地元
緊急事態宣言下は東京を離れ、我が地元札幌市にいた。
幼稚園小中高、そして浪人の一年を過ごした街。
あの頃は東京に行きたくてたまらなかった。
テレビで全国の天気予報が流れる時は、まずはじめに東京の文字を探していた。
東京の街ブラをする番組を見ては「カッケー!!!」といつも思っていた。
大人になったら、東京で暮らすのが当たり前と思っていたのかもしれない。
でも、上京してきて思ったのは「地方出身の強み」である。
大学の首都圏出身の友達と話して、自分の生まれの話になった際に必ず出てきたフレーズ
俺も上京したかったな。
しかも北海道は魅力度ランキング一位の都道府県。地元の話をしたら誰もが、羨望の眼差しで聞いてくれて、あまりコミュニケーションが得意でないいわゆるコミュ障である僕はこの「地元」というトークテーマは非常に助かった。
そしてこの2ヶ月に及ぶ緊急事態宣言。僕の中での札幌は確実に住んでいた時の札幌よりもいいものになっていた。
ちょうどいい暑さと湿度(夏において)。食べ物。
ガイドブックで書いてあるようなありきたりなことは決して間違いなんかじゃない。違う街を知っているからこそ、これは自信を持って言えると思う。
テレワークの急速な普及で地方への移住が活発になっているというニュースを見た。
人の分散というリスクヘッジという意味でも、また個人が気づかなかったものに気づくという精神的な意味でも、首都圏以外に住むということを考えることのできた2ヶ月だった。