平沢唯にも後藤ひとりにもなれなかった男の反省文(と2024年目標)

2023年11月25日を以てベースを始めてから1年が経ちました。
そこで、この一年の振り返るために書き始めたのですが、なんだかんだで人生の振り返りになってました。

ドラマチックな出来事もなければ感動もオチも無い、時代や環境のせいにして努力を怠った男のただの反省文。


楽器との出会い(4~5歳頃)

楽器にまつわる最古の記憶はおそらく4~5歳の頃。
家にあったカシオのキーボードとの出会いでした。
情操教育の一環として買ったのか、あるいはミーハーな親のことなので何かに触発されて買ったのかもしれません。

搭載されているデモ曲がRick Astleyの『Together Forever』で、何を弾くわけでもなくそれをヘビロテしてたらしいです。
※実は明確にカシオと記憶していたわけではなく、曲だけ覚えておりそこからカシオ製であることにたどり着いた

記事を起こすにあたり何十年ぶりに聴いたのですが記憶の中の音と完全に一致しており、幼い頃の記憶というのはこうも強烈なのだと実感しました。

ちなみに今でもダンス・ポップやディスコサウンド的な音楽が結構好きなのですが、振り返ってみるとこれがルーツのひとつだったのかもしれません。

(通わなかった)ピアノ教室

前述の内容と同じ頃だと思いますが、次の記憶はピアノ教室。
記憶にあるというより後に母から聞かされたのですが、通う寸前で「ピアノは女の子のやるものだからやりたくない」と駄々をこね、結局通うことは無かったようです。そんなこと全然ないのにね。

ここで通っていたら違う人生だったかもなーと結構後悔しています。
とはいえ如何なる過去であってもそれが今の自分を作っているのだ。

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この頃に聴いていた音楽:
MAX、MISIA、SPEED、Dead or ALIVE、安室奈美恵
(親の車で聞かされてたのを覚えてる範囲で)

漠然と手にしたギター(中学時代)

そこから時は流れ中学二年生。
島村楽器でBUSKER'Sのストラトを購入しました。

このきっかけについては最近分からなくなってしまいました。
これまでずっと近所に住んでた友人と一緒に始めたんじゃないかと思ってたんですよね。
ただ、その友人が最近YouTubeの配信内でギターの話を話しており、曰く私の影響でギターを始めたとのこと。

じゃあ私は何をきっかけに始めたんだ……?

当時は好きなギタリストもいなかったので本当に漠然とやってみたいと思って始めたのだと思います。
大方モテたいとかいう"そういう年頃"相応の理由だったんでしょう。

その後同級生とバンドを組み、ギターを購入した島村楽器のお姉さんの勧めでThe Ramonesの『Blitzkrieg Bop』をやってました。
改めて聴くとどのパートも初心者が手を出すには程よい難易度に思えるので勧め上手だなと十数年越しに感心しました。

その後のことはあまり思い出せないのですが、何度かスタジオで練習をしているうちにいつのまにか自然消滅してました。
以降はダラダラと気が向いたときに触るくらいになりました。

時間もあったし物覚えもいい時期だったのでもったいないことをしたなーと激しく後悔しています。
当時はニコ動やYouTubeなどは存在せず、昨今のように解説動画や弾いてみた動画もないため外部から受ける刺激というものがありませんでした。
漠然と始めたものだから弾きたい曲もこれといって無いうえに、クロマチック練習がくっっっそつまらなくて練習にも身が入らずぜんぜん上達しませんでしたね。
あとこれは最近練習をしていて気付いたことなのですが、当時はとにかく頭を使って練習するということができなかったんです。

そうしてダラダラと過ごしていても無常にも時は流れるもので、高校進学というタイミングに差し掛かりました。

当時住んでいた地域では進学先として次の選択肢がありました。

  • 中~中の上レベルの公立高校(普通科)

  • 学費の高い私立(普通科)

  • 工業高校

  • 商業高校

  • 農業高校

  • 名前を書けば誰も入れる(と言われていた)遠方の公立高校

成績は中の下、専門科にも興味が無く、そこまで裕福ではない家庭の私にはあってないような選択肢でした。
加えて思春期をこじらせていた時期で周りと上手くいかず、誰も選ばないであろう遠方の公立高校への進学を考えていました。

そんな中でも音楽をやりたい気持ちだけはありました。
その高校の説明会で軽音部があることを知りました。
それが決め手のひとつとなり進学先を決定しました。

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この頃に聴いていた音楽:
I've Sound、Do As Infinity、m-flo(TRIPOD ERA)、SHAKALABBITS、175R、ORANGE RANGE
(18歳未満なのにどうしてI've Soundが最初に出てくるんですかね)

亡霊の誕生(高校時代)

