日本の魅力を広げ、発展するチャンス!
昭和天皇の願い
ふりつもる み雪にたへて いろかえぬ 松ぞををしき 人もかくあれ
昭和天皇が終戦翌年の昭和21年の歌会始に発表された歌です。
降り積もる雪に耐えていても、そのつらさを見せない松は勇ましい。人もそのようにあってほしい、と日本再生に願いをこめた、日本国民への励ましの歌です。
内外の事件や情報が錯綜した2024年が終わり、2025年を迎えるにあたり、この歌は正々堂々と一人一人が生き、日本の良さを発揮してほしいという意味にとらえられ、現在も当てはまると私には思えます。
中国の社会、経済の衰退、ロシア、北朝鮮、イスラエルの横暴を伝えるニュースを見ていると、気分が暗くなります。アメリカではトランプ大統領の就任で、これまでの起訴が取り消しになり、実質的に無罪になります。割り切れない気持ちがありますが、他国のことですからどうしようもできません.そんなことより、私たちの生活、日本の向上、発展を考えてみるといいですね。
日本の好機
日本は今、チャンスです。「失われた30年」を取り返す予兆が出てきました。
私が住んでいる京都では、街に出れば必ず外国人を見かけます。中国や韓国、台湾の人たちだけではありません。南米やこれまで聞いたことのない国の人と出会うのも日常茶飯事、珍しくありません。
これは日本に魅力があるから外国から人が訪れるのです。とても喜ばしいことであり、日本の魅力を拡大、普及することを真剣に考える好機です。
来日外国人の行動を見てみると、日本は宝の山です.昔、ジパング、黄金の国といわれましたが、名実ともに、現代も日本は黄金の国、ジパングです。
来日外国人が知っている日本の良さを、日本人である私たちが忘れている、知らないことを教えてくれます。
日本に接したことのある人たちは日本、日本人に対して、「親切」「清潔」「美しい」「おいしい」「安全」等の言葉を異口同音に発し、「すばらしい」を連発します。自らはあまり思いませんが、他人からいわれると、なるほどとなります。この日本の美点を大いに生かすチャンスです。
落語の魅力
最近、私は落語に興味に強くひかれるようになりました。古今亭志ん朝、三遊亭園歌、桂枝雀、立川談志、月の家円鏡(後の橘家円蔵)、桂三枝(後の桂文枝)さんらの名前は聞き、彼らの活躍の舞台も見ていましたが、じっくり腰を据えて落語を楽しもうという雰囲気はありませんでした。
落語は演者は一人、持ち物もセンスと手ぬぐいくらいで、とても簡素な舞台装置ですが、落語家が何人も登場人物に乗り移ったかのように話す芸は、日本独特のものだと思います。
落語の主眼である笑いの他、人情や教訓、人としての道を教えてくれます。そして登場人物がお人好しで、少しずぼらで、おっちょこょいで、根はやさしくて、親切で善良な人たちです。
典型的な日本人をあらわしているのかもしれません。渥美清さんの「男はつらいよ」の寅さんや、今年亡くなった西田敏行さんの「釣りバカ日誌」の浜ちゃんが映画では描かれ、共感をよんでいるのは、日本人の持つ親切でやさしい心づかいなどがあるからでしょう。
日本のアニメやゲームは世界で圧倒的な人気を集めており、それらには日本人の持つ感性や考え方に共感する部分もあると思います。
アニメやゲームは翻訳しても、原作や原案の意味からはあまり差異はないが、落語は翻訳しても、うまく落語の良さが伝わらない意見もありますが、生前、桂枝雀さんが英語落語に挑戦したり、外国人落語家も誕生しています。
外国人落語家の誕生
上方落語では桂文枝師匠の弟子、カナダ人落語家桂三輝(サンシャイン)さんがオリジナル英語バージョンで、故郷のカナダとアメリカで落語の講演活動をしています。
江戸落語では笑点のレギュラー回答者、三遊亭好楽師匠の弟子、スウェーデン人落語家三遊亭好青年さんがおられ、日本語の落語の他、ヨーロッパではスウェーデン語や英語に訳した落語を披露しているそうです。
桂三輝さんは日本の落語から[粋」や「侘び寂び」の美意識や「気配り」「思いやり」「謙譲」といった美徳を学び、それらを世界の人たちに伝えたいと話しています。
落語のみならず、いろいろな分野の文化、他国にない、日本独自の文化は沢山あります。出し惜しみするのではなく、日本の文化芸術を広く世界に発信するチャンスが来ている気がします。
大谷選手のエゴがない、高い献身性は日本から
大谷翔平選手が前人未到の50本塁打50盗塁を達成し、所属するドジャースを一番のライバル、ヤンキース―を破り、ワールドシリーズ優勝に導いた功績は日本人、日本を大いにアピールしました。
大谷選手と話がしたいので、日本語を勉強するチームメイトもあらわれました。同僚のラックス選手はドジャースのMVPトリオ、ベッツ、大谷、フリーマンの「ベッタ二マン」か能力を発揮できたのは「彼ら全員にエゴはなく、高い献身性と勝利の思いだ」と3人に敬意を払っていました。
ここから先は
70歳を過ぎても青二才
私は現在74歳ですが、青臭いといわれます。個性だと思います、長所であり、短所です。この青臭さと、私だけが歩んできた73年の経験、体験をもと…
サポートお願いいたします! より良い記事を書くために、有効に使わせていただきます。がんばります!