淋しい寝る本がない。
尾崎放哉という俳人をご存知でしょうか?
彼は自由律俳句の俳人として有名なのだけど、
その俳句が自由すぎてたまらない。
ていうか、
笑える。
悲しくて、もちろん趣があって、
素晴らしいのだけども、本当に、笑ってしまう。
私が好きな俳句。
一つの湯呑を置いてむせてゐる
淋しい寝る本がない
冬川にごみを流してもどる
昼の蚊たたいて古新聞よんで
すばらしい乳房だ蚊が居る
貧乏して植木鉢並べて居る
咳をしても一人
(どういうことなん?!)
(一体、何をしてるん?)
昼の蚊たたいて古新聞よんで
貧乏して植木鉢並べて居る
ここあたり、かなり好きだ。
何とも暇そうだ。ゆっくり時間が流れている。
東京大学出身のエリートなのに、すぐ会社を辞めてしまったり、
晩年、孤独になり、酒に溺れながら句を詠んでいた時代の作品が
ほとんどこれ。
極みつけは、咳をしても一人。
なんかほんと、好きすぎて、ありがとうと言いたい。
辛い、生きづらい、悲しい、そんな気持ちはノートじゃなくて、
作品にしたらよろしい。
淋しい寝る本がない。
と尾崎放哉も句にするくらい、
寝る前に本がないと淋しい。
というか、文字を見ないと悲しい。
最近活字中毒で、本を買いまくってしまって、
というか文字を見てないと落ち着かなくて、
電車に乗っても本、休憩時間にも本、寝る前に本、
本屋に行っても本、ネットでも本、スマホも見て、
本、文字、本、文字、
本当に二宮金次郎になってしまいそう。
本を買ってしまうのは、本好きの宿命ですよね?
いいんですよね?
本が溢れてきたので、
もう好きな作家さんの本しか買わないって決めました。
「あー、これ面白そう」って手にするのはもうやめます。
何度も同じ本を読むことにします。
そうだそうだそうだ。
私は好きな本は3冊くらい同じ本を持っていて、
(とびっきり好きなので)
綺麗に読むようと、書きこむようと、
単行本と、文庫と。って、
あああああ、そんことしてるから、本が溢れる。
もう、最近は本棚に入らなくて、床に積んでいる。
(本棚も組み立てるのが本当にめんどくさいので、)
オタクだから、しょうがない。
言葉のリズムが好きで、
短歌や、俳句が好き。
尾崎放哉の自由律俳句をぜひお楽しみください☺︎
(特に、晩年の孤独な俳句が私は好きです)
(あまりに好きだったので、ちくま文庫の尾崎放哉善句集を買いました)
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