生命の神秘を感じよう:食べた果物や野菜の種をまくとどうなるの?
私の一風変わった趣味の一つに
「種をまく」
と言うのがあります。
ただ種をまくのではありません。
市販されている種を買って来てまくのでもありません。
食べた果物や野菜の種をまくのです。
やったことあります?
例えば、ゆずって種がいっぱい入っていますよね?
その種、どうします?
たいていの人は捨てますよね?
マーマレード作る人は一緒に煮るかもしれませんが、まぁその後捨てますよね。
そう言う果物や野菜を「食べた時に出て来た種」を、土にまいておくんですよ。
そうしたら、どうなると思います?
意外と、結構な確率で芽が出るんですよ。
ご存知でした?
種って、売ってる果物のものでも、ちゃんと生きてるんですね。
そうなると、俄然興味が湧いて来ませんか?
どの種から、どんな芽が出るのか?
どんな葉が茂り、どんな花が咲くのか?
ワクワクしません?
この趣味を始めたきっかけは、仕事柄(食育教室主宰)と言うのもありますけれど、その仕事を始める前の今からおよそ10年程前まで遡ります。
ある時、息子の習い事の先生から「魔法のりんご」をいただいたんです。
果樹園のオーナー制度で先生がオーナーをされている樹のりんごです。このりんごは、食べるといつも以上に実力が発揮出来る魔法がかけられたりんごなんです。
もらったりんごを家に持ち帰り、家族みんなで美味しく頂きました。その時、
「待てよ?」
と、閃いてしまったのです。
「せっかくの魔法のりんごを普通のりんごと同じように、ただ食べて、皮や種も普通に捨ててしまってはもったいない。このりんごの魔法を最大限に活かすには、種を捨てずにまいてみよう。種をまいて芽が出たら、きっと良い結果が得られるに違いない」と。
まさに「芽を出して」欲しいタイミングだったので、コレは願掛けに持って来いと猿かに合戦のかによろしく種をまいたのでした。
その結果
数ヶ月後に魔法のりんごは無事に発芽し、息子も良い結果が得られ、文字通り「芽が出た」のでした。
それからと言うもの、果物を買ったり、もらったりしたら、種を捨てずに取っておき、せっせとプランターや植木鉢に種をまく日々が始まりました。
今は流石に鉢が増えすぎたので、鉢を増やさずに、プランターや、残念ながら枯れてしまって空いた鉢などに、種をまいては育てている次第です。
そして、あわよくば我が家のベランダを小さいながらも農園として、いずれは果物や野菜をホイホイ収穫しようと言う魂胆なのです。
やはり最後は食い意地です。
では、我が家の果樹及び野菜のラインナップをご紹介致しましょう。
まずは、種まきを始めるきっかけとなったりんごです。
色々と調べたところ、りんごは自家受粉しない(自分の花粉では受粉しない)らしく、魔法のりんごの他、紅玉も育てています。
始まりの木だけに、思い入れがあります。
続きましては、洋梨です。
大好きな大好きなル・レクチエをまきました。
完全に収穫目当てです。早く実ればいいのに!
コレは割とやったことある方いらっしゃるのでは?なアボカド。
あのピンポン球のような大きな種がパカッと割れて根や芽が伸びる様は本当に可愛らしいですよね。
この葉がアボカドだと知っておくと、「あれ?これアボカドじゃね?」みたいな木が意外とその辺の街路樹の植え込みに生えてたりするので、是非探してみて下さい。
実は寒さで2度からしてしまったのですが、また芽が伸びて来て、3本目です。アボカドって強いんですね!
食い意地が原動力となってからは、品種も割と高級品を選んだりします。
ぶどうはシャインマスカットです。
早く実を付けて欲しいです。
続きまして、マンゴーです。
マンゴーを育てているなんて驚きですよね。
意外と簡単に発芽するんですよ。
ただ、やはり南国の植物なので寒さに弱く、越冬が難しいですね。何度も枯らしてしまいました…
柑橘類も色々あります。
1番大きくなったレモン。こちら完全に収穫目当てです。国産無農薬レモンです。
これは新芽が伸び始めたところなので茶色いのですが、しっかり開くと緑色になります。
柑橘類は他に、息子が給食で食べて給食着のポケットに入れっぱなしにしていた伊予柑の種をまきました。食べてから数日経っていてしかも洗濯もされたのにちゃんと発芽しました。
生命の神秘すごい!
