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【書評】『ひとことで整える 自分らしく売上とチーム力を上げる言葉の紡ぎ方』
「自分らしさ、って何だろう」
「転職活動しているけど、自分でも自分がどんな人なのか分からない」
「チームの方針を打ち出したいけど、うまく表現することができず、一体感が作れていない」
「サービス開発しているけど、他社と差別化するブランディングができていない」
学生時代は個性を出しすぎれば注意されてきたのに、いざ社会にでると就活や仕事の中で差別化しろ、と言われるようになるので、こういった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
特に、自分の専門性、チームとしての方向性を打ち出す、サービスの強みを表現するなど、仕事にしている人は、特に頭を悩ませる問題になっていると思います。
今回ご紹介する『ひとことで整える 自分らしく売上とチーム力を上げる言葉の紡ぎ方』は、まさに、みなさんが抱える「自分らしさ」や「ブランディング」に関する悩みを解決してくれる一冊となっています。
書籍の内容から、特に気になった箇所と感想をまとめましたのでぜひ、最後まで読んでみてください!
本の基本情報
著者:堤 藤成
発刊:2024/12/26
出版社:祥伝社
本書のテーマ
この本は、自分や自社の「らしさ」を短い言葉(キャッチコピー)に凝縮する「コピー化」という手法を通じて、自分の価値や魅力を効果的に伝える方法を教えてくれる一冊です。
また、個人だけでなく、コピーによってチーム力の向上、そして売上のアップにもつなげていける、ブランディングについてまとめられています。
著者の堤さんは、あの「電通」のコピーライターとして活躍され、コンテストでの受賞経験も多数お持ちの方です。
現在では、起業家として会社を経営されながら、著者としても活動され、「ハッとする言葉の紡ぎ方」「ほしいを引き出す 言葉の信号機の法則」なども出版されています。
本書は、著者の堤さん自身が「コピーライター」という職業だけでは差別化できない、という環境で「どう自分らしさを出していくのか」悩まれた経験から書かれています。
またに「コピー」のプロフェッショナルが実体験をもとにして書かれた本なので、どんな内容の書籍なのか気になりますね!
どんな人におすすめか
本書は以下のような方に、特におすすめの書籍です。
「自分らしさ」が分からず悩んでいる人
キャリア(就活、転職、副業、起業)で悩んでいる人
チームの一体感やコミュニケーションに課題を感じている人
モヤモヤした頭の中を整理して、具体的な一歩を踏み出したい人
それでは次の項目から具体的な内容に入っていきます!
「コピー化」とは
「見える化」「言語化」など仕事の現場ではよく聞かれますが「コピー化」という言葉は初めて聞いた方も多いのではないでしょうか?
私も本書で初めて出会った言葉です。
書籍の中でも「アーモンドグリコ」の「1粒で2度おいしい」というコピーが紹介されています。
これは、「アーモンドの香ばしさ」「キャラメルの風味」が2度おいしいという意味で作られたのだそうです。
とても分かりやすいですし、どういう味なんだろう、と食べてみたくなるようなコピーですよね。
まさに、この「コピー」を自分や、業務、チーム、企業などの単位にで作っていくと、見える化や言語化を超えたメリットがあると、著者は書かれています。
自分やチームが何をするのか、コピー化されることで、相手の心をつかむ、立ち位置や役割が明確化し生産性も向上する、そして生きがい、やりがいをもって取り組むことができる。これが「コピー化」の効果となっています。
また、時代に応じて、見える化→言語化と進んできたところから、生成AIによって、大量のアウトプットがなされる時代に入り、世の中から埋もれないためにも「コピー化」が必要と著者は説かれています。
自分らしさをコピー化する
書籍内では「あなたをお寿司のネタにたとえると?」というトピックが第1章のはじまりとなっています。
とても気になるトピックですよね笑
自己紹介というと、「〇〇社につとめていて」「営業部で〇〇を販売していて~」といった内容が普通だと思います。
今回は「お寿司」なので、マグロやエビのようなメインになるもの、子供も好きなたまごや軍艦、はたまた、しょうゆやガリのような脇役?
このように考えていくだけでも自分は主役を張っていきたいのか、人を支えていきたいのか、といった自分のやりたいことが見えてきますよね。
さらに、選んだネタの中から、どのような存在なのかを深堀していくと「いつでも主役としてみんなを引っ張っていくマグロ」であったり「どのネタもいいところを引き立たせる醤油」「疲れたときでも、ほっと一息できるようにそっと寄り添う緑茶」のようにいろいろと思いついてくると思います。
このように自分の「コピー」を作ることで、単純に役割を見える化、言語化したときとは違った印象になり、自分自身の本来やりたいことやポジション、さらには今後どうなっていきたいのか、といったところまで見えてきますね。
書籍内では、より詳細なコピー化のステップも紹介されています!
巨大テック企業の「コピー」
書籍内では、「GAFAM」(グーグル、アップル、フェイスブック(現:メタ)、アマゾン、マイクロソフト)のコピー、そして戦略についても紹介、分析されています。
ここではAmazonについてとりあげますがAmazonのコピーは
「The Everything Store(すべてを売る店)」となっています。
ご存じの方も多いかもしれませんが、Amazonは2000年頃にサービスがスタートした当初は、「オンラインの書店サービス」として本のみを扱っていました。(その後、ゲームやCD、数年後にはキッチン用品と一気に幅を広げた)
いまでは、本や日用品はもちろん、家電と電気工事をセットで依頼できるなどサービスの幅はどんどん広がっていますし、お急ぎ便、prime video、prime music、Audible、などなど、どんどん便利になっていて、まさに「The Everything Store(すべてを売る店)」を体現しているのだな、と感じました。
これがもし、Amazonのコピーが「すべての本を売る店」とされていたらどうでしょうか?
本、電子書籍を扱うサービスにとどまっていて、現在のような拡大は、おそらくなかったでしょう。
このように誰もが知る大企業も、コピーによって、自分たちの立ち位置をはっきりさせ、企業、チーム、個人が「何をやるのか」全員に浸透しているので、これだけ世界的な成果を出すことにつながっているのだと思います。
書籍内では、海外の企業だけでなく、楽天やサイバーエージェントなど日本の有名企業のコピーや戦略についても紹介されています。
企業ごとのコピーを見るだけでもとても興味深く読めると思いますし、自身のコピーを作る上でも、自分がやることの幅や、広さ・深さを考えるのに、とても役立つ項目になっています。
まとめ
今回は、単なる「言語化」ではなく、「らしさの本質」を掴んで伝える「コピー化」についてまとめた『ひとことで整える 自分らしく売上とチーム力を上げる言葉の紡ぎ方』をご紹介しました。
書籍内では、5つのステップでコピーを作る詳細な方法、個人のコピー化による、実践と事例まで、コピー化のノウハウが分かりやすい言葉でまとめられた一冊です!仕事や人生に「自分らしさ」を活かしたい方にぴったりなので、ぜひ本書を手に取ってみていただければと思います。
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本書は、「ツナグ図書館」の活動を通じて、著者様よりご恵贈いただきました。
この場でお礼を申し上げます。
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最後まで読んでいただきありがとうございましたmm
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『あなたの「らしさ」、ひとことで伝えられますか?』
— たば@人生が変わる読書メモ📚 (@oyasumi_949) January 4, 2025
✓ 自分の強みを最大限引き出す「コピー化」
✓ 個人も組織もブレない軸をつくる
✓ モヤモヤを整え、自信を持てる言葉に
「ひとこと」で人生も仕事も変わる「コピー化」を学べる一冊。 pic.twitter.com/gpCp6AymrE