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大学受験生の「春休み」

今回は大学受験生が春休みにすべきことについてのお話です。もちろん持田のnoteで扱うのですから、ことばの学びの中でのお話です。

この時期は大学入試の結果も大半が判明し、来年へ向けて捲土重来を誓う受験生もいると思います。ここでまずやっておくべきは、日本語の表現力の充実です。具体的には200字程度の短い文章を論理的に書く練習をすることです。

200字程度というのは、国公立大学などの入試で各科目で出題される論述問題で要求される字数と関連します。また、100語程度で書かされる英作文の準備としても有効です。もちろん、小論文での1~2パラグラフをどう構成するかという練習にもなります。

初めは自己紹介や故郷の紹介といったテーマから始め、説明文や意見文の練習へとレベルを引き上げていきます。全国の高校入試で出題されている作文問題(「国語」にあります)を利用するのもよいし、大学入試の英作文の過去問を利用するのもよいでしょう。

これを友達同士で読み合ったりして講評するのが理想的ですが、それが難しければ、家族に読んでもらうのもいいでしょう。ただし、近い立場の人に読んでもらうと、論理が飛躍していることに気づきにくいこともあります。共通の体験を持っていると書いていないことを補って読むことが可能だからです。

「高校時代に最も辛かったのは持久走大会である。起伏のあるコースのため足に負担がかかったのでいっそう辛かった。」

解答例1

これではなんで起伏のあるコースなの?という疑問が読み手に湧いてきます。

「高校時代に最も辛かったのは持久走大会である。高校は埼玉県熊谷市にあったが、持久走大会は同県の長瀞町と皆野町にまたがる地域で行われた。山間の17.5キロのコースは、荒川河川敷などの熊谷市内を走る場合と比べて足への負担が大きく、持久走が苦手な私にとってはいっそう辛いものとなった。」

解答例2

せめてこれくらいの説明が必要でしょう。こうした文章が書けてくると、徐々にレベルを上げ、

「熊谷市は東西を貫く交通は発達している。鉄道はJR高崎線や上越・北陸新幹線、秩父鉄道があり、道路は国道17号、125号、140号とそれぞれのバイパスがある。しかしその一方で、南北を貫く交通は不十分である。鉄道はなく、道路も比較的高規格のものは国道407号と、関越自動車道へのアクセス道路である熊谷東松山道路しかない。このため、熊谷市街地へ向かう途中では渋滞が頻発している。2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは熊谷市でも試合が行われたが、その観客輸送のためにも市を南北に貫く交通の整備の必要性が議論された。」

解答例3

といったものを書いたりしていくわけです。このあたりは4月から大学生という人もやっておくとよい練習かもしれません。

価値あることばの学びを提供する文法能力開発のオンライン個別指導・家庭教師では、英語学習に必要なことであれば、国語の領域に入るような学習も積極的に提案していきます。こうした学びが大学入試において圧倒的な得点力という形で成果を上げます。


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