1番の新入りは土佐文旦です。
つい昨日、今日で発芽したばかり。
ところで、柑橘類の木があると、良いことと悪いことがあります。
良いこととはアゲハチョウが遊びに来ること。
悪いことは幼虫に木を丸裸にされること。
娘が低学年の間は、理科の勉強のため毎年幼虫を虫かごに移して育てるアゲハチョウブリーダー業もしていたのですが、さすがに疲れたのと、子供達が飽きたのでもう廃業しました。
続いては野菜です。
野菜は厳密には種ではない場合もありますし、瓜科の果物もこちらでご紹介致します。
野菜の場合は、種と言うよりも、諸事情により食べそびれるなどして生命の息吹(芽や根)を感じたら植えています。
まずは、じゃがいもです。
特売でまとめ買いなどして、うっかりすると芽や根が伸びていること、ありますよね?
もちろん取り除いて食べられるのですが、庭やプランターに密にならないように植えておけばなんと増やすことも可能です!
こちらは、数年前に枯れるまで育てていた青じそ。
土の中に種が残っているらしく、毎年勝手に芽が出て育ってくれます。写真撮影時などとても助かります。
こちらは山芋です。
食べそびれたムカゴをまいておいたらツルが伸びて来ました。どうやら芋は大きくならないようですが、ムカゴは収穫できるらしいので期待大です。
根菜類は基本芽が出たら植えていますね。
こちらは収穫した菊芋です。
菊芋をプランターで収穫出来るとはなかなか思いませんよね。
こちらはしょうがです。
しょうがはさっき植えたばかりなので、今後に期待します。
どうも生命の息吹を感じ過ぎです。
普段あまり葉や茎を見ることのない大豆。
教室でみその仕込みをする際に、子供達に大豆の変化を見せるため、戻さなかったり茹でなかった大豆をまきました。
我が家はバケツ稲も栽培していたので、自家栽培無農薬大豆を収穫し、稲藁で納豆を作るのが目標です!納豆作りを米と大豆の栽培から始めるとか我ながら頭おかしいなと思います。
まだ発芽していませんが、かぼちゃもまきました。
かぼちゃは、瓜科野菜で唯一完熟させてから食べる野菜なので、種をまいたら発芽します。
瓜、きゅうり、ゴーヤなど他の瓜科野菜は果実が熟す前の未熟な状態で食用にするため種は白く薄い半透明なもので、まいても発芽しません。ゴーヤは黄色くなって弾けるまで熟せば発芽します。
ここからはまた果物です。
こちらはメロンです。
この他にスイカもまいています。
かぼちゃもスイカも瓜科なので、芽は似ています。双葉が出て、間から本葉が出てきます。
懐かしいですね。
小学生の頃習いましたね?
スイカやメロンは数日で発芽しますし発芽率も高いので、低〜中学年の夏休みの自由研究におすすめです。
5年前に「Cookpad自由研究」に掲載して頂きましたのでよろしければご覧下さい。
では、すべての果物が土にただまいておけば発芽するかと言うと、実はそうでもありません。
何度チャレンジしてもウンともスンとも言わずまだ成功していないものもいくつかあります。
その代表例はこちら。
パイナップルです。
果肉の中に、茶色く見えるの、わかります?
コレ、種なんですよ。
何度まいても、浸水からやっても、まだ上手くいっていません。今後も引き続き試行錯誤します。
他に成功していないのは、桃、さくらんぼ、柿、です。種子が固い殻に覆われているものは発芽に時間がかかるようなので、こちらも引き続き継続案件です。
柿はすぐでそうなのに、なぜかまだ成功していません。自称猿かに合戦のかになのに。
土の状態が悪いのかもしれません。
いやー、この狭いベランダに一体何種類の植物を栽培してるんでしょうね?
他にも仕事柄、撮影に使う南天や紅葉、好きで育てていたり頂いたバラや紫陽花などもあるので、本当にちょっとした農園くらいの種類はありますね…
今更ですが、ちょっとやりすぎかなと反省しています。
とは言え、仕事の役にも立っていますのでよしと言うことで。
魔法のりんごはまだ花も咲きませんが、皆さんも種は捨てずにまいてみて下さいね!
生命の神秘を感じられますよ。
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