親の影響を受ける子ども達

「親が変われば子どもも変わる」
このことを知っておくだけで、あなたの子育てが変わります。

保育園で、泣いている子の顔を覗き込み、心配そうな表情を浮かべる子がいます。
きっとその子は家庭で泣いたり困ったときに、親が気持ちに寄り添ってくれているのでしょう。

こうして保育園の子どもたちを見ていると、何となくその子の家庭の雰囲気が想像できることがあります。
子どもは無意識のうちに、感情の表現や落ち着け方、他の子との接し方などを親から学んでいるのです。
親がどんなふうに接するかが、子どもに大きな影響を与えることを改めて実感します。

もし今子どもの行動に悩んでいるなら
その悩みを解決するためのヒントは
親自身が変わること
にあるかもしれません。
親の変化で子どもの反応が
どれほど変わるのか。
育児がどう変わるのか。
あなたも
その変化を知りたくはありませんか？

そもそも、親として
どんな子に育って欲しいか
というビジョンを持つことはとても大切です。
そのビジョンがあると、子どもの行動に対してどのように接するべきかが見えてきます。
だけど、どう接すればいいのか迷うこともあるでしょう。
親の言動、行動が子どもの成長に大きな影響を与えるとはいえ、どのように変われば良いか、具体的なイメージがつかないこともあるかもしれません。
そこで、よく見られる親の行動と、それによって子どもがどう反応するか。を、いくつかご紹介します。
これを読むことで、あなた自身の子育てのヒントが見つかるかもしれません。

ケース１：落ち着きがない子
親の行動→時間に追われて「早くして！」　　　　　　　　
　　　　　　「どうしてそんなに遅いの！」
　　　　　　と、急かす。
子どもの反応→慌ててしまい、忘れ物を
　　　　　　したり、イライラしたり。
　　　　　　自信を無くし、自己肯定感
　　　　　　も下がってしまう。
親が変わる→落ち着いた声で「あと5分で
　　　　　　出るから準備できる？」と声
　　　　　　を掛ける。
　子どもは→自分で時間を意識するよう
　　　　　　になり、落ち着いて準備が
　　　　　　できる。

ケース２:すぐに諦めてしまう子
親の行動→「どうせできないから」と、何でも子どもの先回りをしてしまう。
子どもの反応→挑戦する前から「自分にはできないから」「失敗しちゃダメだから」と、諦めてしまう。
親が変わる→子どもが自分でやろうとしていることはそっと見守り、できない部分をさりげなくサポートしたり、「一緒にやってみようか」などと励ます。
子どもは→「自分でできた」と思える成功体験が増えたり、「できなくても頑張ろう」と思う気持ちが芽生え、自信をもち、自己肯定感が上がる。

ケース３:人の話を聞かない子
親の行動→子どもの話は聞いてはいるが、目線はスマホだったり、適当な相槌をうつなどし、子どもの話に興味を示さない。
子どもの反応→話を聞いてもらえないと感じ、親の言うことも聞かなくなる。
親が変わる→スマホを置き、目を見て「それで？どうなったの？」などと興味を示したり、「教えてくれてありがとう」などと、応答的に対応する。
子どもは→親が自分を大切にしていると感じ、信頼感が増す。また、話を聞く姿勢を真似するようになる。

ケース4:自分から謝れない子
親の行動→「なんであやまらないの？」と責める。
子どもの反応→怖がって余計に謝らなくなる。
親が変わる→「どうして嫌だったのか教えてくれる？」などと、冷静に子どもの気持ちに寄り添う。
子どもは→気持ちを整理できるようになり、自分から「ごめんね」と言えるようになる。

ケース5:すぐに怒る子
親の行動→「なんでそんなことするの！」と感情的に怒る。
子どもの反応→感情の処理を学ぶことができず、感情調整が上手くいかなくてすぐに怒ってしまう。
親が変わる→「びっくりしたよ！何があったの？」などと、冷静に問いかける。
子どもは→「どうして怒っているのか」自分の感情を考えたり知ったりする時間が持てるようになり、少しずつ感情をコントロールできるようになる。

まとめ
子どもの行動は、親のちょっとした言葉や態度に大きな影響を受けます。
これまでの具体例からも分かるように、親が少しだけ視点を変えることで、
子どもの反応や行動は驚くほど変わるのです。

でも、すぐに完璧な親になる必要はありません。
小さな一歩で十分です。
親が「できること」を一つずつ積み重ねていくことで、子どもも安心して自分らしく成長していきます。

もし今子育てに悩んでいるなら、ぜひ今日から「どんな子に育って欲しいか」を考えながら、自分の接し方を少し変えてみてください。
その変化がきっと子どもにとっての「安心感」と「自信」につながります。
親の変化は、子どもの未来を大きく変える力を持っています。