小沢敦志

鉄作家です。よろしくどうぞ! http://ozametal.com

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個展「元気な鉄」

神田ポートビルにて、個展を行います。 小沢敦志展 元気な鉄 ●会期  2024年1月19日(金)〜2月12日(月) ●時間  11:30〜19:00 ●レセプション 1/19 17:00~19:00 ●入場料  展示会・レセプション共に無料 ●在廊日 1/19,21,27,28,2/3,10,11,12(いずれも15時以降) ●休廊日 2月4日(日)      追加がある時はInstagramにて随時お知らせします。 ●会場  神田ポート      東京都千代田区神田錦町

    • 元気な鉄。展覧会に寄せて

      1ヶ月あった神田ポートでの個展期間。なんだかあっという間で、来週月曜(2/12)が最終日です。 時間の流れの速さにゾッとしますが、そんなオッサン化に抗うかのような今回の展示タイトル、元気な鉄。ここらで色々振り返りながら、元気にラストスパートをかけたいと思います。 12年振りの個展。 ゾッとすると言えば何と言っても、個展ご無沙汰期間。体感的には7~8年くらいかなーなんて思っていたけど、改めて数えてみたら12年経っていて背筋が凍りました。干支が一周しちゃったこの間、もちろん制

      • 10/8、ファーレ立川でワークショップを開催します。

        10/8にファーレ立川で、ワークショップを開催します。高島屋の裏に大きな赤い植木鉢のアートがあり、その横にて。年齢制限は設けていないので、小さなお子様でも作れます。 インフォメーションは以下の通り。ぜひ足を運んでいただけると嬉しいです。 ●10/8(日)11:00~16:00 ●所要時間:約15分(個人差あり) ●予約不要 ●参加費:500円(現金またはPayPayが使えます) ●荒天中止 ●当日の収益は、ファーレ保存の為に寄付します。 ファーレ立川アートミュージアム・

        • MASK

          「こうしなさい」「こうなりなさい」と押し付けるのではなく、自らが進んでいく方向を見守り、適度にサポートする。…子育ての話ではありません。 鉄の話です。新作"MASK" 今回も古道具を熱して叩いて。長くこの手法で制作を続けてきたので、どのみちコッチの思い通りの形にはならないというのはよ〜く理解しています。なので金槌を振る時は、鉄に対して「こうなりなさい」ではなく、「どうなっていくのか」に目を凝らします。 すると時々、何かのイメージが芽生えそうな機会が訪れます。そのタイミン

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        個展「元気な鉄」

          終点の先へ、もういちど。

          JR岡山駅から列車で南に1時間。海が見えたら、そこは終点の宇野駅だ。 かつてはこの先にも線路が続いていた。 宇高連絡船。線路が搭載された船に列車ごとズドンと乗り込み、瀬戸内海を渡って高松駅に繋がる「海の鉄道」が存在していた。瀬戸大橋が出来て間もなく、宇高連絡船は需要が減り幕を閉じることになったが、現在もこの港町では当時の面影に出会うことができる。 そんな宇野の街巡りや島巡りに、連絡船に見立てた10台のレンタサイクルを。この地で一度、「道具としての終点」を迎えた鉄たちを集め、熱

          終点の先へ、もういちど。

          深めの鉄皿、できました。

          立川のアトリエで展開している鉄皿作りのワークショップ。 鉄皿は気になるけどワークショップへの参加が難しいという方には、これからSHOPで取り扱う完成品バージョンをお勧めします。こちらも勿論、直火・IH、どちらもOKです。 深くしました。 左側の鉄皿は、ワークショップで作れるもの。 右側は今回のもの。だいたい1.5倍くらいの深さにしています。500ccくらい水が入れられるので、作れる料理の幅も広がりそう。でも、この深さにするのは所要時間も難易度も倍増してしまうので、僕が作る

          深めの鉄皿、できました。

          O&Oから、特別な椅子を。

          ONLINE SHOPで販売している椅子たちの、特別バージョンを作ろう!というプロジェクト。紆余曲折を乗り越えて完成まで辿り着き、先日公開となりました。ここで紹介する2種類のチェアは、THE ONE &ONLY(略してO&O)からの限定販売です。 HALF ARM CHAIR "O&O EDITION" まずはこちら。5色で塗り分けました。 カラバリ資料を作って、チームO&Oの皆さんとアレやコレやと言い合って。その結果、いちばん彩度の高い攻めた配色になりました。 カラフ

          O&Oから、特別な椅子を。

          MIZUAME

          これまでの鉄の古道具を叩くシリーズは、再構築(叩いたものを、どう組み合わせるか?)の段階でバリエーションを出してきました。白状すると、その前段階の「叩き方」は、主に2パターンのみだったんです。 …よくまあ、この2つで引っ張ってきたなぁと思いつつ。 ここらで3つめの何かが欲しくなってきました。 ビヨーンと伸ばしてみよう。 鍛造の技法的には、叩いて伸ばすことは特に真新しいものではないです。だが、しかし!この技法、「硬く均一な鉄製品を有機的にする」という基本テーマと相性が良さ