入学したら廃部してましたね、軽音部。

学校説明会から1年足らずで何がどうして廃部になってんの。
陰キャ的には、少なからず共通項のある部活というコミュニティが無いのはとてもつらい。(そこに馴染めるかまでは当時考えていなかった)

加えてチャンプロードとホーリーランドが聖書のように扱われちゃう治安がアレな学校だったため、目立たずオタバレもせずに自分を殺して迎合して生きてなんとか上手くやっていくしかありません。

まぁなんだかんだで上手くやれるものです。
2年半かかりましたが。

部員を5人集めて再建して練習場所を探して奔走し、ようやく確保した部室で夕日を浴びながらセッションする青春は訪れなかったのです。

こうして平沢唯にもなれず、伊地知虹夏に手を引かれることもなかった男の心の片隅に亡霊が住み始めたのでした。

ちなみに中学の頃の同級生は別の高校でバンド組んで楽しそうにしてましたね。

今思い出しても吐きそう

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この頃に聴いていた音楽:
Janne Da Arc、B'z、BUMP OF CHICKEN、ケツメイシ、m-flo(LOVES ERA)、SOUL'd OUT、倖田來未
(完全に周りに影響されている)

DTMとの出会い(専門学生)

この頃になるとDTMが盛り上がってきており、ひとりで黙々とできることから楽器演奏からDTMにシフトしました。
DTMマガジンに付属していたYAMAHA SOLの体験版から始まり、当時EDMが好きだったこともありFL STUDIOを購入して手探りで曲作りをしていました。

この頃は中学時代の友人(前述の友人とは別)とそれぞれで曲を作り、それを発表する場として共同でサイトを立ち上げたりしていました。
YahooメッセンジャーやSkypeのようなチャット/VoIPツールも普及し、作業をしながら通話をしたりすることでそれなりにモチベーションを保ちながらやっていけました。

また、mixi全盛期だったことからコミュニティや記事のコメントで情報交換をしたり、公開した曲にメッセージを頂いたりして楽しかったです。
中でも嬉しかったのは楽曲に対してイラストを頂いたことでした。

それと専門学校の友人の誘いでコミケへサークル参加することとなり、東方アレンジでCDを出したのも良い思い出です。
トランスを数曲作りCD-Rに焼き、家のプリンターで友人の書いたジャケットを印刷して、みたいなことをやっていました。

この頃は実家住みでバイトもしていたため、自由に機材を買ったりできたので一番いい時期だったのかもしれません。
インターネットも今のようにギスギスしてなくて良い空気で楽しかったですね。

戻りて~~

たしかこのくらいの時期だったと思いますが、Angel Beats!を見てガルデモにハマりEpiphoneの赤いSGを買いました。
それに合わせてZOOM FIRE-15かFIRE-30も買った気がします。

Do As InfinityやSound Horizonの曲をそれなりに弾いたりはしていた記憶はあるのですが、一曲弾けるとかじゃなくて好きなフレーズを弾くみたいな感じでしたね。

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この頃に聴いていた音楽:
東方プロジェクト関連(アレンジ含む)、美少女ゲーム関連楽曲、beatmania IIDX楽曲、ユーロビート(SUPER EUROBEAT系)、放課後ティータイム、Girls Dead Monster、Do As Infinity、Sound Horizon
(高校時代の反動ですごい勢いでオタクとしての感性を取り戻していってる)

何も生み出さない期突入(就職から数年)

そんな楽しい時期も学生生活と共に終わりを告げ、社会人としての生活が始まりました。
新卒で入社した会社は冬季が繁忙期で、繁忙期は週休1日なうえ日付が変わる頃までサービス残業で肉体労働をさせられていました。

仕事の忙しさに加えて一人暮らしによる時間的/金銭的な制約も増え、趣味を継続するモチベーションを保てませんでした。
それでもやっぱり音楽に関わりたいという思いもあり、現在に至るまで次のようなことを始めては辞めを繰り返してました。

  • アナログDJやPCDJをやってみた
    (レコードの少なさでアナログDJは辞め、サブスクに移行したらDRMとPCDJの相性が悪く音源を使えなくなったのでPCDJも辞めました。そもそもスピーカーから音を出す前提なので賃貸では向いてない)

  • Do As Infinityの大渡亮氏に憧れGibson ES-335が欲しかったけど買えないのでEpiphone Casino Coupeを4万円で購入
    (生音がそれなりにデカいのに日和って弾けずにインテリア化。今はたまに弾いている)

  • 楽器屋をぶらついてたら青いRickenbacker Model 620「へ~これが丸サで言ってた"リッケン620"ね、買ってみるか」みたいなノリで10万円で購入
    (12回ローンで購入し、その後極限まで金欠になったときに10万円で売却。エロい音(?)だった気がする)

