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★不登校のこと★支援教室か入院か、それしかないのか

最近、不登校の娘が通っていたメンタルクリニックを変更した。新しい病院の初診を終え、いろいろ考えさせられたので、思うところを書いておきたい。

病院を変えた理由

まず、病院を変えた理由は、率直に言うと、『医師とまともに会話できないから』である。通常、心理士の面談(娘だけ)→医師の診断(親子で)となる。心理士と娘は時間はかかったが、だいぶ仲良くなり、いつも楽しそうにゲームをしたり、工作をしたりしてやりとりを楽しんでいた。その後、医師との面談(顔通しと呼んでいたけど)があるのだが、なかなか呼ばれないし(30分以上待つことは当たり前)、面談自体は、『最近どーですか?』ではじまり、『家で自分のペースで過ごせてます』とか言うと、『じゃあ無理しないでね』で終了である。3分クッキングより短い。
それだけならまあ我慢は出来るのだが、なぜか夫とは相性が悪く、最近どーですか?質問に夫が答えようとすると(娘は外では緘黙になるため)、『あなたには聞いてない』と叱咤されるという始末。流石にこの状態では会話すらする気にならないのである。
この先、娘は思春期真っ只中になり、進路なども考える時期になるだろうから、気軽に会話や相談にのってくれる相手は貴重である。仲良くなった心理士さんと離れるのは残念だが、この病院は辞めようということになり、夫自ら、別の病院(子どもをターゲットにした心の診療所)を見つけてきたのだった。

新しい病院から提案…え?入院?

初診は、夫ではなく私が行くことになった。前病院からの紹介状、学校からの手紙、母子手帳などをもって受診。
子供専用のこころの診療所ということもあり、小さい子から中学生くらいの子まで結構沢山いて、ざわざわ感がすごい。
最初は相談員のようなお兄ちゃんがいろいろとヒアリングをしてくれた。娘がいると話づらいこともあるので、娘は待合室で待ってもらう。
想定してはいたが、娘の生まれたときから、これまでを聞かれるし、家族構成、家族の性格なども聞かれるので、それだけでへとへとにはなる。
そして、病院を変えた理由、この病院に求めることなども細かに聞かれ、目に見える病気と違って、原因や解決策が曖昧な世界で、診る側も大変なんだろうと感じる。
私としては、前の病院に通っていても、あまり娘に目立った変化がなくて、学校も行けてないというようなことと、医者の態度に違和感を感じたことなどを話した。

そのヒアリングが終わると、次は医師との面談である。40代くらいのはきはきした感じの女性の先生である。
まずは、娘の様子を聞きつつ、娘に投げかけをする。
「修学旅行行けたんだね。楽しかった?」
(娘、笑顔でコクリとうなずく)
「どう?クラスのみんなとは話せた?」
(娘、首を斜めにして、うーんというような表情)
「そっか、外に出ると話せない感じ??」
(娘、困った感じになる、目を合わせない)
私が、「多分、あまり話せなくて、でも頷いたりはできるみたいで・・・」と言うと
先生は「なるほど、うん、そういう子割といるから大丈夫だよ。でもYちゃんは、ちゃんと表情で返せてるから大丈夫だね」という。
続けて「今困ってることある?」
(娘、笑顔でうーんと首をかしげる)
「まあ、困ってないか」
娘との会話もスムーズで、前の先生とは大違いである。
その後、娘抜きで話をすることになった。
「娘さんと、親御さんの見ている範囲は、全然違うんですよね。娘さんは今、現実を見てて、そんなに困ってない感じですね。
でも親御さんは、未来のことも考えて、いろいろ心配になって、不安になってしまう。それはそういうものなのでいいんですよ。
で、今後のことを考えると、私は入院を提案します」
と、ある病院のパンフレットを差し出す。
「え?入院ですか?本当に??」
「3,4か月、この病院に入院というとちょっと大げさな感じだけど、いろいろとサポートしてくれる人達や環境の中で、親元を離れて合宿って言うんですかね、そこで、コミュニケーションのやり方だったり、心理的な改善メニューだったり、後は、同じような境遇や悩みの子がいるので、友達もできたりしますね。」

結局、いろいろと話は聞いたものの、入院はないなと強く思う。夜、夫にも話すと、同じくである。ただ、この先生は普通に会話ができそうなので、夫としては満足の様である。
入院はびっくりしたのだけど、よく考えると、私が「前の病院ではあまり娘が変化してない」というようなことを言ったことで
先生が、じゃあ変えるなら、これくらいの覚悟がないとだめだよっていう意味で、入院という最大級の選択肢を提示したのかもしれない。
もしかして、親としての覚悟とやらを試されてるのかもしれない。娘をいきなり3ヶ月も知らない場所に強制入院されるなんて、出来ない!!、そんなつらい目にあわせるくらいなら、時間をかけてでも私たちはできる限りのことをしようという気持ちになるのである。

これからのこと

実は、娘は修学旅行に行き、思いのほか楽しかったようで、学校にも行ってみようかなという気持ちになってきているようである。
先週は、午後2時間だけ授業を受けた(音楽と学活という比較的心が軽くなる授業)何年ぶりの教室だろうか・・・うそのようである。
先生も張り切ってきてて、次はいつにしようか?と積極モードだけど、焦りは禁物だなとは思う。
最近、娘が、よく私に抱き着くようになったこと、よく変な夢を見ると言うようになったこと、娘の心は期待と不安が渦巻いているようである。
幼児期にあまり上手に関わってあげれなかった分のお返しじゃないけど(そういう感情はよろしくないのはわかってるけど)、ようやく外の世界に関わりを持ち始めた娘をしっかり見守りたいなと思う。

そして、やはり、支援教室、入院、そんなサービスしかない社会に、何か新しいサービスを作りたい、子供には、みんな一緒の楽しさを、学ぶ幸せを経験する権利があってもいいじゃないか、そんな風にふつふつと考えたりしているのである。
いじょう!

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