聴き歌
オヤジ(私)はカラオケが大好きである。しかし怪しいお姉さんがいるタニヤに夜な夜な通っている訳ではなく、純粋に歌を歌うことが好きなのである。タイの歌も嫌いではないのだが、やはり日本の歌を好んで聴いている。
いつからだろう、日本人が世代を超えて話題に出来る歌が無くなったのは。オヤジの子供の頃は歌謡曲全盛期、多くの歌は親子で一緒に楽しんでいた。時代を代表する歌が確実に存在していた時代でもあった。今の家族ではありえない風景であろう。
歌は歌うものであるのと同時に聴くものである。誰しもカラオケに行って人の歌ばかり聴かされるのは嫌だろう。カラオケを歌うにしてもオヤジは2つの意味合いがあると思う。一つは単純に自分の好きなように歌うこと、もう一つは聴き手を考慮して楽曲をいかに歌うかである。
最近の日本のヒット曲は歌いやすい歌という要素が大きいと雑誌に書いてあった。しかしそれで本当に心に響く歌を生み出せるのであろうか?芸術を全てビジネスで考えるのは、オヤジは反対なのだ!
バンコクのBTSの車内には小さなテレビがあり、常にコマーシャルが流れている。BTSの狭い車内で常に同じ歌ばかり流れると、自然と頭に刷り込まれ、頭に染みていく感じがする。
去年の事だったであろうか、BTSの車内で日本の歌がしきりと流れていた。その歌は「涙(なだ)そうそう」、夏川れみさんが歌っている曲だ。丁度タイ駐在に疲れていた時期だったせいもあろう、この歌を聴いた瞬間、急に日本のイメージが心に沸き上がり、車内でうるっと来てしまった。歌には力があるなあと実感した瞬間であった。
歌は歌い手によって全くその受ける印象が変る。オヤジがいくらカラオケで涙そうそうを歌っても心に響かない。やはりプロの歌手はプロ、ちゃんとプロの技術を持って歌っているのである。
オヤジは思う。たまには自分で歌うのを止めて歌をちゃんと聞くことに徹してみては如何であろう。音楽の持つ素晴らしい効用はあなたに日ごろ忘れているような大切なことを思い出させてくれるかもしれない。 オヤジは大変そうな業務打ち合わせの前などは自分を高揚させる為にヘヴィメタルの曲を聴いている。やはりプロのエレキは違うぜ!エディ最高!!!などと心の中で叫んで自分を鼓舞している。皆さんの勝負曲って何ですか?