  • 東京事変の『修羅場 adult ver.』に衝撃を受け、「このベースライン弾きたい」となりLegendのジャズベとVox Pathfinde 10 Bassをそれぞれ1.4万円と5,000円で購入
    (これが今もベースを続けているのに繋がっています)

  • 10年ぶりくらいに再会した中学の友人からテレキャスを借りてたまに弾いてた
    (アンプで音出せないのでVox ToneLab STのヘッドフォン端子で聞いてた)

  • そこから更に4~5年後、Squier Affinity Series Telecasterを2.4万円で購入
    (何となく今も持っているので改造の素体にするかも)

どれもその時の衝動で暇つぶし程度でなんとなくやっていたため何かを成し遂げたりすることはおろか上達などもせずにいました。
「趣味なんていっとき楽しければいいか」くらいの感じだったので上達するための苦労もしたくなかったんでしょうね。

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この頃に聴いていた音楽:
beatmania IIDX楽曲、Sound Horizon、THE IDOLM@STER楽曲、ラブライブ楽曲、Do As Infinity、相対性理論、パスピエ、東京事変

若い子の台頭と人生への反省(現在)

そうした迷走期が何年も続き、そこそこの年齢に差し掛かると社会には私よりも若い子が台頭してくるわけです。
そうなると「今の若い子って情報も多く練習もしやすいしコミュティも作りやすいからいいよな~」なんて羨んだり、筋違いの嫉妬をしちゃうわけですよ。

もちろん時代の進歩により環境が充実しているというのは事実なのですが、それ以上に苦労することが嫌いだった私は刹那的な楽しみに興じており、苦労の先にある成功体験も知らなかったんですよね。
そんな人間が成功している人たちを見ても「成功している」という側面しか見ず、見えないところでの努力を察せないまま嫉妬しているわけですから最高に格好悪い。

ここ最近は実家に住んでた頃以来に生活も落ち着き、趣味に向き合う時間を作れるようになった今ようやくこうした事に気付けました。

この一年のこと(2022年~2023年)

そして、趣味ループ病の矛先がベースに向いたときに「一度本気で練習してみよう」と考え、練習記録を動画として残してやってきました。
その時に意識したのは次のことです。

  • とにかく小さいことでも「成功」と定義する
    例:練習メニューをやりきる、運指の綺麗さ、余弦ミュートがうまくいった、音価の正確さ

  • まずは過去の自分と比較し続ける

  • でも他人とも比較して外的刺激を受け続ける
    比較するとしても上手すぎる人ではなく(失礼だけど)「頑張れば追いつける」と思えるくらいの人にする

そうして動画を見返していると日々とまではいかないものの週単位/月単位では成長していることに気付けるようになり、それが小さいながらも成功体験として積まれていきました。
また、同じような熱量や練習頻度で練習している人の練習動画/配信を見ながら練習したりすることで負けん気を刺激してました。

こうして反省をしつつ改めて趣味と向き合うことができている現状、趣味ループ病から抜け出し始めているんじゃないかなと。

まぁベース練習で成功体験を積んだことによって「今の向き合い方ならあれもできるんじゃない!?」と調子に乗ってギターや鍵ハモ買ったりしてるんですけどね。ぜんっぜん練習する時間がない。

とはいえ漠然とループしていた頃と違い、ベースを軸にできており、別の楽器で得たことをベース演奏に還元できているため悪い状況ではないのかなと考えています。

今後も軸を維持しながら、このような良い循環となるような向き合い方ができれば良いと考えています。

最後に

なんとなく上手くまとめた感じはしますが、今に至るまで多くの年月を浪費したという事実には変わりありません。

よく「何かを始めるのに遅すぎることはない」と言われていますが、早くから努力をしていた人に追いつくにはその差に比例して努力が必要です。
また、その時代、その年齢、その時の人間関係だからこそできる経験の差だけはどんなに努力をしても絶対に埋まることはありません。
かつて心に宿した亡霊たちは決して成仏しないのです。

だけど少なくとも未来の自分の心に新たな亡霊を住まわせないためにも、これからの人生でやれる限りの努力を、楽しみながら続けていければと考えています。

あ~~~時間かかった!これからがんばるぞ!

・・・

と、こんなことを書いては寝かせ、寝かせは直して……ということを繰り返しているうちに年が明けてしまいました。
元日から続く地震でバタバタしていましたが、幸いにもようやく落ち着いてきたので改めて今年の目標を考えてみました。

  • 弾いてみた動画を最低10本公開する

  • 耳コピでの採譜を4曲行う

  • 中学時代の音楽友達との再会

  • 闇雲に楽器・機材を増やさない

  • YouTubeショートで時間を溶かさない

この記事を戒めとしてときどき読み返しつつ実現に向けて頑張ろうと思います。

そんなわけで、また。

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