例文暗記と文法知識
英語を学ぶときに例文暗記が非常に有効であることは広く知られています。
例文暗記の方法を巡ってはさまざまな考え方があるようです。ひとつの極は丸暗記です。これは覚えて行くあいだに英語の文の仕組みに自然と気づくことで、応用が利くようになります。これと正反対のもう一つの極が、英文のしくみを支える文法知識を徹底的に理解してから覚えるものです。前者の方法は、いわゆる「センスの良い人」に向いているやり方です。そうでないと根性主義に成り下がります。逆に後者のやり方は「センスの良い人」には無駄で苦痛かもしれませんが、そうでない人には効果的です。
ごちゃごちゃ難しいことは抜きにしてとにかく覚えてしまおうと言う方針が、かえって難しいと感じる感じる学習者は意外に多いものです。何だかよく分からない文字列や音の塊をひたすら覚えるというのは、人によっては拷問のように感じるかもしれません。
理屈を理解することも、それはそれで難しく感じる人がいるのも事実です。理解すること自体にそれなりの労力がいるので、理解だけで満足してしまって、例文の暗記に至らない場合もあります。このような場合は、英文のしくみに気づいたり、しくみを感じとったりできるように配慮した授業設計が必要です。つまり例文暗記を完全に学習者に委ねるのではなく、教室で支援していくことが必要である場合もあるのです。
いずれにしても例文暗記は誰にでも簡単にできるものではありません。難しく感じる人がいるからこそ、文法問題集の皮相的な演習に溺れてしまう大学受験生が毎年大勢現れるのです。例文暗記を難しく感じている人たちを支援することも、私たちの仕事です。
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