冬に読みたくなる1冊
12月、天気予報では雪マークが多く並んでいる。積雪もあり、どの家庭にも風除室にカラフルな除雪用具が用意されている。
玄関ドアにかわいいリースが飾られていたり、庭のイルミネーションがあると散歩中にすっかり見入ってしまう。1人で微笑んだり、たまに小さな拍手もしてしまうので、変質者や強盗だと思われていないか心配だ。
クリスマスツリーを飾るのは早いかな、と思いつつ11月下旬には既に飾っていた。そうすると1ヶ月近くもクリスマス気分を楽しめるのだ。季節事を思いっきり楽しむことは、とてもいいことなのではないだろうか。当日のメニューは決定し、ケーキも受け取るだけとなった。以前は素敵なお店でランチやディナーをしていたが、現在は『クリスマスこそ家でゆっくり過ごしたい』という気持ちになった。
そんな変化すらも楽しみつつ、今冬を乗り越えていこう。
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この時期になると、必ず読む本がある。
私の本棚にある大切な1冊。
これはまだ小学生の頃に、両親がプレゼントしてくれたものだ。
大晦日の夜のお話。
ある少女は、4月にならなければ咲かない"マツユキソウ"を冬に見つけなければならなくなる。
雪深く凍えそうな吹雪の中、森の奥に行くと焚き火が見える。そばに近づくと、ぐるっと焚き火を囲んでいるのは、年寄り3人、大人3人、若者3人、少年3人。
"12の月の精たち"と出会う。
どんなに辛く苦しく悲しい状況であろうとも、やさしい心を失わない娘のシンデレラストーリーだ。
小学生の頃から、この本が好きでお気に入りだった。
そんな1冊を大人になってから読むというのも、いいものである。何度か引っ越しをしてきたが、その度必ず段ボールに入れて持っていった。
「私、この本が好きなんだな」と後になって知る。
現在もこの時期になると、つい本棚から探して読んでしまう冬の物語。
寒い冬にやさしく心あたたまる1冊を。