「良い所」に就職?優劣なんてないんじゃない? ~社会は「ありがとう」でつながっている 手作りおやつ工房とさか~
4年前の思い(2017年9月3日付Facebook投稿より)
疑問に思うこと、納得できないこと、昨日はたくさんあって、頭フル回転してます(^_^;)
テツandトモじゃないけど「なんでだろ~」っていっぱい考えてしまう。
「九州大学に入って、1年間ドイツに交換留学した。」
その経験を活かした仕事ってなんだろうか?
私はイタリアンレストランで長く働いてきました。
国立大学行って、留学までしたのにレストランに就職…。なんで!?もったいない。
ってよく言われる。なんで?って私も思う。
レストランでのこと。日本人のお客様が接待で外国人の方と来店しました。英語で会話していましたが、私が運んで来た料理を見て「わぁ、すごい」ってドイツ語でつぶやきました。私がドイツ語で「ありがとうございます。ドイツの方ですか?」というととても喜ばれてその方にはドイツ語でサービスすることができました。
私の今までの経験はすごく活きてる。ドイツ語を学んだ経験だけじゃなく、外国で生活する不便さや心細さ、人種差別の苦しみや悲しみも理解できる。日本にいる外国人に親しみを感じる。
人生で無駄な経験なんてないんじゃないかな?
大学行ったんだから「良い所」に就職する?
「良い所」ってどこ?
じゃあどういう仕事は「悪い所」なの?
世の中にある仕事はどれも必要で大事で、どれが「良い」とか「悪い」とか、優劣なんてないんじゃないかな?
社会は「ありがとう」でつながっている
例えば、お医者さん。
我が子が有名大学の医学部に合格して、医者になったら、親は誇らしく思うかもしれない。
あるいは、「我が子がそんな優秀な子だったら」と嘆いてる親がいるかもしれない。
なんで人は、一部の有名大学に入ることや、世間から羨ましがられる職業につきたい(ついてほしい)と願うんだろうと思ってしまう。(私の身近では過去に、そのことで家庭崩壊してとても悲しいことが起きてしまいました。)
お医者さんは、病気や怪我を治療して、人の命を助ける重要な仕事をしてくれている。
でも、お医者さんになれなかった人も、きっと今とても重要な仕事をしてくれている。
例えば、多忙なお医者さんは、短いお昼休みに近所のコンビニにダッシュしてお弁当食べて、午後の診察に戻ったかもしれない。
診察で使用する医療器具は、どこかの工場で作ってくれる人がいて、運んでくれるドライバーさんがいるから、お医者さんはスムーズな診察ができる。電気や水道がなければ、安全な治療なんてできない。
お医者さんが患者さんに診察や治療をスムーズにできるのは、お医者さんがたくさんの人に支えられているから。
その患者さんは昨日、病院の隣のコンビニで働いていた人かもしれない。
その患者さんは、お医者さんの子どもが通っている保育園や学校の先生だったり給食のおばちゃんかもしれない。保育園や学校がなければ、お医者さんは子どもの世話でかかりきりで診察どころではない。
救急車で運ばれてきた人は、先日、お医者さんが家族の思い出にと夏休みに出かけて、心からのおもてなしをしてくれたホテルの従業員かもしれない。
素敵な夏の思い出になったその場所を知ったのは、知人のSNSのつぶやきを見たのがきっかけかもしれない。通勤の合間の誰かのつぶやきが、多忙なお医者さんの家族団欒のひとときに役に立つこともある。
考え出すと私の想像はとまりません(^-^)
社会は「ありがとう」でつながっている。
様々な仕事が成り立っているのは、その商品やサービスを利用する人がいるから。
だから、働いている人にも「ありがとう」。
利用してくれる人にも「ありがとう」。
人はそれぞれ、能力も関心事も違うし、育った環境やどんなことに心が動かされるのかも違っている。みんな違っているから、いいバランスが保てているんじゃないかな?
みんながお医者さんになって、診察室から出ないなんて社会になったら…(^_^;)
私はお医者さんになれなくてよかったと思う。