアイテムだったんですね…
メガネが発明された当初は誰にでも手に入るものではなく、メガネ付けてる=すごい!かっこいい!だったんですね。
一方、補聴器はどうでしょうか。
今のイメージの補聴器としては19世紀からになりますね。
メガネより600年も歴史が短いんですね。
なんということでしょう。補聴器は恥ずかしいものだったそうです。
そのおかげでどんどん小型になっていった面はあるようですが、このメガネ=オシャレで補聴器=恥ずかしいってこの差はなんなんでしょうね?
まあ弁当箱サイズはちょっと気にしてしまうかな…
弁当箱はやや大きく〜じゃないけどな…
メガネと補聴器に対するイメージの違いはどこから来ているか
ここまでである程度原因がわかったのでまとめたいと思います。
①メガネは家族の誰かはかけており、みんな小さい頃から見ていて馴染みがある。
補聴器は馴染みがない。
②メガネは発明時からオシャレアイテムであり、オシャレアイテムかつ医療器具として700年以上の歴史がある。補聴器の100年ちょっとの歴史は『でかいダサい』から始まっておりオシャレという認識をされたことはまだない。
③メガネはその歴史の長さやイメージの良さから、偉人や有名人などメガネをかけている人物が数多くいる。
一方、補聴器をしている偉人や有名人の写真を見る機会はない。
④メガネはその利用者の多さから多くのブランドと店舗がありデザインも多岐にわたる。補聴器はメーカーも限られておりデザインもそこまで選択肢は多くない。
以上、こういった理由で補聴器とメガネのイメージの差が生まれているのではないでしょうか。
補聴器は発明され小型化が進み、ようやくスタートラインに立ったところです。
これからメガネのような存在に近づいていくことでしょう。
補聴器をつけた有名人はこれからもっと出てくると思います。
そういった人を見て育った世代が大人になれば、補聴器はメガネのような扱いをされる世の中になるのかも知れません。
メガネいじりならぬ補聴器いじりも付いてきますので、いじりのうまい返し方も考えておいて下さい。
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