【第5回:塩に漬けたらもう料理!】
本日の一品:自家製パンチェッタを作ろう!
【ていうかパンチェッタってなに?】
「パンチェッタ」とは、豚バラ肉の塩漬けのことで、ざっくりいうと燻製していないベーコンです。
塩漬けにして肉の中の水分を抜き、乾燥・熟成させることで、うまみが凝縮され、熟成による独特の風味も楽しめる食材に生まれ変わります。
「うまいのそれ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、メッチャうまいです! OZZYが最初に作ったパンチェッタは、熟成の最中に「味見」でなくなりました。
ベーコンのような薫香がない分、より肉っぽさがあります。
塩気と旨味があるので、ダシ的な使い方もできますし、弱火でじっくりと加熱すると、ジワジワと美味しい脂が溢れてきます(これがまたうまいんだ……)。
カルボナーラに使われるのは、本来はベーコンではなく、このパンチェッタです。
【注意すべきはたったの2点】
「いやいやいやいやいやいや! ハードル下げるどころか、エベレスト並に高くなってるやん!Σ(゚Д゚)」
って思いましたよね?
そんなふうに考えていた時期がOZZYにもありました。
でもね、やってみたらちょお簡単だったんです。
パンチェッタは、基本的に「放置ゲー」です。
最も大切な乾燥と熟成の過程は、「よりよい環境で放置する」だけ。というか、それしかできません。星飛雄馬を見守ることしかできない星明子ポジです。
このエントリのために、OZZYも初めて2本のパンチェッタを作ってみましたが、注意すべきはたったの2点だけです。
・すべての道具と食材を、確実に、しっかりと消毒する。
・塩分量10%で作る
これだけです。
今回OZZYは、2通りの作り方でパンチェッタを作成してみました。
このエントリでは、最初に作った方法を紹介します。
こちらのレシピを参考にしました。
【道具の消毒】
消毒には、こちらのパストリーゼ先輩にご登場いただきます。
パストリーゼ先輩は日本酒由来の製品なので、食材にぶっかけても安心な消毒用アルコールです。調理器具だけでなく、食材も消毒したほうがいい場合があります(あとで説明しますね)。
この写真は一回目に作ったときに撮影したものです。このときは、このお肉を使いました。
オランダ産豚バラブロック488g(118円/g)です。
まずはまな板や包丁、フォーク(あとでつかいます)等、使用する調理器具を、全てパストリーゼ先輩で消毒します。
お肉は流水で洗い、血や汚れを落とし、キッチンペーパーでしっかりと水気をとっておきます。
お肉の重さの約10%の重量の塩を準備します。
今回は約500gのお肉だったので、50gです。
肉にブッスブッスとフォークで穴をあけていきます。
表裏だけでなく側面にも、しっかりとあなをあけます。
(すっかりその作業をわすれていて、後からやってます。みなさんは忘れないように)
ガッツリと塩をすり込みます。
(まな板の上での作業中の写真が撮れなかったため、すりこみ後の写真です)
ここまでやって、「バットと網がない!」と気づきました。アホですね。
しかし、こんなものがあることに気づきました。DAISOで買った、肉まんとか蒸すための電子レンジ調理器具です。
塩のすりこみが終わったら、網を敷いたバットに入れて、ラップなどで覆わずに、そのまま冷蔵庫で3日ほど放置します。
お肉から出てバットに溜まったドリップ(肉からでた水分)は、こまめに捨てましょう。
この際、パストリーゼをお肉全体に吹きかけて、表面に発生している(可能性のある)よろしくない細菌の除菌しておくと良いと思います。
表面が乾いてきたら、お好みで胡椒やタイム、ローレル、ローズマリーなどのハーブをまぶしてラップを巻き、更に3日ほど放置します。
その間にまだドリップが出るようなら、ラップを外し、キッチンペーパー等に水気を吸わせ、再度ラップで包みます。
3日経ったら、だいたい食べごろです。
そのままではしょっぱすぎて食べられないので、塩抜きをします。
ブロックの状態のもので、約4〜5時間は抜いたほうが良いと思います。
端っこの方を少し切って焼いて味見してみて、「おいしい」と感じる程度の塩気になっていればOKです。
塩抜き後の保存については、「切って冷凍」が一番確実だと思います。
今回参考にしたレシピの方は「一ヶ月はもつ」といっていますが、やはり大元は生の豚肉なので……。
僕はキッチンペーパーで水分をとり、最初の乾燥の工程とおなじく、ラップに包まずむき出しの状態で冷蔵庫に保管し、さらに乾かしてみました。
少しづつ使って、5日くらいで食べきりましたが、お腹も壊していないし、どこも不調はありません。
パンチェッタのレシピは色々あって、塩分量3%〜5%でつくるレシピもあります。
塩分量が少ないほど細菌の繁殖の可能性も高くなるため、僕は10%のレシピでやっています。
10%レシピでは、いまのところ失敗なしです。最初のトライは、失敗の少ない10%レシピを推奨します。
いずれ5%のレシピにもチャレンジしてみます。
【注意!】
パンチェッタのレシピをググりつづけていると、「生でイケる」という人がいますが、自家製のものは必ずしっかりと加熱して食べてください。
製品として売られているパンチェッタなら、生で食べても問題ないでしょうが、食品加工の現場とご家庭のキッチンでは、衛生面に大きな違いがあります。
次回から、何回かに分けてパンチェッタを使ったお料理の紹介と、ポピュラーな作り方で作るパンチェッタの手順も紹介していきます。