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人生の回転数が上がってる音がする


不思議で楽しい週末だったからきいてください。


先日のこと。いつだったか電車でご一緒したおじいちゃんがいて、おすすめの美術館を教えてくれたことを思い出したのです。

元旦から律儀にメモを残していて可愛い ^ ^

このメモとブリヂストン美術館というワードを覚えてた。調べるとブリヂストン美術館は数年前にアーティゾン美術館としてリニューアルしていて、ちょうど気になる企画展をやっているみたいだからここから行くことに決めた。

(この美術館に行くつもりが、観たい映画ができてリスケしたのは一週前の話)

京橋で電車を降りて少し歩く。
美術館の手前に工事中のフェンスを使った写真×短歌の展示を見つけて幸先が良い( ⸝⸝ ᴖ.ᴖ ⸝⸝ )


到着!

お目当てはこちら

立地が良い上に建物もかなり綺麗…ソワソワしながら入館。完全予約制なのでスムーズに入場できた。
手始めに入口手前の大きくて難しそうな作品を眺めていると、声を掛けられた。というか、気がつくと解説が始まっていた。

美術に興味はあるけど実際のところはさっぱりだから説明を聞いて、目の前の作品がどういったものか初めて、そして少しだけ分かった。

「へぇ〜詳しくありがとうございます。」

「デザインとか美術関係のお仕事とか学生さんですか?」

「いえ!たまに美術館に来る程度で、詳しいことはさっぱりです。なので説明していただけてありがたかったです。」

「よろしければ説明しながら周りましょうか」

「え、そんな!良いんですか?」

?!?!?!

私の長所であり短所でもある、ついその場が上手い具体に運ぶように対応してしまう性質を遺憾なく発揮!ここまでの状況が何もわかっていませんが二つ返事でお願いしてしまいました。

そして始まる名前も知らないおじさんの美術講座、「空間と作品」編 

それはもうお見事でした。
学芸員かまさか企画関係者なのかしら?と思っていたけど、どうやらただただ美術に明るいおじさんの模様(明るすぎる)。

突然始まった講座は淡々と説明が並べられていくのではなく、対話ありで進んでいく。

「どの絵が好きですかね」
「何故こんな描き方をしたかわかりますか」
「この絵はサロンで大批判を受けたのですが、何故だと思いますか」

ここでおじさんの質問を適当にあしらうことをしないのが、変に生真面目な私らしい。笑

そんな私も、ロバート・ライマンの作品の前で「この絵は何を描いていると思いますか。少し意地悪な質問かもしれないですね」と尋ねられた時には熟考の末に出涸らしみたいな回答を出さざるを得なかったですね。。

ロバート・ライマン 「クレスト」


西洋画から日本画まで。
歴史的背景から技法まで。
画家の人生からこの美術館の歴史まで。

全て(大袈裟じゃなく、私からしたら全てすら超えている情報量だった)を解説してもらうこと、4時間半。

この人は誰で、私たちは今一体何をしているんだろうという疑問も、もちろん過ぎる。笑
それでも止まらない説明とわくわく。そうなの、とっても楽しかったの。キャンプションの数倍(数十倍かも)の情報量を浴びて、1人で見てたら「難しいけどなんか良い」とか「そんな好みじゃないな」で終わる絵(こういう感性全振りの見方も良いと思うの)も、そのバックグラウンドを知って気に入ったり、「なるほど。わからん」って腕組みしたり、絵との距離が縮まった。今まででいちばん楽しい美術館だった。頭も脚も疲れてるけど、この充実感。


女流画家モリゾ マネの絵のモデルにもなっている
モネが奥さんと訪れたヴェネツィアを描いた作品
印象派時代のルノワール 彼の画風はこの後新古典主義へと変わっていく
こんな部屋に住めたらいいのにな〜
キュビズムじゃないピカソもたくさんみた
ほぼ全ての作品をガラスなし・至近距離で見せてくれる大盤振る舞い


わくわくして、新しい扉が開くような感覚を覚えながら美術館をあとにした。
映画を観に行った先週から人生の回転数が急上昇するような予感がしていたけど、もう回転数は上がり始めたと思った。こういう時は上がった回転数に置いていかれないように走る。そんなことを思わなくても走りたくなる。
おじさんと次は上野で始まったモネ展へ一緒に行く約束をした。(びっくり展開だね)

楽しみだなー!




帰り道。
この一連の出来事を振り返りながら帰る。
去年の元旦に出会ったおじいちゃんが教えてくれた美術館。そもそもこのおじいちゃんと会うことになったのは私のドジによるアクシデントで、ゆっくりお家で過ごすはずの日に新幹線に乗るお金もなく鈍行に揺られていたからだ。
1人でいいじゃない!と思って行動を始めたら出会いがあって、不思議な巡り合わせもあるんだね。








おまけ

前日、10/4 金
ひさしぶりに有休をとってお手製の3連休だったので楽しい週末は金曜からスタートしてた。

10時には家を出る予定だったけど、目が覚めた後も有給の喜びを噛みしめながらゴロゴロしてたら11時。まだ午前中だし無問題(モーマンタイ)だね。

予定から2時間半遅れで家を出て電車に揺られて目的地へ。

じゃーん!

ミュシャ展。前述の通り美術に詳しくない私だけど、ミュシャは画集を買うくらいに好き。都内であるって知ってすごく楽しみにしてた。

キャプションがたくさんある展示で、作品もかなり多くて見応えがあった!大好きなポスター画だけじゃなくて、あまり観たことがなかった油絵をしっかり観れたのが良かった。あと大きい絵がたくさんで嬉しかった〜やっぱりデカい絵はいいね!!!デカければデカいほど良いのだ!

グッズも少し購入

大好きな椿姫とサロン・デ・サン


スマホに挟めるステッカーがあれば良かったんだけどなかったから、栞を勝手に代用🔖我慢できずに帰りの電車でスマホケースに挟む。

ご機嫌ピース✌️こっちも椿姫




ちなみに日曜は近所の図書館へ行って前日の復習をしたよ(真面目ちゃん)
美術史がまとめられてる本をめくると昨日観た絵がたくさん出てきて面白かった。

日記も書いた


大大大満足。アートな週末でした!
次は何をしようかな〜

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