見出し画像

子供の発達と科学について

先日、子供の発達科学研究所
「こころの発達アテンダント・学びの発達アテンダント 入門講座」を受講したので、感想と学んだことをまとめておこうと思う。
子供達の心の発達や学びに科学を取り入れようというのが主旨である。
講座の構成としては、以下。
1. 子どもの発達を科学で考える
2. 発達障がいを正しく理解する
3. 子どもの学びを脳機能から考える
4. 子どもの行動を支援する具体的方法

率直な感想としては
子育てに悩んでいる保護者の方、日々教育に携わっている先生方、たくさんの方に知っておいて欲しいことだと感じた。
科学という言葉には抵抗感はある。現場で悪戦苦闘している方は、そんなに簡単に取り入れられることではないと感じると思う。でも良い方向に進めるなら、少しずつ取り入れるべきだし、社会全体で考えるときには必要な考え方だと思う。
私自身は、今後、子供の心や学びの支援ができるような仕事にシフトしたいなと考えているので、様々な考え方を知ることができて非常に参考になった。

以降は学んだことや、気づきをピックアップしておく。

1. 子どもの発達を科学で考える
子供の発達を科学で考えることの目的、効果、デメリット等を説明。

現在、世界では子育て、教育においては、科学的(統計学)な視点から、様々な取り組みが開始されている。日本ではまだ拡がっていない状況(本当??)。
科学のいいところは再現性、客観性がある。
成功に繋がる確率、可能性を上げることができる。
例えば、思春期以降に問題が表面化する人は、それ以前の幼少期などに危険因子が発生している確率が高い。これは統計学的に証明されている。
危険因子とは、例えばいじめ、貧困、障害など。
だから、子供達の周りにある危険因子を減らす、危険因子から守る(保護因子を増やす)という対策につなげていける。保護因子は例えば親子の良質な関係、子供の自信に繋がる経験かな。
子供の問題を解決することは結果、社会全体を良くすることにつながる。

逆に意識しないといけないことは(デメリットみたいなこと)
・100%ではないこと
・統計は群として考えることなので、個々のケースとして確認することとは別であること。個々に考えることも場合によっては必要ということ。
・科学と愛を両立すること。これは納得。

2. 発達障がいを正しく理解する
発達障害と一言で言っても、症状はいろいろ。
共通するのは、「脳の機能障害であること」「低年齢で発現すること」
本人にも自覚がなく、原因は親のしつけや本人の努力不足ではないということ。

これはしんどさを伴う障害(社会に適合できない、人とうまく関われないなど)
行動の特徴をよく観察し、理解と適切な対応をすることが大切。

3. 子どもの学びを脳機能から考える
「教える」とは、「半永続的に行動の変化を促すこと」である。
子供の学びの責任は支援者が持つという意識が大切。
子供が学べない、行動ができないのは支援者の努力が足りないということ。
インストラクショナルデザイン=子供に合わせた教え方をしよう
・子供は常に正しい
・子供はわかりたい、いい子になりたい、褒められたい
・子供はわからない、できないは言わない

学習障害(LD)についての理解
・読み、書き、算数など、様々な症状がある。
・特に読み(ディスレクシアと言う)の障害が多い。
・読みの障害は全ての学習に関わる部分なので、子供は失敗が多くなり落ち込む。
・「読み」「書き」のスキルは、学習を通じてしか獲得できないスキル。なので難しい。→メアリアン・ウルフ参考・RTIモデル・・・失敗を繰り返させない仕組み、介入(支援)を積極的取り入れよう。
そう言う教育モデルがあるらしく、世界の教育先進国では採用されている。

4. 子どもの行動を支援する具体的方法
・子供の行動を変える方法を伝授。
・叱る方式、褒める方式、ABC分析に基づいたアプローチ。
・叱る方式は副作用(子供の意識低下、逃避、反発、行動が結局元に戻る)がある。今、すぐに行動を変えて欲しい場合のみ有効。
・褒めるは価値はあるけど、褒められるからやるとならないか心配。
・ABC分析は、Antecedent(先行条件)、Behavior(行動)、Consequence(結果)のこと。褒めるも叱るもC(結果)へのアプローチ。
・AやBにアプローチする方法もある。
・Aは問題の起こるきっかけを観察し、取り去るなど
・Bは正しい行動を教える、見本を見せるなど。
・悪い行動、結果に注目しがちだが、それは注目せず、淡々とした対応をとる。良い行動に注目すると、子供の意識、やる気は向上する。





いいなと思ったら応援しよう!