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ちぐはぐな会話#7

宇宙シリーズ

事象の地平線

「事象の地平線が470億光年先にあるんだろ、そこから先の光はこちらに届かないという場所。」
「そういわれてるね。」
「そこから先を考えても、光も来ないし、情報も取り出せないし。でも、よく考えてみるとおかしいぞ。その地平線の先にも空間が広がっているという”情報”はいま、想像できてしまっている。ということは、情報を取得できていることにならないか。」
「想像だけならなんでもありなのかも。」

宇宙人にあいたい

「生きてるうちにどうしても宇宙人にあってみたいな。」
「なかなかあえないとおもうよ。ときどき、UFOをみた、とかいう人もいるけどね。」
「そのへんに、うじゃうじゃいるとはおもわないが、毎日毎日、巨大望遠鏡で観測してるんだから地球にこなくても太陽系のどこかにきててもいいんじゃないの。」
「宇宙の始まりは光速の60倍で広がっていたらしい。今でも、3.5倍で広がっている。おれたちが生まれるよりかなり前に宇宙人が生まれたとして、その広がっている空間のほうにいたとしたら、永遠に出会えないね。」
「超高速恒星間移動でこないかな。広がっている方向と逆向きに、振り切って移動はたいへんなのかもしれないが。」
「移動できたとして、どうして太陽系の地球という惑星に人間がいることがわかって移動してくるんだ。やっぱり、永遠に出会えないね。」

宇宙人にあいたい2

「あ!わかった!」
「なになに。」
「宇宙人にあえない理由。いたるところにいそうなのに、その存在がないようにみえるのは、実数の数と同じだけあるのにルベーグ測度がゼロのカントール集合みたいなものだからだ。」

宇宙人にあいたい3

「宇宙人っていってるけど、ヒトの形をしているとは限らないぞ。」
「そうかもな~、SFシリーズで炭素化合物ベースでなく、ケイ素ベースの宇宙人がでてきたことあるね。」
「そもそも定義が難しいな。少なくとも知能みたいなものを持っていないと宇宙人とは呼べないかも。」
「知能っていってもな~。その定義も難しい。何億年も前からいるゴキブリ。あれが実は宇宙人だとしたら?環境適応能力もすごいし、放射能にも強いみたいだし。ただ、しゃべらないだけで知能はすごいのかも。」
「あー、それだったらあわなくてもいいや。」

宇宙人にあいたい4

「宇宙ってトーラス(ドーナツ型)みたいな形かもしれないってよ。」
「へえ。」
「例えば、ずーと右に進んでいくと100億光年かかるが、最初から左に進んでいけば、40億光年しかかからないとか。探す方向を間違えているから全然出会えていないのかも。」
「宇宙に果てはあるのか?」


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