イヤイヤ期攻略ガイドライン〜具体例と実践方法を少し〜
イヤイヤ期とは?まずは理解から始めよう
イヤイヤ期は、子どもが「自分で考え、決めたい」という欲求が強くなり、親にとっては手がかかる時期です。しかし、それは成長の大切なプロセス。親が理解を深め、適切に対応することで、親子ともに乗り越えやすくなります。
親のメンタルを守るために必要なこと
イヤイヤ期を乗り越えるには、親が心の余裕を持つことが大切です。
❤️親のメンタルを保つ方法❤️
🌱完璧を求めない
イヤイヤ期は試行錯誤の時期。すべてを完璧にしようとせず、「少しずつでいい」と自分を許しましょう。
🌱サポートを頼る
家族や専門家に相談することは、子どもへの愛情の一部。孤独を感じないように工夫を。
🌱気持ちを切り替える
「イヤイヤ期=大変」ではなく、「イヤイヤ期=成長期」と考えるだけで、見え方が変わります。
実例と具体的な対処法
保育でよくある子どもの「イヤイヤ」を元に具体例とその対処法を一部ご紹介します。
【いつもは喜ぶことに「嫌!」という場合】
状況
普段は大好きなおやつやお気に入りの遊びも「嫌!」と言って拒否する。
心理的背景
「自分の意思で決めたい」という自己主張の現れ。
親が予想する行動をあえて拒否することで、自分の独立性を確かめている。
対処法
🌱無理に勧めない。「今日はやりたくないんだね。やりたくなったら教えてね」と、プレッシャーをかけずに待つ。
🌱提案を増やす。「今日はこれが嫌なんだね。他にやりたいことある?」と別の選択肢を提示する。
🌱柔軟に受け入れる。一時的な気まぐれの場合が多いので、無理に「いつも通り」にさせる必要はありません。
【いつもできていることに「できない」と怒る場合】
状況
普段はスムーズにできていた着替えや靴を履くことが突然「できない」と泣き出してしまう。
心理的背景
疲れや感情の高ぶりによって、普段の力が発揮できない。
親に「助けてもらいたい」という甘えのサインでもある。
対処法
🌱できないことを受け入れる。「今日はちょっと疲れちゃったのかな?一緒にやろうか」と声をかけ、プレッシャーを軽減する。
🌱一部を手伝う。「ボタンだけはママが留めるね。残りはお願いね」と、全てを親がやるのではなく、子どもが関われる範囲を残す。
🌱遊び心を加える。「この靴、魔法をかけると履けるみたい!一緒にやってみよう」と、楽しい要素を取り入れる。
【ヒートアップして泣き叫び、言葉が届かない時】
状況
泣き叫びが止まらず、どんな言葉も受け付けない。
心理的背景
感情が爆発し、言葉では対処できない状態。
親への信頼を試していることもある。
対処法
🌱落ち着く時間を作る。「泣きたいだけ泣いていいよ。ママはここにいるよ」と、まずは安心感を与える。
🌱物理的な安全を確保。子どもが危険な行動に出ないよう、そっと見守る。
🌱共感の声を後からかける。落ち着いたら「すごく嫌だったんだね。どんな気持ちだった?」と感情を整理する時間を持つ。
【自分ではできないことをやりたがって怒る場合】
状況
自分で服を着たい、スプーンを使いたい、ハサミを使いたい。でもできなくて怒る。
心理的背景
自立心が芽生えた結果、スキルが追いつかずフラストレーションを感じる。
対処法
🌱部分的に手伝う。「この部分は一緒にやろう!残りは自分でやってみようね」と、段階的に成功体験を作る。
🌱練習時間を作る。日常生活の中でスキルを身につける時間を確保する。
🌱小さな成功を褒める。「袖を通せたね!すごい!」と成功した部分を認めることで自信を育む。
【とにかく「そうじゃない」と泣いてしまう時】
状況
親が手伝おうとすると「そうじゃない!」と泣き出し、具体的な要望もわからない。
心理的背景
思い通りにいかないフラストレーションが限界に達している。
言葉での表現が難しく、泣くことで気持ちを伝えようとしている。
対処法
🌱一度距離を置く。「そうじゃないんだね。わかったよ」と一度引き下がることで、子どもが気持ちを整理できる時間を与える。
🌱具体的な選択肢を提示「こういうことかな?それともこう?」と2〜3の選択肢を示し、子どもがうまく伝えられるように助ける。
🌱子どもの要望を再確認。「何が嫌だったの?教えてくれる?」と優しく問いかけることで、安心感を与える。
イヤイヤ期は、子どもの成長と親の学びの両方を含む時期です。
困った行動の裏に隠れた「成長のサイン」に気づき、余裕を持って向き合うことで、親子関係はさらに深まります。焦らず、少しずつ進んでいきましょう