認知症は10年が区切り
先日3ヶ月に1回の認知症の病院に母親と行って来ました。最初の10分くらいは母親だけの面談があり、その後15分くらい介護者(この場ではワタシですね)のカウンセリングになります。今日はなんだかその10分の面談が短かったかなと感じるくらいでワタシが呼ばれました。
ワタシから母親の現状を先生にお伝えします。
「3ヶ月前にコチラにお邪魔したときは5分前の記憶が無いとお伝えしましたが、最近は1分前のことを忘れるようになりました」
先生も
「そうなんです。今もこの10分くらいの間、話が全部繰り返しで同じ事を何度も何度も話していました」
あー、やっぱりそうか。ソコはブレていない母上様は流石です。
でも、前から不思議に思っていたんですが、母親は食後に「ワシごはん食べとらん」と言ったことは一度も無いのです。そこを先生に聞いてみたところ
「そこについては人それぞれで、子供の頃戦争で食べたくても食べられなかった人は食に執着があるあります。そういった人は『食べていない』というかもしれませんね。つぶやきさんのお母さんは育ちの良い方なんでしょうね。あまり食に困っていなかったからその執着がないのでしょう。」
子供の頃は果物屋のムスメで結構裕福な暮らしをしていたと聞いてます。昭和七年生まれなので戦争を経験してはいますが、そんな時代でも食べることに苦労した覚えがないんでしょうね。いや、それこそ忘れているだけかもしれませんが。
「でも、ここまで進行してくると・・・」
先生、なんか言葉が小さくなってきていますけど・・・
「いつもそばについていなくちゃいけなくなるかもしれませんよ」
「というのはどういうことですか?」
「もう訳が分からなくなってなにをするか解らなくなるからです」
「もう自分が自分じゃなくなるということですか?」
「そうです。だから一緒にいないといけないんです」
そんな時期が来たのか、という感覚です。さらに先生は続けます。
「アルツハイマーは発症して10年がメドなんです」
「10年というのはそれ以上カラダが持たないということですか?」
「はい、そうです。大体10年くらいでお亡くなりになります」
あー、そういうことか。うん、いや、待てよ。
「先生、ウチ10年目ですわ」
「あら、10年でしたか」
「はい、10年ですね」
「10年経ってこの状況でしたら、まだ先は長いかもしれませんね」
勘弁して下さい。ワタシが先にまいってしまいます。
皆様もムリなく介護を。