きっかけは、ある投稿から
今日は4回目になる恒例の会合でした。
年に1度、同じメンバーが同じレストランに集まって食事を楽しむ定例会、私たちはこの会を「古谷会」と呼んでいます。
なぜ古谷会かと言うと、参加者4名のうち、3名が「古谷」だからです。
全員「古谷」ではない理由はこれから説明します。
そもそものきっかけは、私のnoteやTwitterに時々登場する食に貪欲な友人(褒めてる)のSNSのある投稿でした。
その投稿にコメントしたメンバーが、たまたま全員「古谷」だったのです。
全員があるSNSを利用しており、別のSNSでその友人とだけ別々に繋がっており、古谷同士は直接面識が無かったのですが(後日、私と1人は面識があった事が判明するのですが)、この友人が「この投稿だけコメントの古谷率高っ!」と気付いたのがきっかけで、お互いの存在に気付きました。
こんな偶然、あるでしょうか?しかも全員同じ読みと漢字で。
私以外の古谷は、「食い道楽で美人の古谷」と「料理上手で美人の古谷」としましょう。
(食に貪欲な友人(褒めてる)も美人です)
友人のコメントをきっかけに互いの存在に気付いた我々古谷は、コメント欄で盛り上がり、私が「いつか古谷会をやりたいですねー!」とコメントしたところ、食い道楽で美人の古谷がすかさず、御誂え向きのお店をピックアップしてくれたのです。
そのお店がこちら。
古屋賢介シェフがお一人で全行程を手がけるFURUYA augastronomeです。
古屋シェフはベルギーやスイスで二つ星、三つ星のレストランで修行を積まれ、2015年に同店を開業されました。開業翌年から毎年お世話になっているわけですね。
シェフが1人で全行程を手がけるので、小さなお店ですが、予約時に空いていれば仕切をして個室をご用意下さったり、とても居心地よく食事を楽しめるお店です。
今回は例年の秋開催から少し時期をずらして冬の食材を楽しもうと相成りました。
最初の1杯はお正月という事もあり?シャンパーニュを頂きました。
何と、グラスでシャンパーニュが頂けるんですよ、良いんですか?!
よく見るとグラスが3つ…
そう、今回は残念ながら料理上手で美人の古谷が体調不良のため欠席だったのです。多忙のためなかなか会えないのでとても残念でした…
最初に頂いたシャンパーニュはドラピエでした。辛口のスッキリした味わいでとても好みです。(語彙力…)
一品目の温菜は、カリフラワーのポタージュ、黒トリュフの香り。
サラッとしたカリフラワーのポタージュに黒トリュフが香り、この後の食事への期待が高まります。
パンに添えられたバターと中央にあるのは豚の背脂からとったラードに生ハムのチップを加えたもの。(名前は失念しました…)これがまたパンに良く合うのです!
二品目の冷菜、フォアグラのテリーヌ、フォアグラのグラス乗せ、赤たまねぎとマルメロのコンフィチュール、ブリオッシュ添え。
嫌味のない濃厚なテリーヌと滑らかなグラスにサクサクカリカリのクレープの食感がアクセントになり、フォアグラにフォアグラを合わせると言う一見トゥーマッチかと思いきや、絶妙なバランスで仕上げているところが流石です。
赤たまねぎとマルメロのコンフィチュールの甘さとわずかな酸味がフォアグラに良く合います。それぞれを別々に食べてから、組合わせて食べるとまた違った味わいが何通りも楽しめます。
三品目、帆立のグリル、シャンパーニュとプチヴェールのソース。
シンプルに、わずかな塩コショウだけで素晴らしい塩梅にグリルされた帆立。それを引き立てるシャンパーニュとプチヴェールの空気をたっぷり含んだ泡のソースが口腔を気持ちよく駆け抜けます。
四品目、真鯛のソテー、人参ソース、人参のピュレ添え。
真鯛の焼き加減もさることながら、この人参のソースとピュレが絶品でした。一見オランデーズソースのような鮮やかな黄色がまさかの人参で、柔らかな甘さはそのままに独特の風味を残して真鯛をより一層美味しく味わえます。
五品目、ブレス鶏のワイン煮込み。
ブルゴーニュ名物のいわゆるコックオーヴァンだと聞いて、えっと驚きました。こんなに美味しいコックオーヴァンは初めて食べました。
ブレス鶏の味ももちろんですが、やはりソースが最高に美味しい!ブレス鶏の旨味と香味野菜、赤ワインをぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅーっと凝縮した濃厚で深みのあるソースは、パンをお代わりしてしまうほどの美味しさです。
六品目、いちごのマリネとバニラのグラス。
いちごを少量の砂糖でマリネする事で、いちごの甘みと酸味を引き出した濃厚な味に、バニラグラスとの相性も間違いなしです。砕いたメレンゲが良い食感のアクセントになっています。
七品目、洋ナシのコンポートとチョコレートのグラス。
温かい洋ナシのコンポートは程よく食感と洋ナシ自体の味を残して軽くカラメリゼしてあり、見た目の色ほど苦みや香りが無く軽やかです。チョコレートのグラスも主張し過ぎずひたすらに滑らかで後から添えられた焼き立てのリエージュワッフルと合わせると満足以外の言葉が出てきません。
本当にこのデザートの充実さがもう!
鷲掴みです!
途中、シャンパーニュの後にシャルドネを1杯、食後は紅茶を頂きました。
このシャルドネがめちゃくちゃ好みで、とても美味しかったです。ボトルを見せてもらったのですが、サラッとしか見ておらず失念…
ここに来ると、毎回小さな驚きとたくさんの発見があり、大きな安心感に包まれて本当に気持ちよく食事とお支払が出来ます。
(大人になったなぁ)
シェフが古「屋」違いなのが、唯一ちょっとだけ残念ですが(前回まで担当してくれたスタッフがやめてしまっていたのも残念でしたが)、夜にも来られるようになったら是非ジビエを頂きたいです。