          等高線

          彫刻家・はっとりこうへい氏とのコラボレーション作品を、SHOPで取扱い始めます。彼の十八番は、色彩彫刻。多重に色を塗り重ね、厚くなった塗膜を彫刻刀で彫り出すという気の遠くなるようなオリジナル技法です。彼にはポップな狂気が宿っているのでしょう。きっと写真から感じてもらえるはず。 始まりは2年前。“ 色を育てるドアハンドル ” 青梅市のにこ森保育園へ、鉄のドアハンドルを担当する事になりました。おそらく先方は、鍛造の黒いガシッとしたハンドルを想定していたのだけど、ここはまさしく

          赤子を育てる幽霊船

          先日、家族で館山に遊びに行った時のこと。キャンプでひと晩過ごした翌朝、風呂屋を目指してのんびり海岸沿いを走っていたら、突如現れたサビサビの廃船。 「幽霊船だーー‼︎」 ってテンション爆上げになったのは、もちろん私です。こんな時は、妻&子供達から早く風呂に行こうぜオーラが出る前に動くことが重要です。必要以上に「俺達はものすごいモノに出会ってしまったぞ」的な雰囲気を作りながらサッと駐車し、この怪物の前でちょっと寄り道してきました。 岸壁沿いにズドンと置かれた状態。柵も注意書きも

          赤子を育てる幽霊船

          円盤の親子

          前出のDISKと基本コンセプトは同じです。使い古された鉄の道具たちを集めて、熱する→叩く→くっつける。これを何度も繰り返し、DISKの親的な作品が出来上がりました。 “TIME PLAYER” レコード盤とプレーヤー、のような形。今回は記録媒体だけでなく、再生機器もひっくるめてモチーフにしています。 針が音を拾ってる様子を実際に目視できるのは、レコードプレーヤーの魅力的なところです。そういう視覚的な楽しみを、オブジェクトに込めました。 トーンアームはTechnics社製

          円盤の親子

          セミオーダーのちっちゃいテーブル

          ひとつ前の記事で紹介した「十和田石のデスク」は、サイズ的に通販で取扱うのはちょっと厳しいところ。そこで今回は、SHOPで取扱いやすい石天板の小型バージョンとして、サイドテーブルをご紹介します。 石盤サイドテーブル デスクと同様、石は薄いものを使って軽やかな見た目にしてます。鉄の脚はスッキリさせつつ、天板下のポテチのような形状のフックは、重いカバンでもしっかりホールドしてくれます。石の種類は4種類、それぞれフックあり/フックなしのタイプがあります。 石材は左から、ジュライ

          セミオーダーのちっちゃいテーブル

          十和田石のデスク

          秋田の銘石、十和田石。 地鶏で有名な比内町で採石されている、美しい緑色凝灰岩です。 もう10年以上前かな、那須の某温泉で浴槽にこの石が使われていたのを見たんです。柔らかさとクールさが融合した表情に一目惚れし、いつかこの石を使いたいぞと思ってました。で、3年前に今のアトリエに引っ越した時に「メインの机は石で作ろう!」と。その時は他の石材も候補に入れていて、色々なサンプルを取り寄せては、試しに切ってみたり削ってみたり。他の石材も良さそうなものがいくつかありましたが、表面を水磨き

          十和田石のデスク

          現代の化石

          アートワークの新シリーズができました。 DISC 役目を終えた様々な鉄の道具たち。真っ赤に熱して柔らかくして、金槌でぺちゃんこに叩いて、つなぎ合わせて、また叩く。複数の道具たちは1枚の鉄板に近づきながら、ところどころに道具の名残を見せてくれます。 こうして産まれた表情は、岩肌から顔を出す化石のようにも見えます。そこに宿る様々な情報を記録するイメージで、一枚の円盤に仕立てました。ケースから取り出して壁掛けのレリーフでも、ケースに入れたまま置物でもOKです。お求めはこちらから

          現代の化石

          オペの記録、H鋼の表札

          もともとあるモノに手を加える、というのは鉄の得意技。切る、磨く、曲げる、溶接する…いったん仕上がったものでも、様々な後加工を施すことができます。 もともと。 塀にH鋼が埋まっていて、それが表札になっている珍しい個人邸。この錆びた表情も鉄らしくてカッコイイんですが、多分このままだと雨が降るたびにサビが周辺のコンクリートに流れ出していきそう。そこで改装のタイミングに合わせて、表札も錆を落として化粧直しすることになりました。 さて、どうしたものか。 錆を落とすと文字や数字も消

          オペの記録、H鋼の表札

          3mmの椅子

          椅子って家具の中でもちょっと特殊な存在だと思うんです。定位置に据え置かれたテーブルや棚とは違い、日常的に頻繁に動かされて、空間にズレを生じさせる。それが不意に人の気配を感じさせたり。 人が安全に座れるための剛性が必要、でも頻繁に動かすなら軽いほうがいい。 そんなこんなで作り甲斐も難易度も高い椅子作り。数多のデザイナーや職人、家具作家たちが挑み、歴史を作ってきた分野なのです。 ウチからも一脚。メイキングをご覧頂ければ幸いです。 材料カット フレームに使う材料はできるだけ薄

          3mmの椅子