軌道共鳴と地震について~大地震発生カオティック仮説~
要約:大地震発生メカニズムには共鳴現象がからんでいるのではないか
軌道共鳴
惑星が安定して公転している理由として「軌道共鳴」メカニズムがある。詳しくは、海王星と冥王星の軌道共鳴、などで検索してみてください。ここでは、ごくシンプルに仮想的な公転周期として2:1共鳴で説明する。
「最近接地点」とは、図の2つの円の下の部分、つまり、円どうしが接するぐらい近い地点である。公転周期は、外側の惑星が1周する間に内側の惑星は2周する、という設定になっている。外側の惑星が一番右側にいるとき(1)、内側は真下にいて、(3)のときには外側は一番左側にきて、内側はちょうど1周する。外側がちょうど1周すると(1)に戻る、つまり、外側が1周すると内側が2周する、これを「1:2軌道共鳴」と呼ぶ。この2つの惑星はぶつかりそうにならないのか?
最初に、内側の惑星が最近接地点にきたとき外側がどうなっているかみてみる(自分は内側惑星に立っているとする)。この状況は(1)に相当する。外側は右端にいて近くない。さらに公転して、内側惑星が1周した(3)を考える。このとき内側は最近接地点にいるが、外側は左端にいて近くない。
逆に、自分が外側惑星に立っていて最近接地点にきたとき内側はどうなっているだろうか?この状況は(4)のときであり、内側惑星は反対側にまわっており近くない。
このように、いつまで経っても内側と外側が「最近接地点」で出会うことはない。縦にそろうときは(2)のように2つとも上側にいるが最も遠い地点にいる。または、(4)のように片方(外側)は最近接地点にいるが、内側はその反対側にいて外側からみて最も遠い地点にいる。
もし仮に、最近接地点で2つが出会ってしまったらどうなるのか?重力の影響が強すぎて はじきだされてしまう(詳しくは、冥王星のでき方など他のサイトでみてください)。安定して存在しているのは、このように単純な整数比の共鳴現象に基づいており、共鳴する際には(つまり縦に揃ったり横にそろったりする場合)もっとも遠い地点にいる(影響が小さくなる地点)、ということが重要になってくる。
地震のメカニズムについての仮説
地震は本質的にいつ起こるかわからない現象だ。ここでも、いつどこで起こるかについて議論しないし、できない。ただし、麻などで編んだひもを引っ張って切れる瞬間になぞらえて、どんなことが原因で最後のトリガーになっているのか考察してみる。
地震のメカニズムには多くの、まさに多すぎるほど多くの要素が関係しているのは間違いないだろう。単に、プレートの沈み込みがどうとか、マントルがどうとか、では説明できないことがある。ここでは、完全に物理現象として、地盤が割れるほどのエネルギーがどのように集中するのだろうか、について考える。
日ハムの応援で、観客のみんなが「同時に」ジャンプして着地すると球場全体が揺れる。なぜか?中国人が全員で「同時に」ジャンプしたら震度なにぐらいの地震が起こるとかの都市伝説みたいなのも存在する。なぜか?1つ1つは微小でもそれが「同時に」、いっせいに起こると莫大なエネルギーとなり大きな影響を及ぼす、というのは物理学を知らなくてもなんとなく実感がわくのではないだろうか。
地震に影響を及ぼす原因が何らかの周期をもってエネルギーのやり取りをしていると仮定する。たとえば、プレートの沈み込みが1年に何センチとかそういうものを想定してもらえればよい。さきほどいった「同時に」とか「いっせいに」とかは、これらの周期が一致したときを指す。軌道共鳴では、1周するとき、ちょうど2周し、並ぶ、ということに相当する。先ほどの日ハムジャンプで、1秒ごとにジャンプする人と2秒ごとにジャンプする人がいたとする。1秒たったとき1人だけ1回ジャンプしている。2秒たったら、1秒の人は2回ジャンプしていて、2秒の人はちょうど1回ジャンプしていて同時にジャンプしたことになる。これに3回ジャンプの人が加わったらどうなるか?(ジャンプ、ジャンプといってばかりだが、集英社のまわしものではありません、念のため)。3秒たったとき、1秒の人は3回、3秒の人は1回、2秒の人は休憩。6秒たったら?1秒:6回、2秒:3回、3秒:2回、で同時にジャンプしたことになる。
だんだんわかってきたかと思われるが、地震に影響する因子が各固有の周期をもっていたとして、それぞれの周期でエネルギーを発散していたとする。これらの因子がものすごく多くて、周期もバラバラだとなかなか「全体」がすべて一致する(全部共鳴する)ことは、そうそうないであろう。ただ、整数のすごいところは、たとえば、もっとも一致するまで時間がかかるであろう、素数の周期をもつ場合でさえも、それらすべての素数のかけ算(※※)ぐらい時間がたてば、一致する瞬間がある!!(このあたりは、「素数セミ」のサイトも参考にしてください)。
なぜ、「軌道共鳴」の話題を先に話したかというと、たまたま周期が一致したときエネルギーを発散する段階(つまり影響が強い)では、安定まで程遠い、ということだ。ものすごい年月を経れば、周期が一致したとしても(共鳴したとしても)影響がそれほど強くならないので、その状況だと「大きな地震はもはや起こらない」と予想する(楽観的だが)。ある意味、自然淘汰ともいえるかもしれない。
大地震のメカニズムと共鳴現象
仮説:地震の因子の周期が共鳴すると大きな地震が発生する
影響のそれほど大きくない因子(大きくはないが数は多い)のいくつかが共鳴した場合には、震度4以下の地震となり、影響がかなり大きい因子(おそらく数は少ないのではないか)の多数が共鳴すると大きな地震になる、という仮説になっている。これは、南海トラフ地震や他の地震が何らかの周期をもっている(100年から200年というかなり幅があるのだが)ことにも対応する。地震因子の固有周期が変化しなければ、やはりその年数がたつと再び、エネルギーが集中する瞬間(共鳴現象)がやってきてエネルギーを解放し、また眠りにつく、の繰り返しなのではなかろうか。いつどこで起こるかを予測、予知できるわけではないので意味がない議論かもしれないが、ある時間幅をもって、そろそろ起こるから注意、とか、想定する被害の大きさを見積もってあらかじめ対策を練っておくとか(何人の避難民が出るからどれぐらいの緊急避難施設が必要か、とか、備蓄はどれぐらいとか)には貢献できるのかもしれない。
※この文章を作成するにあたり、生成系AIは利用しておりません(ただし、漢字変換など(文献検索とかも)のAI技術は使用しております。ですので、全く人工知能に頼っていないわけではありません。)
※※ すべての素数のかけ算についてこちらを参照